事故分析情報

研究ご協力のお願い

研究課題:「研究教育機関での実験・実習中における事故の解析と効果的な対策の検討」


環境安全本部(以下「本部」)では、各部局の環境安全管理室と協力し、本学の構成員を対象に環境安全衛生に関する知見の提供や具体的な支援を行っています。

研究教育機関の一つである大学では、毎年実験・実習中での事故が多く起こっています。東京大学でも実験・実習中の事故は毎年100件前後が報告され、その被災者は主に学生です。この要因として、学生は実験・実習の経験が浅いことや、実験・実習を進めるにあたり、臨時の、初めての、もしくは変更された作業に基づく事故災害が多いためと考えられています。実験作業者の習熟度や、(学生)学年/(教職員)経験年数に応じた安全衛生教育やリスクマネジメントを行う必要がありますが、効果的な対策が十分行われているとはいえない状態で、日々本学の構成員1人1人が事故の防止と被害軽減に頭を悩ませている状況です。今回、既に大学内で共有されている事故事例を基に、各研究室等で安全衛生教育により使いやすいまとまった知見を提供することを目的に、下記の研究を実施します。

1)本部で収集した事故情報(2004年度-2017年度)のうち、実験・実習中における事故の詳細な解析と現状での対策及び不足しているが効果的と考えられる新たな対策の抽出

2)保健・健康推進本部(以下「保健センター」が保有する、事故後に保健センターを受診した被災者の診療録や毎年の健康診断の問診情報を加味した、事故に特徴的な情報と事故防止に役立つ情報の抽出

事故情報は、個人が認識されない形で匿名化され解析に付されます。また、事故情報と保健センターが保有している情報と突合を行い追加の解析も行います。この追加解析に関しては、保健センター所属の医師が責任を持って行います。倫理面への十分な配慮を持って解析を行います。いずれも東京大学倫理審査専門委員会において研究倫理審査を受け、東京大学環境安全本部長、保健・健康推進本部長の承認を受けて実施するものです(審査番号18-185)。なお、この研究に関する費用は、本学教育研究運営費から支出されています。

本部や保健センターが提供するサービスを受ける上で、利用者の皆様に不利益となることはありません。この件につきまして、同意しがたい場合や不明な点などがございましたら下記までご連絡ください。お申し出のない場合は、同意して頂いたものとして取り扱います。

学生・教職員の皆様のご理解とご協力をいただけますよう、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

平成30年9月 環境安全本部 産業衛生室

本件に関する連絡先:黒田玲子 電話03-5841-8429