カムチャツカ厳冬の旅 第一回(初日:ウラジオストックへ)
2/16(木)
午前中に家を出て千歳から新潟へ。ウラジオストック行きまで時間が4時間ほどある。
ロシアの航空会社は2時間前にならないとチェックインも始まらないので、それまでは大きな荷物を持ったままだ。
このままだと、ご飯を食べることもできないので、コインロッカーに預けて昼ご飯。
この空港は国際空港で極東ロシアへ向かうには一番利用が多い空港のはずなのに、不便な点が満載だ。
レストランへカートを押していけないし、休憩する場所も椅子も少ない。
レストランでおそばと海鮮丼を食べて、チェックインしてから有料ラウンジで過ごす。
最近作ったカードで入れるようになったのだ。ちょっと贅沢気分。
初めてウラジオストックへ行く、しかも一人旅なのでのでちょっと緊張気味になってしまう。
ウラジオストック航空の国際線は比較的新しい飛行機だったが、相変わらず座席の間隔は狭い。
なんでだろ。ロシア人はあんなに大きいのに。隣に座っているのはロシア文学の日本人の学者さんだった。
そのとなりのロシア人のかわいい女性とえらい話に盛り上がっていた。いいなあ。
あっという間にウラジオ到着。入国も待たされたけどまあまあスムーズに終わる。
さて両替とおもったら、やっぱり空港の銀行は閉まっていた。
夜7時頃到着だからやばいなあと思ってたんだ。
でも、ルーブルはロシア国内でしか両替できないのに、国際線が到着する時間に空港の銀行が開いていないって...
前回のロシア訪問の時に使い切れなかったルーブルがあったんだけど、持ってくるのを忘れたのがつくづく悔やまれる。
と、後ろから「タクシー?」の誘い。
うん。そうなんだけど両替ができなくて、あ、両替が通じない。あ、とにかく乗るか。えっと相場はいくらだっけ?
すっかり不意打ちをくらって向こうのペース。
80ドル?60ドルにならない?
70ドル?
でも20ドル紙幣しかないなあ。
まあ相場通りかと思って、80ドルで納得して乗った。
あとから調べたら相場の最高値の倍の値段だった。
うーむ。出だしからやられているなあ。
途中、ヒュンダイホテルという韓国系のホテルに寄ってもらって両替をする。
パスポートの提示なしで両替できた。めずらしい。ちょっとびっくり。
で、ウラジオストックホテルへ到着。
ちょっと古いけど。丘の上に建つ海に面したホテル。英語も通じる。
チェックインしてエレベーターで自分の階へ向かう。
と、なぜかロビーにたむろしていたアジア系の男が一緒に乗り込んでくる。
なんか中国語で話しかけてくるので、
「うぉぷどんちょんご(中国語はわかりません)」と言う。
すると、朝鮮語で話しかけてくる。
「??」という表情を見せると
「ルスキ?」だって。なわけないじゃん。
英語なら分かるよっていうと、ちょっと困った顔。
で、降り際に、「女の子が必要なら電話して」ってカードをくれた。
荷物も運んでくれればいいのに。
各階のエレベーターホールにいる係のお姉さんに鍵をもらって部屋にはいる。
この仕組みは中国と一緒だ。
まあまあいい部屋だ。部屋で荷物を整理して、ガイドブックを眺めつつご飯を食べに行く準備をしていると、部屋がノックされた。
『いきなりロシアの美人お姉さんが入ってきたらどうしよう』
なんていらぬ心配をしながらのぞき穴をみたら、さっきとは別のアジア系の人が。
「ロシアの美女がいっぱいいるから、連絡してね」
みたいなことを言っていた。むげに断っても角が立つと思い、
「うーん。気が向いたらね。でも今日は疲れているから。」なんて返事をする。
さて、ご飯を食べに行こうとエレベーターで下りると、さっきの男が。
とりあえず笑顔を交わして(なんでだ?)外に出る。
と、そとはものすごい風。で寒い。いやー。びっくり。
あわててフードを被って坂を下る。寒い寒い。
しばらく行くとウラジオストック駅。
ここがシベリア鉄道の出発点か、なんて思う余裕もなくもう寒くて寒くて。
急いで目的の店を探す。しばらくして見つかった。
ノスタルジーという名前のレストラン。
レストランといってもカフェみたいだなーと思いながら、
レジで英語のメニューを見せてもらって、ボルシチと鮭の料理とビールを頼む。
席について、改めて地球の歩き方を見たら、
カフェの奥にレストランがあるって書いてあった。
でも、一人だしメニューは一緒みたいだからこっちのカフェの方が気楽でいい。
ボルシチはニンニクが効いていておいしかった。
で次の料理が登場。よく読まずに頼んだのは鮭のクリームシチューでした。
ボルシチにシチューにビール。なんとも水分十分な取り合わせになったが、寒い夜にはよかったかも。
全部で450ルーブル(2000円弱)ぐらい。
帰りに24時間あいている売店によってお水とビールを買おうと思ったら、
ビールはだめって言われたのでお水だけ買ってホテルへ。
オリンピックを見ながら眠りにつく。
(つづく)