教育学部第一類初等教育教員養成コースでは,学部3年次より「学習開発実践専修」と「初等カリキュラム開発専修」に分かれます。真野研究室は主に初等カリキュラム開発専修の学生が所属し,教科研究法I・IIや卒業論文を履修し,算数・数学教育に関する研究を行います。
学部の卒論ゼミでは,算数・数学教育の「実践」や「開発」を重視した研究活動を行います。自らの高校までの数学学習の経験や教育実習での経験を通して課題意識を明確にし,研究テーマの設定につなげることも非常に大切です。算数・数学の教材の理解を深めるため教材開発(問題設計など)も行います。一方,卒論ゼミでは算数・数学教育の理論的・実証的研究にはあまり焦点をあてません。算数・数学教育それ自身を対象とした「理論」や「研究」は大学院での研究活動で行います。
研究指導の内容
算数・数学教育全般(算数・数学科の授業構成,教材研究・開発,カリキュラム,など)
卒業論文の作成に必要となる研究方法(文献研究,事例研究の方法,など)
研究指導の方法
研究法について,先行研究や実践事例をもとにして多様な視点から考察し,各自の課題意識や研究テーマを明確にしていきます
算数・数学科における問題解決,数学的活動の過程や意義を体験的に理解します(自分自身が学習者となり,算数・数学の問題を解いたり,考え方を説明したりする)
算数・数学の問題設計を行います(自分自身が面白いと思う問題から始め,徐々に数学的思考や推論を誘発する問題へと改良していきます)
各自の研究課題に関する発表を行い,ゼミ生どうしの討議を通して改善していきます
最近の卒業論文のテーマの例
代数学の視点から見た算数科「数と計算」領域に関する考察
小学校算数科と体育科における問題解決学習の過程に関する検討
算数教科書における抽象化の役割に関する研究
中学校数学における整数指導に関する研究
小学校算数科と中学校数学科の接続を図る授業設計
算数・数学科におけるICT活用の課題と展望
※2024年度は3年次生8名,4年次生8名が在籍しています
学生へのメッセージ
算数・数学の問題の答えは一つに決まることが多いですが,算数・数学教育の問題の答えは多様です。算数ゼミを通して,自らの数学観を広げ,算数・数学の面白さを味わいましょう。