東京大学

大学院新領域創成科学研究科

先端生命科学専攻

遺伝システム革新学分野

生命の多様な“形づくり”のメカニズム

 生物は、その姿・形を実に多様に進化させて周りの環境に適応しています。これまでの様々な研究から、“形”がつくられていく発生過程における、それぞれの細胞の性質が決定されるメカニズムについては、かなり理解が進んできました。しかし、細胞の性質が決定された後、具体的にどのように最終的な“形”が完成するのかといったことについては、未だにほとんど理解が進んでいません。

 昆虫は、100万種以上の種数を誇り、その“形”の多様性についても群を抜いており、“形づくり”のメカニズムを研究するのに最適な生物です。その中でも、ショウジョウバエは、好きな細胞で好きな時期に好きな遺伝子の活性を好きなだけ変化させることができ、また、様々な遺伝子やタンパク質の発現や局在を生きたままリアルタイムに可視化できるツールも揃っている優れたモデル生物です。

 私達の研究室では、他の昆虫との違いを見据えた進化的な視点も交えて、ショウジョウバエでの解析を中心に、「どのようにして“形”が出来上がるのか」「どのようにして“形”の違いが生まれるのか」「どのようにして“形”が進化するのか」といったことの理解を目標に研究を進めています。 

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