2022年の様子

12月定例活動 

水沢の森では、間伐や枝払いをした枝は、遊歩道脇のカントリーヘッジにして景観を整えています。ここでいうカントリーヘッジは、伐採した木の幹や枝でつくる低い垣根や柵 のことです。

竹林の手入れで伐採した竹もヘッジにしていますが、溜まってしまうので、活用案の一つとして竹炭作りも試みています。ここ何年か休止していましたが、いずれの再開に向けて、下準備をしています。

photo by MK

photo by MK

「水沢の森でわんぱくしよ!」(2022年11月27日) 

川崎市主催イベント「水沢の森でわんぱくしよ!」に協力しました。

地域の小学生とそのご家族が水沢の森を訪れ、森の秋のひとときを皆で楽しみました。

国際自然大学校さんや宮前区冒険遊び場ネットワークさんが、日頃よりちょっとわんぱくな遊びを用意してくださって、子どもたちや親御さんたちの笑顔が多くみられました。

地域に里山があることを改めて知っていただき、その保全活動に関心を持っていただく機会になったと思います。

これまでご一緒することがなかった皆さんとの協働イベントともなり、水沢森人の会のメンバーもいい刺激をいただきました。

10月定例活動

ススキのつややかな穂が風に揺れ、ほどよい気温の作業日和でした。

セイタカアワダチソウ抜き、ススキが拡がり過ぎているところの草刈り、竹林整備などを行いました。

動かないように見える植物たちも、毎年少しずつ根や枝を広げたり、昨シーズンはそこになかった種類の草が顔を出したり、静かに変化しています。里山風景は、自然の変化と人の手入れのバランスでできているものであることを、作業の折々に感じられます。

 10月の作業や草花の写真は、水沢森人の会 Facebook  にも載せています。

9月定例活動

8月は雨のため定例活動が行えず、あちこちで草が繁茂し、遊歩道やベンチが埋もれそうでした。会員有志が折々に刈ってくれたおかげでなんとか緑地公園の様相を保てました。

9月も台風で一週延期しましたが、久しぶりの定例活動となりました。暑さはずいぶん和らぎ、竹林整備や草刈りなどで気持ちよい汗をかけました。

9月の草花

9月に入り、秋の訪れを告げる花が次々と咲きだしました。

コスモスは宮前区の区の花だそうです。

ソバは、ここを訪れる子ども達にソバの花や実を見てもらおうと小さな区画に植えています。

彼岸花や萩が咲き、ススキの穂が開くと、秋になったことを実感しますね。

草花の写真は、水沢森人の会 Facebook にも載せています。

秋桜 photo by K

蕎麦の花 photo by K

彼岸花 photo by K

萩の花 photo by K

朝日とススキ photo by K

マヤランが姿を見せました

 水沢の森では、毎月、支倉先生による花ごよみ観察が行われています。

8月の観察会では、水沢の花ごよみ観察で初めて、マヤランを観察しました。

 マヤランは、菌従属栄養植物の一種で、菌類と共生して生育する植物です。

神奈川県植物誌 電子版 2018(神奈川県植物誌調査会編)によると、常緑広葉樹林内の腐植質に富んだ林床に生え、県内ではシイ・カシ帯に散在しているとのことです。

 菌従属栄養植物が存在するということは、眼に見えない菌糸のネットワークやそれらと連結している木々を含めた豊かな生態系を示しているともいわれます。菌従属栄養植物は、その地の生態系の中にいないと生きていけません。大切に見守ってください。

花ごよみ観察の様子 photo by MK

マヤラン photo by MK

水沢の森の夜の観察会(2022年8月14日) 

 恒例の8月中旬の水沢の森の夜の観察会。少し小規模にして、3年ぶりに実施しました。18時に池の前の草地からスタートし、少しずつ移動しながら皆で昆虫を探し、吉野先生の解説を伺いながら観察しました。

