哲学専攻 院生紹介
2024
哲学専攻に在籍している大学院生の研究分野等を紹介します。
大学院 博士課程前期
※五十音順
青木 悠真
研究分野: マクタガートの「時間論」
井上 創太郎
研究分野: グレアム・ハーマンの存在論
江﨑 拓真
研究分野: ガストン・バシュラールの哲学
小貫 稜
研究分野: 鈴木大拙の思想
論 文: 「鈴木大拙『日本的霊性』の成立に関する一考察-1940年代の西谷啓治の思想との比較から-」
関連ニュース:
風間 さんひ
研究分野: 哲学
佐伯 優輔
研究分野: ウィトゲンシュタイン
宮内 俊輔
研究分野: 後期ウィトゲンシュタイン
大学院 博士課程後期
※五十音順
小川 真未
研究分野: レヴィナス の哲学
白木 啓吾
研究分野: 後期ウィトゲンシュタインの規則論
西脇 祐
研究分野: ホワイトヘッド哲学の発展史研究、20世紀初頭有機体論・創発論、20世紀初頭実在論
論 文: researchmapをご確認ください。主に、(新資料である)講義録研究を通して、彼の哲学の発展史に関する論文を書いています。その過程で、20世紀初頭の有機体論と創発論も扱っております。
リンク : researchmap.jp/nishiwakiyu
メッセージ:
高校生のときに読んだ福岡伸一『生物と無生物のあいだ』が私のはじめての哲学的な体験でした。私の身体は、個体のように静的に存在しているのではなく、ある動きによって成り立っている出来事なのだと知り、非常に衝撃をうけたのをおぼえています。
その後、私が学びたいことがどの分野なのかがわからず、ものすごい遠回りをしてやっとホワイトヘッドにたどりつきました。マイア『これが生物学だ』で明確に述べられているように、この世には機械論的な枠組みでは説明できないことが山ほどあります。特に生物学で扱う生命現象がそれです。なので、生物学者たちは生命現象を新しい枠組みで説明しようとしました。それによって誕生したのが、20世紀初頭の有機体概念です。
ホワイトヘッドはこの概念を生物学だけでなく、あらゆる学問で利用可能になるように新しい知の枠組みを形成しました。つまり、彼はすべての思考がアクセス可能な形に有機体概念を発展させたのです。それが「有機体の哲学」です。彼の哲学はエネルギー系、情報系としての生命観に強い影響を与え、それらはいま様々な学問に影響を与えつつあります。T.S.エリオットをして「現代のデカルト」と言わしめた理由がここにあります。つまり、彼の哲学は一つの哲学にとどまるのではなく、人類の知の枠組みを新たに提示するものだったのです。
これまで彼はものすごく誤解されてきました。2017年より新資料が出版されはじめ、現在ホワイトヘッド研究は激動の時代を迎えております。暗闇の中を手探りで歩いている状態ですが、まだ誰も理解していないことを自分の力で見出したときの喜びは比類ないものです。ホワイトヘッド研究に興味のある方、ぜひ気軽にお声掛けください。
現在、哲カレで、これからの「生命観」を考えるホワイトヘッド『科学と近代世界』読書会、を運営しております。詳しくはこちら(https://peatix.com/group/12163975)をご確認ください。
また現在、初学者を対象とした哲学スクールを運営しております。参加者全員で理解を共有しながら、ゆったりと哲学書を読んでいます。クリティカルシンキングなどの講座も今後増やしていく予定です!詳しくは、こちら(https://toariston.tokyo/)からどうぞ!
土方 尚子
研究分野: H.-G.ガダマーの解釈学、芸術論、言語論
論 文: 修士論文「ハンス=ゲオルグ・ガダマーの哲学的解釈学における「像」概念の射程」
メッセージ:
H.-G.ガダマーの解釈学および芸術哲学について、とりわけ「形象(Bild)」概念を手がかりとしながらアプローチしています。そのほか関連領域として、美学、修辞学、人文主義などにも関心をもって取り組んでいます。
Philosophy Course, Graduate School of Letters / Chuo University