設計図画

20160613 9qubit design

(初期) 超伝導量子ビット集積素子設計支援ツール

量子ビット簡単設計ツール:2016年当時、一番最初の時には量子ビットが9つある場合を考えて、5周波数割り当てをそれぞれに割り当てることを考えていました。どの周波数の量子ビットをどのように割り当てるといい感じの量子ゲートが実現できるのかを計算するスプレッドシートです。量子ゲートの速度や緩和時間の限界を計算し、BAD, FAIR, GOOD, EXCELLENTを表示して設計の良し悪しを判断することができます。

この当初は量子ビットを2準位系として取り扱っていたので、量子ビットのゲート速度が少し速めに(良くなる方向)となります。トランズモン型量子ビットは3準位系として取り扱う必要があるので、このシートでの利用には注意が必要です。設計お遊びツールとしてお使いください。ダウンロードしてお使いください。

CC BY-SA 4.0 (著者名 "Yutaka Tabuchi")にて公開します。

20160613 9qubit design.pptx

(初期) 超伝導量子ビット集積素子設計支援ツールの計算書

量子ビット簡単設計ツール:2016年当時、一番最初の時には量子ビットが9つある場合を考えて、5周波数割り当てをそれぞれに割り当てることを考えていました。どの周波数の量子ビットをどのように割り当てるといい感じの量子ゲートが実現できるのかを計算するスプレッドシートのためのざっくりとした計算書です。この当初は量子ビットを2準位系として取り扱っていたので、量子ビットのゲート速度が少し速めに(良くなる方向)となります。トランズモン型量子ビットは3準位系として取り扱う必要があるので、この計算書の利用には注意が必要です。今ではこの周波数配置は使っていません。

当時はこれぐらいしか考えてなかったかぁとしみじみ懐かしくなりました。今ではかなりの評価項目を気にしながら設計します。実験技術が立ち上がればより過激な回路定数を設定することもできるので、何となく満たしているんだから満たしていないんだかやりくりしながら回路のパラメータを決めています。

CC BY-SA 4.0 (著者名 "Yutaka Tabuchi ")にて公開します。

(初期提案)超伝導量子ビット集積系

冗談のような思いつきで描いた集積量子量子ビット系。二重丸の部分が量子ビット、黄色が結合用共振器、マゼンタが読み出し用共振器です。二重丸は内側と外側がそれぞれ超伝導電極になっており、その電極を繋いでいる橋の部分がサブミクロンサイズのジョセフソン接合となっています。数十ミリケルビンの温度域において、二つの電極に誘起した余剰電荷はジョセフソン接合をトンネルしながら行き来します。

ぱっと思いつきの作画でしたが、後にそこそこいい感じの周波数にて量子ビットが共振し、細かいパラメータの調整を除き現在のものとほとんど同じような量子ビット集積形態となっています。制御・読み出し信号は基板下面に配置した同軸線と基板貫通電極により同軸構造を作り込んで導波します。2016年の春に作画。

CC BY-SA 4.0 (著者名 "Yutaka Tabuchi")にて公開します。

(超初期提案)3次元同軸アクセス方式 超伝導量子ビット集積系

量子ビットが2次元平面の上に並ぶなら、量子ビットは垂直方向から導波しなければならないだろうと考えて作った構造。黒色が量子ビット基板、黄色やマゼンタの穴は縦型(縦の筒)の共振器となっています。黒色の基板の上に見える二重の同心円構造が量子ビットで、結合用に両側に電極が出ています。マゼンタの井戸は量子ビット間の結合を実現する結合共振器として使われています。のちに、結合共振器はあっても無くてもゲート時間や残留相互作用の大きさは変わらないよね、という議論になり結合用共振器は廃止されました。黄色の井戸は読み出し共振器であり、量子ビットからの信号をマイクロ波反射計数の変化として読み出します。

これらは孤立した量子ビットととまったく異なる、集積系のならではの振る舞いがよく勉強できた一番初めての設計でした。チップ交換式でしたので、調子が悪いと量子ビットを一つ一つ交換していました。2016年の春に予算申請用に作画し、2019年ぐらいまで活躍しました。

CC BY-SA 4.0 (著者名 "Yutaka Tabuchi")にて公開します。