Q:自分たちで企画・立案した土曜講座を振り返って、どのような感想をもちましたか?
M.C
自分たちで一から講座を作って、間に合うかなという思いもあったけれども、無事に終わって一安心しています。サーキュラーエコノミーという概念について、今回はじめて学んだけれども、自分の価値観にも大きな影響を与え、今後の糧になるように感じます。
S.H
サーキュラーエコノミーについての読書会をはじめて土曜講座の開催に至るまで、自分たちの関心はさまざま変化して、「消費者の姿」について考えることになりました。自分たちの問題関心を他の生徒に伝えるワークショップを考える過程では、参加者に何を考えてほしいのか常に意識してました。ちゃんと伝わのかという心配はあったけれども、参加者の振り返りを読ませてもらうと、無事に伝わっていることがわかりました。
サーキュラーエコノミーについて学ばせていただいた中石さんのお話は、企業がどのような仕組みをつくっていけばよいかについて注目していました。私たちはそこに着想を得ながらも、社会問題としての消費者について考えるようになりました。企業と消費者は対置される概念ではないかもしれないですが、高校生がワークショップをおこなう以上、私たち自身の目線が大事だと考えました。
J.M
服を作っている人のことを考えたり、環境のことを考えたりする、そんな習慣が身につきました。服をつくっている労働者の置かれた状況を知り、自分たちの消費行動の影響を考えたら、ファストファッションを避けるようになりました。必要ないものを買わなくなりましたね。
M.K
一人ではなく、六人でやったことに価値があるように思います。一人でやったら自分の思う通りになるし、一人でやったほうが楽です。でも土曜講座をつくっていく上で、自分のやりたいことを話し合いに出して、どのようにまとめていくか、また受講者の心をどうつかむかなど、一生懸命考えました。我ながら、なかなかすごいことをやったと思います。
K.H
自分が変われました。これまでは関心を寄せていなかったニュースについて、具体的には寄付や環境のことが出てくると自分で調べみるようになりました。身近な行動として、親にお願いして自宅に太陽光発電もつけてもらいました(笑)。また、総合的な探究の時間などで調査が必要なときは、「裏とり」をするようにもなりました。他者の視点も意識するようになりましたね。自分だけではなく、他人の人生グラフも考えられるようになりました。
K.J
素晴らしい経験になりました。すごく小さなことですが、1ヶ月前にはじめてエコバッグを買いました。自分は面倒くさがり屋だけれども、行動が変わったように思います。自分の考えだけでなく、「消費者の目線」「労働者の目線」など、多様な目線から物事を考えられるようになりました。
Special Thanksの方々について
・大平さん
M.C
みなさんすごく丁寧に質問に答えてくださいました。特に印象に残っているのは大平さんです。大平さんの専門外に該当するかもしれない質問にも答えていただきました。例えば、ウガンダにファストファッションの工場はあるのか?どんな服を着ているのか?などです。
K.H
僕は大平さんに以前本で学んだ肥満のことについて質問したことをよく覚えています。
・華井さん
M.C
華井さんが開催していた講座は「大人の世界に飛び込んだ!」という雰囲気で自分の質問が陳腐なものではないかとドキドキしながら質問しましたが、高校生ということで温かく質問を受け入れてくださり、なんでも恐れず聞けてしまうのが高校生の特権のように思いました。また、講座に参加していた方々の質問から、その方々の着眼点に驚かされました。
・タニアさん
S.H
最初に感謝の気持を伝えたいです。ありがとうございます!私たちが開催した土曜講座でも新しい学びが得ることができました。例えば、ユニクロのセールの見方、捨てることを前提としたビジネスモルです。また、タニアさん自身お話も印象的でした。バングラデシュでもラナプラザの報道少なく、日本に来て初めて知ったこと、そこからバングラデシュのために行動を起こすのはすごい!と思いました。日本でラナプラザのことを知っているという意味では同じ、そこから行動を起こしたということが素敵です。
・中石さん
K.H
