会場・日時
【東京会場:MATERIO base】
2025年8月23日(土)〜9月11日(木) (休館日:月・火)13:00~20:00
【大阪会場:箕面公園昆虫館】
2025年9月17日(水)〜9月29日(月)(休館日:火)10:00~17:00(入館は16:30まで)
『bugsʼ emotions』
小川 華子
24才の時イタリアに渡り、故BinoBini氏に師事して鍛金技術を学びました。
主に動物、植物からインスピレーションを受けて作品を作っています。金属を触っている時間は自分と対峙する時間であり、自分を作っている時間とも言えます。
葉っぱを食べる虫たちと、虫に食べられる葉っぱたち。自然界の営みの一部が、人の手で造られた庭の中では害とされ虫たちは害虫となる。そして駆除される。
そんな勝手な私たちは、自然界から見れば害人かもしれない。
虫食い葉っぱを観察するうち、色んな種類の食べられ方がある事に気付きました。その食べ跡からは、食べる側の唸るような工夫と知恵が想像できました。それを銅で表現しました。
『自在真蜱』
澤木 亮壮
2002年愛知県生まれ。2025年名古屋芸術大学メタル&ジュエリーデザインコース卒業。現在同大学院修士課程在学。鍛金技法の変形絞りや彫金技法を用いて、骨をモチーフとした自在置物の制作研究を行なっている。
私は昆⾍が苦⼿な為、制作している作品のモチーフは昆⾍から避けてきました。今回の害蟲展に応募することで改めて苦⼿な⽣き物と向き合おうと思い、特に私の中で⼀番気持ちが悪いと感じたマダニの吸⾎後の姿を選びました。制作する中で次第にマダニが⾎を吸った後の張りのある⼈の⽪膚の様な表⾯に魅⼒を感じました。この作品を通して鑑賞者がマダニと言う⽣き物を⾒た⽬からでも知っていただければと思います。
『青い仮宿』
鈴木 藤成
2025年、東北芸術工科大学修士課程複合芸術領域修了。
主なグループ展に「DOUBLE ANNUAL 2025 アニュラスのじゃぶじゃぶ池/omnium-gatherum」「山形ビエンナーレ2024 現代山形考~山はうたう~」など。
東北の晩秋、山間の廃社に仕舞われていたブルーシートを冬支度のため引っ張り出したところ、そこは越冬を控えたカメムシたちの仮宿となっていた。シートはボロボロに劣化しており、カメムシが空けたであろう穴が無数にある。人間が自然に抗うために作り出した工業製品を自分たちの住処に作り替えてしまうカメムシたち。私はそこに、彼らの生きることそのものへの美しい執着と、人工と自然の間に横たわるある種の創造性を見た。
『喰う、喰われる』
Akane
『蠅』
飯野 向日葵
『ツノアオカメムシ』
井上 郁
『耀う骸』
小田 蓮
『シロヒトリ銀河』
小野 恵
『アニサキスのあっかんべーバングルとガラスシャーレの中のアニサキス』
川尻 優子
『シルスⅡ』
鈴鹿 萌子
『キオビエダシャク』
鈴木 邑
『愛情』
高岡 拓叶
『生命る、理解ることで共存る。』
タカハシ シオリ
『朧』
竹内 晴香
『見つめる』
とんぱらぷぅ
『蛍蛾の軌跡』
原田 柚亜
『蜚蠊念仏踊り』
ピノキオ
『修羅の女帝』
森 和輝
『アメリカシロヒトリ』
山瀬 育
『決意』
山田 大生
東京会場:MATERIO base
https://materiobase.jp/
東京都中央区東日本橋3-11-12
2025年8月23日(土)〜9月11日(木)
(休館日:月・火)13:00~20:00
●MATERIO BASEのご紹介●
2011年、カッティングシート®️の中川ケミカルが「MATERIO base」(東日本橋)をオープンしました。半世紀の間、素材の可能性を追求してきた中川ケミカルは、築30年余りの狭小変形のビルを鉄錆シートなどのユニークな素材でリノベートし、企業発信のスペースとして、様々な展示や活動を行っています。
●害蟲展に寄せて●
人間の勝手な都合から、不快な存在として悪者にされてきた害虫や害獣と呼ばれる生き物。それを、全く違った視点から再発見しようとするこのプロジェクトの勇気ある挑戦に深く共感します。MATERIO baseの空間の主役である“錆”も、排除したいと考える人が多いかもしれません。しかしながら、この場ではその美しさや味わい深さに焦点をあてています。このコンペの問いかけが人間に齎す気づきを、心から楽しみにしています。
大阪会場:箕面公園昆虫館
https://www.mino-konchu.jp/
大阪府箕面市箕面公園1-18
2025年9月17日(水)〜9月29日(月)
(休館日:火)10:00~17:00(入館は16:30まで)
●箕面公園昆虫館のご紹介●
箕面公園昆虫館は、大阪北部の森の中にある小さな昆虫館です。新たな発見と驚きを展示の柱とし、ここで体験したことを誰かに話したくなる、そんな昆虫館を目指しています。
●害蟲展に寄せて●
「害蟲」は人と身近すぎるが故に害をなすものと認識されるのだと思われます。人体に直接健康被害を引き起こすものから、農業害虫のように経済的な被害を与えるもの、そして「不快だから」という理由で害虫とされる「不快害虫」というものまで存在します。このような忌み嫌われるものたちをどうのように捉え表現されるのか、その発想と発見との出会いを心から楽しみにしています。