〔池周辺草地で観察した生き物〕 コバネイナゴ、ショウリョウバッタ、ショウリョウバッタモドキ、オンブバッタ、クビキリギリス、シオカラトンボ、ナガコガネグモ、カブトムシ、マルタンヤンマなど。

〔林で観察した生き物〕 〇アオドウガネ、マメコガネ、コクワガタ、カナブン、コガタスズメ、ヨツボシケシキスイ、ハラビロカマキリ、アオバハゴロモ、モモスズメ幼虫など。 ○コオロギ類の声。 ○夕方、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ヒグラシ、ニイニイゼミの鳴き声。タケオオツクツクの鳴き声を今年も聞きました。

〔観察した哺乳類〕 〇アブラコウモリ。餌となる昆虫を探しに上空を飛んでいました。

昆虫の写真は 水沢森人の会 facebook  もご参照ください。 

池周辺草地 photo by Yoshino

マルタンヤンマ

7月の草花 

 暑い日が続いていますが、木陰に入ると風が心地よく感じます。

森を散歩していると、日なたを好む植物、強い日差しを好まない植物など、様々な草花が見られます。

草花の写真は、水沢森人の会 Facebook にも載せています。

写真上左 オカトラノオ (photo by M)

  上中 ヤマユリ (photo by T)

  上右 ひまわり (photo by K)

  下左 ガクアジサイ (photo by MK)

7月定例活動

  未明までの雨の後で、集合時にはまだ曇っていましたが、活動しているうちに快晴になりました。各自エリアに分かれ、熱中症対策に留意しながら、遊歩道脇の草刈りや草花の手入れ等を行いました。飛び交うトンボやチョウは種類が増えて色さまざま、セミの声も響くようになり、真夏を感じる活動日となりました。 

水の中の生きもの(20226月25日)

  ここ数年、池の水草や藻が大繁茂して、池の生きもの観察があまりできていませんでした。この1~2年は、皆で池の手入れを試行錯誤しているところです。

 久し振りにタモ網を持って生きものを探しました。ドジョウやヌマエビの幼体が見つかり、ここに定着していることがうかがえました。一方、アメリカザリガニも成体だけでなく幼体らしきものが見つかり、悩ましいところです。(photo by M)

6月定例活動

  もう真夏を思わせるお天気となりました。緑濃く伸びてきた夏草を刈りました。暑さの中、熱中症にならないよう注意しながら、各持ち場の作業を行いました。下草の花や小さな生きものに気づけるのも、作業の楽しみのひとつです。(photo by MK)

小学校の総合学習(2022年6月)

 ことしも、宮前区内の小学5年生が平瀬川をテーマにした授業の一環で水沢の森を訪れました。森の中を巡回し、森の様子や生きもの、ボランティアの作業などを紹介しました。

  一面の緑の中で生きものの姿を見たり鳴き声に耳を傾けたり、緑のトンネルを歩いたり、木の実に触ってみたりすることが、皆の感性の糧になりますように…  

photo by M

photo by M

photo by K

5月定例活動

 初夏を思わせる陽気の日が増えてきました。この日は曇り。青空は見えませんでしたが、濃くなってきた緑に囲まれながらの作業でした。草刈り、セイタカアワダチソウ抜き、竹林の間伐、低木の手入れ等を行いました。 

草が伸び、作業しているとかくれんぼのようです by K 

竹は生えた年ごとに管理しています by M 

花ごよみ観察(2022年5月2日)

 水沢の森では、2003年から毎月、専門家に植生を観察していただいています。

水沢森人の会は、20年以上継続して、林床の下草刈りなどの手入れをしています。それに応えて、里山の山野草が今年もあちらこちらで姿を見せてくれました。

ナルコユリとホウチャクソウの見分けは、花が、竹鳴子のように連なっているか、枝の先端に枝分かれしてついているか。クゲヌマランとギンランの見分けは、葉の幅や、距(花の基部の袋状にふくれた部分)の大きさ。などだそうです。

ミヤマナルコユリ

ホウチャクソウ by MK

クゲヌマラン

ギンラン

キンラン

2022年度総会(2022年4月)