探究の授業で行ったキャリア甲子園のときもお世話になりました。中石さんのキャリア甲子園の題を提供している企業だから、企業の視点の内容を入れるべきだというアドバイスを頂き、その考えをプレゼンに導入したところ、プレゼンが大きく変わり、中石さんのすばらしさを感じました。
M.C
中石さんには何度か土曜講座を開いていただきました。その土曜講座を受ける前に中石さんの著書を読んでいたのですが、土曜講座を受けたときに本だけでは伝えられないこともあると感じました。サーキュラーエコノミーと3Rの違いがわからないでいましたが、講座によって2つの差がわかってきました。また、サーキュラーエコノミーを考える上で大切な、ウェルビーイングの視点も土曜講座のスライドの中ではじめて学ぶことができました。
M.K
自分がサーキュラーエコノミーをなめていた?ように思いました。サーキュラーエコノミーを説明するときによく出てくる、バタフライダイアグラムがわかっていればよいと思っていたがそれだけでは足りず、抽象度の高いサーキュラーエコノミーの概念を改めて学ばせていただきました。そのため、サーキュラーエコノミーについての概念の捉え方が変化し、僕たちの講座の構成自体も大きく変わりました。
読書会で触れた本に関して
K.J
いろいろな本、いろいろな人の話を聞くことで、サーキュラーエコノミーの本にツッコミを入れられるようになりました。
M.C
本にかかれていることだけがすべてではないということに気が付きました。サーキュラーエコノミーは刻一刻と進化しているので、中石さんの書いた本のままの知識ではいけないと思いました。また、サーキュラーエコノミーの枠は大きいので、目的のための手段としてあるものであるというこにも納得がいきました。
K.H
MDGsについて書いた本が印象的でした。自分たちが知っている概念の昔の理念が、いまとどれだけ違うかを考える基礎になりました。本の中にあるデータがわかりづらかったことを覚えています(笑)。
S.H
新国富や指標の話、人的資本といったことが印象に残っており、これらを立てたら利益が出るというような多角的な視点を得ることができました。自然を考慮した上で利益を考える、総合的に考えるといった力が身についたと思います。
J.M
安楽死の話について触れた本を読み、より病院で医療に関わりたいという希望を持つことができました。また、安楽死と救命治療の話もよく印象に残っており、その他にも、日本人がすぐ物事を進めない傾向にあるという気づきを得ることができました。
参加してくれた生徒の振り返りを主催者として読んでみて
K.J
あたふたした講座だったけれども、ポジティブな言葉もあり安心したことを覚えています。こちらも心がけていはいましたが、参加者側が臨機応変な対応をしてくださった部分もあり、感謝の気持ちが大きいです。
M.C
一回目の感想は私たちの狙い通りに、多視点から物事を見るということができたという内容が多かったように思います。
M.K
自分的には駄目だったところもあって、たくさん書いてくれていた人と、そうでない人の感想をそれぞれ読んでみて、あまり良い講座ではなかったのか?と少し悩んだ部分もありました。今回取り扱ったような社会問題に取り組む意欲のある人には刺さる講座、そうでない人には影響を与えられなかったかもしれないと感じました。
K.H
講座の参加者全員が振り返りに回答してくれたわけではないので、もっと講座の振り返りしてもらえるように促したらよかったな、と思いました。私たちのためにもなるし、なにより嬉しいので(笑)
J.M
自分たちで講座をやってよかったなと思えました。参加者の中にはとても思考を伸ばしてくれる人がいて、素敵だと思いました。
中石さんへの御礼のメッセージ
J.M
中石さんの本を読むまではサーキュラーエコノミーについてまったく知りませんでした。最近、ニュースでサーキュラーエコノミーについて触れていて、周囲はポカンとしているのを見て、自分が周囲に知られていない概念を先に吸収して考えることができて良かったと思いました。
S.H
