大川 真
OKAWA Makoto
中央大学文学部教授[哲学専攻]
最終学歴/学位
博士(文学) 東北大学
専門分野
日本政治思想史。皇統論(皇位継承論)。新井白石から水戸学にいたる国家論、国体論。吉野作造を中心としたデモクラットの思想。東アジアにおける正義論。
メッセージ
日本人ほど自文化に無自覚な国民は世界にも無いと思われます。「日本の思想には体系性・論理性・普遍性が欠如しており、深く考えるに及ばない」という根深い誤解があるのではないでしょうか。その反動として近年ではエスノセントリズム・レイシズムの色彩の強い日本論・日本人論が跋扈しています。かかる状況を打開すべく、隣接諸分野の研究成果や方法なども目配りしつつ、日本の思想、精神の歴史を学んでいきましょう。
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担当講義/2024年度
2024年度は文学部担当授業はありません。
【 論文 】
「一八四八年改正オランダ王国憲法と日本の皇統論」(『日本思想史学』第54号、2022年)
「新井白石の南北朝論」( 『奈良に蒔かれた言葉と思想』5、2021年)
「正義の再生を目指して―李退渓思想が持つ可能性を考える―」( 『退溪學論叢 』34、2019年)
「吉野作造の中国論―対華二十一ヶ条からワシントン会議まで―」(『吉野作造研究』第14号、2018年)
「問われる日本のエネルギー政策と民主主義」(『福島事故後台日エネルギー政策の変換と原子力協力』、国立台湾大学出版中心、2017年)
「近世日本における祀廟―為政者と祭祀」(『季刊日本思想史』82号、ぺりかん社、2017年)
「吉野作造の代表制論」(『吉野作造研究』13、2017年)
「大正デモクラシーにおける共同(協働)性の再編」(『文芸研究』183号、日本文芸研究会、2017年)
「本当の人間らしさとは何か―賀川豊彦と吉野作造から学ぶ―」(雲の柱 (30) 35-67、2016年3月)
「水戸学と「正統」」(金時徳・濱野靖一郎編『海を渡る史書―東アジアの「通鑑」』、勉誠出版社、2016年)
「サムライの国に持ち運ばれた「アメリカ」―日本のデモクラシーを考える―」(『淡江日本論叢』32号、淡江大学日本語文学系、2015年)
「安積澹泊『大日本史賛藪』について」(『季刊日本思想史』81号、ぺりかん社、2014年)
「後期水戸学における思想的転回―会沢正志斎の思想を中心に―」(『日本思想史学』39号、日本思想史学会、2007年)
「伊兵衛殺人事件考―新井白石の君臣観―」(『日本史研究』524号、日本史研究会、2006年)
「新井白石の国家構想―国王復号・武家勲階制の検討を通じて―」(『日本思想史学』34号、日本思想史学会、2002年)
【 研究発表 】
「1848年改正オランダ王国憲法における王位継承条文の訳出」(日本思想史学会2021年度大会、2021年)
"Why were the Mito Teaching so Attractive to the Loyalist of the Bakumatsu Period (1854-1868)?"(SYMPOSIUM "THOUGHT AND RELIGION IN EARLY MODERN JAPAN", 2018)
「近世日本における一世一元論」(歴博国際シンポジウム「年号と東アジアの思想と文化」、2017年)
学会・研究会などの活動
日本思想史学会(評議員、総務委員)、日本文芸研究会(常任運営委員)、中国社会文化学会、奈良県立大学ユーラシア研究センター思想史研究会委員、奈良県立大学客員研究員、石巻・カワノカミプロジェクト運営委員
研究内容のキーワード
日本思想史、日本精神史、日本文化史、新井白石、国体論
指導学生の研究テーマ
(修士論文・学位論文タイトルなど)
「暴力と和解―「和解の暴力性」の哲学的考察と暴力への「抵抗」に関する試論―」
「近世の薬王院門末の研究―門末の住職の就任・退任を中心として―」
研究者の受け入れ
2023年度
外国人訪問研究者
Golubeva Polina(2023年10月より)
2022年度
学術振興会PD
河合一樹(筑波大学大学院博士後期課程修了、現在、広西大学外国語学院日語系 助理教授)
リンク
大川真教授が編集に携わった『学びの扉をひらく-時間・記憶・記録-』が教養番組「知の回廊」で特集されました。(動画はこちら)
大川真教授の模擬授業の動画が公開されました。(2022年度附属生ウェルカムイベント)
大川真教授が皇位継承問題に関して答えたインタビューがAFP通信で記事になりました。(記事はこちら)
大川真教授と青木滋之教授が担当する授業「特別教養・実践的教養演習」に関する記事が2021年7月6日の読売新聞に掲載されました。
大川真准教授が顧問を務める中大公認学生ボランティア団体「チーム女川」の活動が「石巻かほく新聞」掲載されました。
Department of Philosophy / Chuo University