研究概要 化学とバイオを融合した次世代サステイナブル機能材料の開発
高分子材料は、金属やセラミックスと異なり、軽量で自在に形状を変化させることができるため私たちの生活には欠かせない材料です。その一方でマイクロプラスチックや温室効果ガスの排出などの環境問題、石油資源の枯渇などの問題に直面しています。
石油資源に依存せず、環境に負荷を与えず、従来の材料にない優れた機能をもつ新規材料の開発が重要な課題です。研究室では天然素材から高性能樹脂を作る技術の開発、石油に代わる電気エネルギーを支える新素材の開発、光エネルギーを利用した高機能高性能材料の開発を行っています。
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研究室配属について
応用化学科では毎年2年生の1月頃研究室の内容説明があり、2月頃に研究室に配属されます。
3年になると、前期はコーオプがあり、後期から創成課題として研究をスタートします。3年生から研究に携わることで、4年生の卒業前に学会発表を行ったり、大学院に進学して早期に論文をまとめられたり、また、就職活動の際に自分の研究内容を具体的に説明できるなど種々のメリットがあります。
研究室の特徴
研究室は教授、助教のほか研究員等の指導者が多数在籍しています。また、博士課程学生、修士課程学生が多いので先輩からの指導を受けられるほか、アカデミックな雰囲気で研究を遂行できます。毎年多くの優秀な学生が集まっています。
研究室では、複数の国家プロジェクトに参加しており、学生は最先端の研究課題に挑戦することができます。また、学部生からなるべく学会に参加するようにしており、スキルアップの機会に恵まれています。大学院生は海外の国際会議にも出席し、多くの経験を積むことができます。
研究の節目にはコンパを催し、ゼミ旅行、遠足、懇親会など、大学生活の思い出となる様々な行事も楽しく行っています。
研究テーマは学会等で高く評価されているほか、材料の研究は形や色など目で見てわかる点で興味深いものです。また、光る分子、動く分子、など研究の楽しさを体感できます。天然資源から新しい材料を生み出すなど時代の要請に応じた社会貢献もできます。
研究テーマ
高機能材料の開発
〇高耐熱性電着機能材料の開発
次世代電気デバイスの高性能化を実現する電着ポリイミドの開発
〇光機能材料の開発
光や熱によって形状を変化させる刺激応答樹脂の開発
光に応答して集合・分散状態を制御できる光応答性ベシクルの開発
凝集誘起発光材料を用いた波長変換フィルム、環境応答発光材料の開発
天然素材から作る次世代高性能材料の開発
〇改質リグニンを用いた高機能・高性能材料の開発
改質リグニンからスーパーエンプラの開発
改質リグニンの抗酸化性の評価・食品、化粧品への応用
改質リグニンから光触媒の開発
〇高性能細胞プラスチック・生分解性樹脂の開発
緑藻細胞プラスチックの開発
新3年生へのメッセージ
研究室での生活は、これまでの大学での学びとは異なり、未知への挑戦です。学部の授業では知識を伝授していたのに対し、研究室では「正解のない課題」に挑戦し、人ごとに異なる自分ならではの答えを見つける研究に挑戦します。このような経験は、今後社会に出て研究開発に携わる際の大きな力となります。
研究は未知への挑戦であるので、試行の多くは失敗です。その失敗の中からどうすればそれを克服できるかを試案し次のステップへ進む「問題解決力」を身に着けることが研究の学びです。したがって、単に研究の結果を得るだけではなく、課題の解決や予期せぬ発見に至るまでの過程を楽しむことが重要です。
それゆえに、研究室では全力で研究を行うと同時に全力でリクリエーションを楽しみます。研究室の仲間と生活を楽しみながら、研究に挑戦することが研究室での生活の醍醐味です。我々の研究室では、よく遊び、よく学ぶをモットーとしてアクティブに活動しています。
ぜひ、我々と共に世界で注目されるような先端研究に挑戦しましょう!
研究室の所在地
片柳研究所棟 4階 KW408号室
片柳研究所棟 7階 KC703号室(学生実験室と反対側の廊下)
連絡先
入谷 iritanikh@stf.teu.ac.jp