保土ヶ谷宿から見る富士山
保土ヶ谷宿の一里塚跡・上方見附跡は現在の国道1号線西側に設置されている。この「上方見附跡」から、富士山は見えそうにない。しかし、北や東西に数十mずらして展望シミュレーションすると、この辺りは富士山と大山が並んで見える好展望地であることがわかる。富士山を遮っている上方見附跡の西側の丘の上に登ると、現在でも富士山と大山が並び立つ光景が見られる。
富士山と大山は東海道の二大人気スポットといっても過言ではない。この先に控える厳しい坂道(権太坂)を登る前にこのような眺めが見えたとしたら、往時の旅人は随分と勇気づけられたことだろう。
なお、現在の上方見附跡は保土ヶ谷新宿の出口と思われる。保土ヶ谷本町(明治時代は元町)はここより西 権太坂の麓にあったが連続していなかったようである。富士山が見える範囲は「保土ヶ谷宿」ではなかった?
現在の保土ヶ谷宿上方見附跡付近から富士山は見えない
保土ヶ谷宿上方見附を見下ろす丘の上から富士山(左)と大山(右)
現在の上方見附跡
岩崎ガード交差点(保土ケ谷歩道橋)上から
この写真で大山が見えています。富士山が見えるはずの位置にはマンション。
肉眼では非常に苦しいが、写真判定で富士山があるべき位置に白い頭が見え、富士山が見えることがわかる
図板引用、Museum of Fine Arts Boston, 広重 東海道五十三次細見図絵 「程ヶ谷」 「道中風俗 大山参りの諸人」
2023/1/9、11/19(写真撮影)
2023/1/17 、2024/6/23 眞田則明