2022年4月24日(日)

本年度の総会が実施され、活動報告及び計画が確認されました。


4月定例活動

 淡い色の花があちらこちらでひかえめに咲いています。木々の新芽の色に春を感じながらの作業でした。竹林整備、入り口付近の生垣の剪定、セイタカアワダチソウ除去作業などを行いました。実生の育成もしています。

水沢の森で芽生えた実生を育成中

キンラン。長年の下草整備に応えてくれています photo by M

春の竹林整備行事

 久しぶりに地域の子ども達と、規模小さめに春の恒例行事を行いました。

水沢の森の活動が始まる前のかつての竹林は、うっそうと茂って不法投棄を誘うようなところでしたが、長年、森人の会のメンバーが古竹を間伐し、竹や筍の密度を考慮して手入れすることで、明るい竹林の散歩を皆が楽しめるようになりました。

 人の手入れがあってこその里山であること、春の手入れをしないと竹が広場や遊歩道に広がりすぎてしまうことなどを、地域の子ども達に伝える大切な機会となっています。

 なお、竹林保護のため、この行事以外での筍掘りはご遠慮いただいています。

photo by K

photo by K

photo by K

3月定例活動

 淡い色の花があちらこちらでひかえめに咲いています。陽射しが暖かく、春を感じながらの作業でした。

 竹林遊歩道脇の竹穂垣づくり、水路の泥上げなどの整備、森の下草刈りやヤブ手入れなどを行いました。

第35回 菅生バードウォッチング(2022年3月12日)

毎年3月上旬に観察時期を固定して行われている観察会。自然観察指導員の皆さんが継続してこの観察会をサポートしてくださっています。

快晴で、軽く運動すると少し汗ばむような暖かさでした。目視された鳥は17種。運よく、ハイタカ、アオゲラなどが見られました。

約30年の間で、目視された鳥種には少しずつ変化がうかがえます。これは、土地開発や緑地保全など生息基盤の変化による長期的な影響と、近辺の草木剪定や草刈り等によるやや短期的な影響(ヤブ地を好む鳥が、ちょうどよいヤブ地を探して比較的近場で移動している、等)などが複合的に影響しているそうです。

見られる鳥種が変わる背景を考えながら、長く俯瞰的な目で見ることの大切さを改めて教わりました。

p.s. 生態系の頂点に位置する鷹がいるということは、その行動圏に鷹を支えられる生態系があるということ。その環境の未来を考えるきっかけにしてみてください、とのことです。

平瀬川沿いから水沢の森まで移動しながら観察しました

上空を飛翔していたハイタカ 

森で観察したアオゲラ 

二ホンミツバチ(2022年3月12日)

 ヤナギの花が見頃です。ふと見上げると、小さなミツバチが何匹か舞って、近くに人が居てもお構いなしにヤナギの花に頭をくっつけては、花から花へ飛び移っていました。脚には、花粉ダンゴがついていました。

 ほんのひと時の、あまり目につかない光景ではありますが、これも、水沢の森で続いてほしい春の風景のひとつです。

雪景色(2022年2月11日)

今朝はひととき、雪景色を楽しめました。

森の手入れ

 この辺りはかつて薪炭林であったと思われます。薪炭林は切り出しと再生を繰り返すため若木の多い林でしたが、近年では薪の需要がなくなり、切り出されないまま大木になる林が各地にあると言われます。枝葉が密になって陽の光が遮られると、小木や下草の成長が阻害され 、元気のない暗い森になります。

 水沢の森では、明るい森を保てるよう、自分達にできる範囲で木々の手入れも行っています。

健康と安全を心掛けながら(2022年1月)

 ことしの水沢の森の活動に先立ち、山入り神事が行われました。

水沢の森の産物をお供えして祝詞奏上し、山の神様へご挨拶しました。

健康と安全を常に心掛け、その時々の状況に適した活動を行う姿勢を皆で再確認しました。

2021年以前の活動の様子

2021年の様子