まずは本当にありがとうございました。今後に向けての思いとしては、サーキュラーエコノミーについて知って、これからどうなっていくんだろうという思いが強いです。例えば、中石さんが企業に対して講演会をして、その結果日本の企業はサーキュラーエコノミーを取り入れるのか?取り入れることによって、サーキュラーエコノミーの概念やシステムがどう変わるかを考えたり、それを追っていきたいです。
M.C
日本について暗い話を聞くことが多くあるなか、日本をよくしようという思いで中石さんがサーキュラーエコノミーを広めようと動いているのを知って、日本のために頑張っている人がいることをしれて、将来に希望が持てました。
M.K
中石さんが本を高校に配るということをやっていなかったら、このような取り組みしていなかったと思います。そこから、学生の意識から変えていかないといけないということを強く実感することができました。
中石さんの話を聞いている中で、総合的に見て「日本がやばい」という思いを再認識しました。日本を本格的に変えなければならないという思いが残っています。そもそも参加した理由の一つは、自分が起業したいからで、中石さんから受け取ったパッションををその夢に繋げて、日本を変えるようなことをしていきたいと感じました。
K.H
約一年間お世話になって、自分自身が変わることができました。他のクラスに僕たちの土曜講座を紹介した時に、サーキュラーエコノミーを知っている人は誰もいませんでした。その状況を変えられるように頑張らなくてはいけないと思いました。
K.J
ありがとうございました。実際に僕たちが土曜講座を開いて、中石さんのスライドがきれいだと改めて思いました。また、進め方も上手で、少なからず自分の消費行動に影響を与えてくれた人です。
今後の課題
K.H
サーキュラーエコノミーの概念伝えるときに、わかりやすく伝えるのは難しいと感じたので、みんなに自分の作ったものを共有することも頑張っていきたいです。
M.K
最近の風潮でSDGsの安易な連発に辟易しています。*ネクサス的な考え方から見ればいろいろなことにつながっているので、SDGsにすべてのことをあてはめようとするのはのは違っていると思いました。
もっと開催する土曜講座に対して、いろいろできたかもという後悔もあります。事前の練習をできればよかったです。サーキュラーエコノミーを伝える上でそもそもサーキュラーエコノミーの概念の理解が難しく、それを伝えるのはさらに難しいことです。そのサーキュラーエコノミーを僕たちに教えてくださった中石さんの勉強量はすごく多く、僕たちに理解できるように落とし込んでくださったことがすごいと思いました。
*ネクサス…様々なことが繋がっていること。連鎖。
K.J
自分の考え方をもう一度洗い直さなければいけないと思います。いまでも環境に悪いと知っていても、買いたいものは買いたいという気持ちはあります。また、海外の現状を知ったり、海外の先進的な取り組みを自分の目で見てみたいという気持ちもあります。
M.C
土曜講座を作るときに、自分で創造して作ることができませんでした。パッションの問題なのでしょうか?もうこれでいいかなという妥協する自分もいました。サーキュラーエコノミーをこれからも追っていくことが必要だと思っています。そして、サーキュラーエコノミーだけでもなく、次のサーキュラーエコノミーのような新しい概念がまた生み出されると思うので、社会の状況を知り、中石さんのような最先端を歩いている人を追うことが必要だと思います。
S.H
少し頑固だったのかな、と反省しています(笑)。多角的な視点と自分で言っているのに、他の人には自分の考えを押し付けてしまっていたかもしれないということを思いました。ニュースで知識を得たことがうれしくて、思考を伸ばせないクセに気づくことができたので、今後思考をどう伸ばすかを意識していきたいと思いました。自分の中で感覚としてわかっていることを文字化することがとても難しかったので今後そういった力をつけていきたいです。
J.M
私は自分の意見を出すのが苦手で、ポートフォリオもあまり書けないです。原因は人の話を聞かないことで、理解が浅くなってしまうからです。自分の意見を持てるようにしなければいけないと感じています。サーキュラーエコノミーも数学も、へぇーそうなんだで終わってしまって、例外・応用に対応できないし、企業の具体的事例についてはわかっても、それを他の事例に援用できない。そこを改善していきたいです。