都会に、海を持っていきたい。
言葉では、文字では、説明できないものを感じてほしい。
海辺の砂や小石、打ち上げられた海藻、そして、満ち来る潮。
あるいは、裏山の木々、その葉擦れ、そして、微かな生き物の音、それらの物語。
わたしは、日々海と都会を往還する。水平線までの距離と久遠の時間。そして、いまある時空。
空間は、茫洋たる海原とともに変容し、わたしたちもまた、変化にさいなまれつつ、生きていることを実感するのだ。
中村未来展
中村未来展
四谷/鎌倉急行
四谷/鎌倉急行
Yotsuya/Kamakura Express
Yotsuya/Kamakura Express
國學院大學栃木短期大学 穴澤秀隆
國學院大學栃木短期大学 穴澤秀隆
海を見たいと思った。
海を見たいと思った。
新宿から乗った地下鉄丸の内線を四谷三丁目で降り、消防署の脇の階段を登り切ったそのとき、目の前に材木座の砂浜が拡がっていた。まさか。無論、ないさ、そんなはずは。でも、これから会う約束の中村未来のこと考えると、湘南の潮の香りが微かにしたとして、不思議ではない気がした。
新宿から乗った地下鉄丸の内線を四谷三丁目で降り、消防署の脇の階段を登り切ったそのとき、目の前に材木座の砂浜が拡がっていた。まさか。無論、ないさ、そんなはずは。でも、これから会う約束の中村未来のこと考えると、湘南の潮の香りが微かにしたとして、不思議ではない気がした。
中村未来は、新宿に育ち、鎌倉・材木座にアトリエを構え、夫とシタレレを奏でる12歳の息子と暮らす傍ら、版画制作を続けてきた。
中村未来は、新宿に育ち、鎌倉・材木座にアトリエを構え、夫とシタレレを奏でる12歳の息子と暮らす傍ら、版画制作を続けてきた。
その作風は、都市の喧噪や雑音をぎりぎりそぎ落として行く一方で、渚に打ち寄せられ、あるいはうち捨てられた記憶や囁きを、深く吸い込み再構成している。つまり、スタイリッシュであると同時におおどかにたゆたっている。そうだ、これはきっと中村未来が新宿の記憶と鎌倉の今を往還しているためだろう。ならば、四谷に海を見るとして、不合理とは言えない。
その作風は、都市の喧噪や雑音をぎりぎりそぎ落として行く一方で、渚に打ち寄せられ、あるいはうち捨てられた記憶や囁きを、深く吸い込み再構成している。つまり、スタイリッシュであると同時におおどかにたゆたっている。そうだ、これはきっと中村未来が新宿の記憶と鎌倉の今を往還しているためだろう。ならば、四谷に海を見るとして、不合理とは言えない。
「中村未来展 四谷/鎌倉急行」は、四谷に材木座の海を出現させる。
「中村未来展 四谷/鎌倉急行」は、四谷に材木座の海を出現させる。
協賛:らくまか
主催:NPO法人 市民の芸術活動推進委員会
〒160-0004
東京都新宿区四谷4-20 四谷ひろば内 CCAAアートプラザ
TEL03-3359-3413 FAX03-3354-2708
ccaa4420@gmail.com
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