令和3年4月11日

中村未来展 四谷/鎌倉急行

Miki Nakamura Exhibition Yotuya/Kamakura Express

2021年5月9日(日)→ 5月29日(土)

四谷三丁目ランプ坂ギャラリー[全室]

開館時間:11:00~18:00 休廊日:月曜日、木曜日

主催 NPO法人 市民の芸術活動推進委員会(CCAA)

https://sites.google.com/view/yotsuya-kamakura-express

移動のできない今、こころの海と都会をアートという実感と共につなぎたい

『都会に海を持っていきたい』もしかしたら、喜んでくれる人がいるかもしれない。まず、頭に浮かんだ展覧会のイメージでした。

コロナ禍の中、アートを展示する意味を考えました。今回の展覧会も一年延期になっています。

大変個人的な話にはなりますが、我が家は3世代の家族で透析治療を行うおばあちゃん(私の母)と鎌倉から東京に通勤している夫、作家活動をしている私、3月に小学校を卒業して、4月から地元の中学に通う子どもがおります。

一時期コロナにかかってしまった患者さんの透析医療は首都圏で崩壊し、子どもはその少し前から自主休校をさせることにしました。透析治療の目処がたち、中学受験を済ませ、子どもは再登校をはじめ卒業式を終えて、近くの中学校へ入学いたしました。

そして、急ピッチで展示の準備が始まりました。一年前とは、展示に対するスタンスが自分の中で明らかに変わっていました。

あまりにも複雑化した世の中、理解、把握できない状況、その中でみんながそれぞれ頑張って生きていて、そして、疲弊している様子もうかがえます。

言葉では伝わらないもの、説明のできないものを実際に目で見て感じていただければと思うのです。アートをもってして、伝えたいのです。

私は新宿という都会で生まれ育って、今、海辺で家族と共に暮らしています。

そして、版画作品(リトグラフ)を軸としてさまざまな制作と発表を続けて25年以上経ちました。追求した作品を見て何か感じていただき、見ていただく人の心の中にエモーショナルなものが生まれたら、と思い続けて制作してきました。

海辺に住むようになってから現在のような作風になってきたのだと思います。茫洋と広がる空間やざっくりとした直線的なもの、おそらく海、過去、現在、未来を描いています。文字 はそこにとどまるような感覚があり、文字で作品を表すことはあまり得意ではありません。出来る限り、現在、生きている今に美術作品という表現で継いでいきたいと思っています。

リトグラフはヨーロッパで生まれた技術ではありますが、現在使用している洋紙には和紙の技術が用いられています。

リトグラフの技術ひとつを丁寧に手繰り寄せてみると、長い時間継いできたもの、人と文化が交流してきたことがみてとれます。

人と文化の交流する美術展示の空間は発表の際に「にんげん」のすべての枠を取り払うような感じがして、醍醐味であります。

 昨今では、環境問題をはじめ、コロナ禍という新しい現象、人種、性差、所得、教育などの格差など、さまざまな問題の中に私たち「にんげん」が生きるものとして直面しています。

アートは発想次第で物事を美しく変えていく力を持っていると信じています。

石版画印刷として楽譜を刷るために生まれた技術が昇華され、リトグラフというアートに発展したように、産業からでた廃棄物、素材もまたアートとして生まれることと考えており、海洋プラスチック、整備しきれなくなり竹害となってしまっている美しい竹なども今回ご縁があり、素材として作品化しています。

すべてのものは同じ素材として、想いを通して具現化することは、これからの時代とても大切になってくると思っています。

そして、日本に於いてはアートを産業として価値あるものにすることをより進めることは、現在の重要課題であると考えております。

生きている「にんげん」の「こころ」に「なにか」を生み出し、見出すことがないまま朽ちていくことは、常日頃もったいないと感じているのです。

現実と対峙する時に表現をすることは、対峙する側に傷をつけてしまうことが多々ありますが、万物に敬意を持つ事を忘れないような「こころ」もわすれないようにしたいところではあります。

