招待講演

招待講演者(敬称略)

町村輔

国立環境研究所気候変動適応センター

研究調整主幹 

佐藤薫

東京大学理学系研究科

教授・副研究科長

河田裕貴

三井住友海上火災保険株式会社

主任

講演詳細(講演順)

町村輔

国立環境研究所気候変動適応センター 

研究調整主幹 


講演タイトル

環境省での7年程度の経験

講演要旨

環境省の所掌は、気候変動対策のほか水・大気や廃棄物、福島復興、生物多様性など多様です。当日は、環境省に入省したきっかけやこれまでの公務員経験、いまの気候変動適応センターでの仕事を紹介しつつ、日々の業務の中で感じる気象・気候変動情報の社会的ニーズの広がりについても触れてみたいと思います。一見関係がなさそうな業務にも気象・気候変動情報は何かしらの形で求められていたように思います。

(参考)いまの仕事:https://adaptation-platform.nies.go.jp/ 

学生へのメッセージ

大学・大学院で気象学を勉強した後、気候変動の知見を実社会に活かすための仕事がしたく環境省に入省しました。多様な分野・スケールの政策に携われるところが面白いですし、今はまさに自分の希望ど真ん中の業務に携わることができて充実した日々を過ごしています。当日お話しできるのを楽しみしています。働き方含めて何でも聞いてください。

佐藤薫

東京大学理学系研究科

教授・副研究科長


講演タイトル

大気重力波と共に歩む 

講演要旨

私は長年「大気重力波」を中心に研究してきました。日本の誇る大型大気レーダーであるMUレーダーを使って重力波の観測研究の面白さを知り、惜しいところで世界初ではなかった重力波解像大気大循環モデル(GCM)研究で重力波をグローバルに捉えることの面白さを知り、南極初の大型大気レーダーPANSYを昭和基地に建設して大規模プロジェクトの苦労と醍醐味を知り、重力波解像GCMによる本格研究を行ってグループワークの楽しさを知りました。そして、今、これらの研究で出会ったレーダー仲間・モデル仲間・そして研究室の大学院生の皆さん・卒業生の方々と共に、ICSOM(Interhemispehric Coupling Study by Observations and Modelling)という国際共同研究を進めています。この研究の先に見えてくる世界は果たしてどのようなものでしょうか?

これまでの研究者人生を振り返ってご紹介したいと思います。 

学生へのメッセージ

学生よ大志を抱け

河田裕貴

三井住友海上火災保険株式会社 

主任


講演タイトル

損害保険会社で働くという選択

講演要旨

私は東京大学大学院でメソ気象(主に台風の内部力学)の研究をしたのち、損害保険会社に就職しました。

現在の部署では、気象を含む自然災害リスクに関わる分析業務を担当しております。

講演では、現在の業務内容や気象学と損害保険との関わりなどについてお話しし、皆さんの今後のキャリア形成の参考としていただければと思います。 

学生へのメッセージ

私が学生の頃は、博士課程に進学するか、官公庁に就職するか、民間企業に就職するかなど、どのようなキャリアを歩むべきか非常に悩んでおりました。

正解はないですが、私自身の選んだキャリアをお伝えすることで、少しでも皆さんのお役に立つことができれば幸いです。