主な使用用途
自動車用ターボチャージャー部品、エキゾーストマニホールド締結ナット、
Niフィルター、タービン車室用ボルト・ナット など
基材表面にクロムを拡散させる表面処理です。クロマイズ処理によって得られる高性能表面層は、鉄―クロム固溶体層とクロム炭化物層に大別されます。鉄―クロム固溶体層は、緻密な酸化皮膜を形成し、耐高温酸化性、耐食性などにきわめて優れた特性を有しており、クロム炭化物層は高硬度の皮膜を形成し、高温での耐摩耗性、耐焼付性に優れた特性を有しております。
クロマイズ処理によって形成された皮膜は、鉄―クロム固溶体層とクロム炭化物層の二層となります。クロム炭化物層は、基材中の炭素を取り込んで形成されるため、基材自体の炭素濃度により形成できる厚みが変わってきます。二層の特性は異なりますので、使用環境によりどちらの層に重点を置くべきかを検討する必要があります。例えば、耐摩耗性と耐焼付性よりも耐高温酸化性と耐食性を求める場合は、クロム炭化物層は重視せず、鉄―クロム固溶体層を狙って形成させるなどの皮膜設計を行います。また、低炭素鋼にクロム炭化物層を形成させたい場合は、事前に浸炭処理を施す当社のカーボCC処理がございます。
鉄―クロム固溶体層は、カロライズ処理と同様に濃度勾配を以て皮膜が形成されるため剥落はしませんが、最表面のクロム炭化物層は高硬度のため、2~3%のひずみに対し表面にマイクロクラックが発生することがあります。ただし、基材まで及ぶことはなく、一般の使用性(耐酸性、耐摩耗性)に対する問題はございません。
低炭素素材にクロマイズ処理を施す処理です。事前にクロム炭化物層が形成可能となるまで基材表面の炭素濃度を引き上げ、その後クロマイズ処理を行います。