● チラシプロジェクト

1500枚の今回の個展チラシを平面作品空間を描くイメージで、ちょっとしたおしゃべりを添えて、ひとを通じて撒いて頂いたり、貼って頂いたりしている最中です。それぞれに実体のあるモノ(紙)を人から人へコトとして紙を伝達してもらいます。

● 展示

ランプ坂ギャラリー各三部屋は都心の中では貴重ともいえる古い建造物をいかしたもので、以前は幼稚園として子どもたちが利用していた空間です。

〇 ギャラリーランプ1

一室の空間に一作品。寺院の裏山にあたる竹林で伐採させて頂いた竹とリサイクルされたプラスティック素材を使ったインスタレーション作品です。

〇 ギャラリーランプ2

リトグラフの版画作品を複数で展示します。版画というアートは複製ではなく、オリジナルが複数あるという大前提を改めて目で感じることができます。

〇 ギャラリーランプ3

額装した版画作品。海洋プラスティックや貝、石を使って制作した小さな立体作品。感触を楽しむ陶芸作品を展示いたします。

〇 通路

風合いのゆたかな紙の連続する作品を長い廊下に展示致します。

〇 屋外

海の砂や伐採した木材のインスタレーション。屋外用のリトグラフ作品を展示致します。紙は生き物のように天候によって変化してみえます。

関連イベント①

海のワークショップ

日時:5月16日(日)13:00~1時間程度

砂浜のプラスチックと青竹を使った子どものためのワークショップ。

展示作品である砂浜で自然に混じった海洋プラスチックや貝や小石、陶片、木片などを宝さがしのように見つけてもらいます。それから、鎌倉の竹林で切ってきた半切した竹を額縁のように見立てるなどして、自由に位置を決めて貼り付けます。図工教育でいう造形遊びに値します。

対象年齢:年中~小学生(親子参加可)要予約定員20名 料金500円

予約とお問い合わせ : nakamuramiki.art@gmail.com

関連イベント②

版画ワークショップ(リトグラフってなんだろう?)

日時:5月23日(日)13:00~1時間程度

リトグラフ版画を超小型で本格的なプレス機、‘リトっ子’を使用して制作します。

水と油の反作用を利用した化学的なリトグラフの基本を体験することができます。凹凸のない平らな版で彫ったり、削ったりすることはありません。描く版画の不思議と魅力です。また、あわせて紙の歴史も再確認していただければと思います。紙の素材も世界各地、歴史も含めてさまざまなものがあります。

対象年齢:小学校高学年~大人 要予約定員5名 料金1000円

予約とお問い合わせ : nakamuramiki.art@gmail.com



関連イベント③

コンサート「ひっぱる・はじく・たたく」

日時:5月9日(日)開場14:30~/開演15:00

音楽は長らくドレミ以外の音を雑音として扱ってきました。

しかし、自然の音やアジアの音楽にはその雑音が重要な意味を持ちます。

美しいアジアのメロディーと中村未来の竹をつかった作品を打楽器として演奏していただきます。

対象年齢:小学生以上 要予約定員20名 料金3,000円

出演:ヨシダダイキチ(シタール奏者/シタレレ)

濱元智行(打楽器奏者/竹・中村未来)

ツチヤショウタ(オープニングアクト/シタレレ)

予約

問合せ: sitar.yoshidadaikiti@gmail.com

協賛:らくまか

主催:NPO法人 市民の芸術活動推進委員会

〒160-0004 東京都新宿区四谷420 CCAAアートプラザ四谷ひろば内

TEL03-3359-3413 FAX03-3354-2708

ccaa4420@gmail.com

http://npo-ccaa.tokyo

美術作家:中村未来

スタジオ:〒248-0013神奈川県鎌倉市材木座6-4-25

TEL:090-5775-4199

nakamuramiki@gmail.com

https://sites.google.com/view/mikinakamura/home