会場・日時
【東京会場:MATERIO base】
2024年8月31日(土)〜9月12日(木)(10:00~17:00)
【大阪会場:箕面公園昆虫館】
2024年9月18日(水)〜9月23日(月・祝)(10:00~17:00(入園は16:30まで))
【九州会場:九州大学総合研究博物館】
2024年9月28日(土)〜10月8日(火) ※10月5日(土)、6日(日)は休館日(10:00~16:00)
『 尫弱 』
山本 衣織
2001年静岡県生まれ。2024年に多摩美術大学彫刻学科を卒業。同大学院博士前期課程に進学。学部2年次にブロンズ素材と虫のモチーフに出会い、そこから現在まで「ブロンズ鋳造で虫の命を表現する」ことをテーマに作品を作っている。
今回は、日本最大のガガンボであるミカドガガンボをモチーフにしました。ガガンボは、人に危害を及ぼしませんが、その巨大な蚊の様な姿や脆弱な体から不快害虫として嫌われています。この作品では、翅を人間に掴まれて、足が取れても必死に抵抗して生きようとする姿を表現しました。彼らはどれだけ嫌われても、恐れられても、身体の一部が欠けても、堂々と生きています。ミカドガガンボは脆弱な害虫ですが、確かに帝なのです。
『 五月蠅い窓辺 』
諸橋 達貴
1991年新潟県出身。2014年長岡造形大学視覚デザイン学科卒業。幼少期から現在に至るまで昆虫採集、昆虫標本の蒐集が趣味。素材や技法は限定せず、甲虫をモチーフにした立体作品と昆虫標本を制作しています。
この作品はヒトとハエ、それぞれの一生を一つの画面の中に表現したものです。孤独な人の死とそこから発生するハエの命。生と死、静と動の対比としています。作品に使用した数種類のハエは全て腐肉に誘引されたもので、生きている姿を再現するように展脚しました。発生源さえあれば、どこにでも湧く害虫。私たちも発生源となり、家という箱の中で互いに命を終えることがあるでしょう。
東京会場:MATERIO base
https://materiobase.jp/
東京都中央区東日本橋3-11-12
2024年8月31日(土)〜9月12日(木)
(10:00~17:00)
●MATERIO BASEのご紹介●
2011年、カッティングシート®️の中川ケミカルが「MATERIO base」(東日本橋)をオープンしました。半世紀の間、素材の可能性を追求してきた中川ケミカルは、築30年余りの狭小変形のビルを鉄錆シートなどのユニークな素材でリノベートし、企業発信のスペースとして、様々な展示や活動を行っています。
●害蟲展に寄せて●
人間の勝手な都合から、不快な存在として悪者にされてきた害虫や害獣と呼ばれる生き物。それを、全く違った視点から再発見しようとするこのプロジェクトの勇気ある挑戦に深く共感します。MATERIO baseの空間の主役である“錆”も、排除したいと考える人が多いかもしれません。しかしながら、この場ではその美しさや味わい深さに焦点をあてています。このコンペの問いかけが人間に齎す気づきを、心から楽しみにしています。
大阪会場:箕面公園昆虫館
https://www.mino-konchu.jp/
大阪府箕面市箕面公園1-18
2024年9月18日(水)〜9月23日(月・祝)
(10:00~17:00(入園は16:30まで))●箕面公園昆虫館のご紹介●
箕面公園昆虫館は、大阪北部の森の中にある小さな昆虫館です。新たな発見と驚きを展示の柱とし、ここで体験したことを誰かに話したくなる、そんな昆虫館を目指しています。
●害蟲展に寄せて●
「害蟲」は人と身近すぎるが故に害をなすものと認識されるのだと思われます。人体に直接健康被害を引き起こすものから、農業害虫のように経済的な被害を与えるもの、そして「不快だから」という理由で害虫とされる「不快害虫」というものまで存在します。このような忌み嫌われるものたちをどうのように捉え表現されるのか、その発想と発見との出会いを心から楽しみにしています。
九州会場:九州大学総合研究博物館
https://www.museum.kyushu-u.ac.jp/
福岡市東区箱崎6-10-1
2024年9月28日(土)〜10月8日(火)
※10月5日(土)、6日(日)は休館日
(10:00~16:00)
●九州大学総合研究博物館のご紹介●
九州大学総合研究博物館は、九州大学の学内共同教育研究施設です。当博物館の目標は、学術標本の収蔵・保存、展示・公開はもちろんとして、学術標本を深く調査・分析するとともに、それらに関する研究教育の支援も行い、大学の内外の研究教育活動に寄与することです。
●害蟲展に寄せて●
害蟲展も今年で5回目をむかえ、ますますの盛り上がりを見せています。これまでに関東・甲信越と関西のみで開催してきましたが、今年は晴れて九州への巡回となりました。会場の九州大学総合研究博物館では毎年昆虫展を開催しておりますが、これまでの展示とは大きく趣の異なる害蟲展をお迎えすることは大変うれしく思います。
【審査員】
丸山宗利 舘野鴻 満田晴穂
中峰空 服部雄二 岡部美楠子
沙東すず (season5特別ゲスト審査員)
【協賛】
環境機器株式会社
FKK株式会社
大日本除虫菊株式会社
株式会社バーテック
barefoot republic co.ltd.
株式会社新東通信/CIRCULAR DESIGN STUDIO
IY Holdings株式会社
エルアイエル国際特許商標事務所
一般社団法人バイオミミクリー・ジャパン
有限会社イーテック
株式会社ADX
SASAI FINE ARTS
TAKEO株式会社
株式会社アールオーエヌ
シェル商事株式会社
(順不同)
【協力】
株式会社中川ケミカル
箕面公園昆虫館