AutoSP

概要

コンポのオーディオのレベルに合わせて、ランダムなタイムリマップ値を生成することで、音声に合わせて自動的に口パクさせることが出来ます。

リミテッドアニメーションでの使用を想定しています。リミテッドアニメーションでは、一般的なリップシンクと違って発音の分析まで要求されず、雰囲気でパクパクしていればOKな場合がほとんどなので、それ向けです。

エクスプレッションを使用せず、キーフレームだけなので、実行後の手動での調整も行いやすいです。

インストール先

Scriptフォルダ

解説ムービー

autosp2.mp4

使い方

タイムリマップがONになっているレイヤーを選択してからスクリプトを起動してください。

各種設定を行ってから実行ボタンを押すと、ターゲットレイヤーのタイムリマップ値がランダムに設定されます。(完全なランダムではなく、自然に見えるように調整を行っています。)

適用範囲はターゲットコンポのワークエリアです。キャラクターが動くなどして、途中から使用する口パクのタイムリマップ値が変更になる時もあると思います。そういう時はワークエリアを調整して何回かに分けて実行します。

起動時の画面

Targetパネル

タイムリマップを適用するレイヤーの情報です。初期状態ではスクリプト起動前に選択しているレイヤーが入りますが、起動後にSetボタンで変更することも出来ます。

Pakuパネル

閉じ口、中口、開き口それぞれのタイムリマップ値を設定します。「0」は空セルになります。

Optionパネル

Mode

OFFの場合「Half Threshold」は無効になり、「Close Threshold」のみ使用可能です。この場合「Close Threshold」よりオーディオレベルが大きい部分では、閉じ口、中口、開き口の3つともがランダムで設定されます。ONにすると「Half Threshold」が使用可能になり、中口と開き口の閾値を設定出来ます。これはつまり、ランダムではなくオーディオレベルに合わせて口パクの値を決定するということです。

Half Threshold

オーディオレベルがこの数値より大きい時、必ず開き口になります。

Close Threshold

オーディオレベルがこの数値より小さい時、必ず閉じ口になります。

Sensitivity

感度です。サンプリングに使用する前後の範囲をフレーム数でそれぞれ指定します。左側はタイムライン前方(頭)、右側は後方(尻)への参照範囲です。指定中の範囲はグラフ上でも確認することが出来ます。

具体的な使い方としては、実際に音が発される前に口を開けたほうが自然に見えるので、その場合右側の感度を上げることで次のフレーム分を先読みし、実際よりも早めに「音がある」と認識させます。値を上げすぎると先読み範囲が広くなり、口を開けるのが早くなりすぎてしまいます。また、話し終わりですぐ口を閉じてほしくない時は、左側の感度を上げることで調整出来ます。これも上げすぎると、完全に発声していないタイミングでもセリフ尻を拾ってしまっていつまでも口パクしてしまいます。

初期設定でそれなりの感じにしてあるので、気に食わなければ調整するくらいでよいです。

FrameStep

キーフレーム間のフレーム数を指定します。アニメでいう「○コマ打ち」にあたります。

Randomize!!

設定に従って、タイムリマップにランダムな値を適用します。

>>

オーディオレベルグラフの表示/非表示を切り替えます。

グラフの見方

黄色の線:Half Thresholdで設定した、しきい値を表します。

赤色の線:Close Thresholdで設定した、しきい値を表します。

水色の線:コンポの時間インジケータの位置を表します。

☑Relative to Audio LevelsがOFFの時

しきい値よりも下の部分では必ず閉じ口になります。しきい値よりも上の部分でも、閉じ口は一定確率で発生します。

通常のセリフはこちらが向いています。

☑Relative to Audio LevelsがONの時

3分割されたオーディオレベルのどの範囲に含まれるかによって、口が決まります。

歌に合わせるとかはこちらが向いてます。

補足

グラフには各フレームでのオーディオレベルを表示していますが、計算に使用するのは前後含めた3つの平均値を使用しています。適用される口が必ずしもグラフ通りに設定されるわけではありません。

☑Relative to Audio Levelsがオフの時

リミテッドアニメーションでの通常セリフでの使用はこちらがよいでしょう。「Close Threshold」をいくつにするかでクオリティが変わってきます。閉じ口の割合が気になったら、数値を調整して再度実行します。また、ランダムで生成する値は毎回変わるので、数値を変えなくても実行するたびに結果は変わります。

最終的には手動でキーフレームを調整します。「あー」など音を伸ばしている時は開け口のままにしたり、「ん」の時は閉じ口にする、などするだけでよりよく見えます。

☑Relative to Audio LevelsがONの時

歌に合わせる時はこちらのほうがよいでしょう。この場合、「Close Threshold」と「Half Threshold」を使用してオーディオレベルを3分割し、どのレベルでどの口にするかを決定します。

更新履歴

2021/05/25

  • ウィンドウがアクティブ状態でも、コンポ時間移動のショートカット(J, K, PageUp, PageDown, Ctrl+←, Ctrl+→)が効くようにした

2021/05/14

  • Sensitivityの項目を追加

2020/10/27

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