横井 健吾(よこい けんご)
1980年 北海道網走郡津別町の農家に4人きょうだいの末っ子として生まれる。
全国珠算教育連盟 珠算十段、暗算十段
小学3年生の頃、自宅にあった白いプラスチック製のそろばんを興味津々で触っている姿を見て、母親が「向いているかもしれない」と感じたことが、そろばんとの出会いでした。後日そろばん教室に通い始めると、たちまち夢中になり、練習を重ねるごとにめきめきと力を伸ばしていきました。
しかし、中学校に進学すると、部活動や新しい興味関心が増え、そろばん以外のことに多くの時間を使うようになります。練習に十分な時間を確保できなくなり、思うように力が伸びない時期が続きました。
さらに、高校では北見までバスで通学する生活となり、通学に多くの時間を取られるようになったことで、練習に向き合う余裕は一層少なくなっていきました。検定試験の受験や大会への出場は続けていたものの、大学進学を機に、そろばんから距離を置くようになりました。
転機が訪れたのは、大学4年生の夏休みでした。帰省中、母親の手伝いで花を隣町の市場へ軽トラックで納品した帰り道、その町に住むそろばんの先生のもとを訪ねる機会がありました。近況を話す中で「もう一度、そろばんをやってみないか」と声をかけられたことをきっかけに、再びそろばんに向き合うようになります。
地元で就職した直後に受験した検定試験で、珠算十段に合格しました。社会人として働く中でも、そろばんで身につけた暗算力、情報処理力、空間認識力などの能力が、さまざまな場面で役立っていることを実感してきました。こうした経験を通じて、子どものうちからそろばんを学ぶことで養われる力が、その後の学びや仕事の土台となり、幅広い場面で生かされるのだという確信へと変わっていきました。
公務員として勤務するかたわら、2020年に全国珠算教育連盟へ入会し、検定試験の採点や競技大会の運営など、先生方のサポートに携わってきました。2025年にオホーツク支部競技部長に就任したことを一つの節目として、大都市部ではそろばん学習者が増えている一方、オホーツク地域では十分にその流れを受けられていない現状を、より強く意識するようになります。
ちょうどその頃、総務省で有識者会議「地方公務員の働き方に関する分科会」による検討結果が報告書として取りまとめられ、地方公務員の兼業に関する留意事項が通知されました。これを受け、兼業という形で地域や社会に貢献できないかと考えるようになりました。
そろばん教室が近くになく、学びたくても環境が整わない子どもたちにも、そろばんを選んでもらいたい。その思いから、地域の制約を越えて学べる「オンラインのそろばん教室」を開校しました。