物理を加味した拡散モデルによるキャラクターモーション生成
キャラクターモーションを物理演算エンジン上で可視化できるように生成し, 学習過程においてモーションの各関節に物理的法則に則った制約を設けること, 及び人体の動きの周期性に着目することの現実的なモーション生成への有効性を検証した.
今尾陸人さん(修士学生 在籍中)
確率微分方程式とスコアマッチングによる3Dオブジェクトの生成
近年「メタバース」が注目を集めていて、ゲームだけではなくオンライン会議室などの業務ツール、不動産の内覧など幅広く利用され始めている。このようなメタバースサービスを制作する上で、そこに設置する3Dオブジェクトは重要でありとても需要がある。
3Dオブジェクトの生成はGANやVAEなど色々な生成モデルで研究されてきたが、本研究では最も新しい、確率微分方程式を用いたdiffusionモデルに注目した。このモデルは、大量の学習データが入手できる画像では優れた結果を出すが、学習データが少ない3Dオブジェクトでの有効性は不明である。本研究ではこの確率微分方程式を用いた手法の能力と特徴を探る。
塚上賢太さん(修士学生 在籍中)
拡散モデルの推薦システムへの応用
近年、画像生成AIとして注目を集めている拡散モデルを使用した推薦システムの構築を目指します。推薦システムとは、Amazonなどのオンラインショップで「あなたへのおすすめ」を表示しているシステムのことです。推薦システムではユーザによるアイテムのレビューを基におすすめする商品を考えていますが、評価する人の価値基準が異なるため、レビューにはノイズが含まれていると仮定できます。拡散モデルを応用することにより、このノイズを陽に捉えた推薦システムを開発します。
長谷川将弥さん(修士学生 在籍中)
単純なプロセッサを多数集積することで処理能力を飛躍的に高めたメニーコアプロセッサが、スーパーコンピューターからスマートフォンまで、色々な所に使われつつあります。このプログラミングは、一人の熟練職人がやる難しい仕事を、100人の小学生に協力作業させるような、特別な難しさがあります。量子シミュレーションから題材をとり、その中の基本的処理を、効率的に行うアルゴリズムやプログラムを開発します。
丸岡寛典さん
長代新治さん
実験や量子シミュレーションで得たデータから、プログラムに化学知識を学習させることを目指します。分子構造(グラフ)などの構造化データの機械学習は、数値表や画像より扱いが難しく、最先端の研究テーマです。また自然言語処理や光学認識で、論文からデータを抽出することも必要です。出来合いのプログラムで単にモデルに当てはめるのではなく、新しい分析方法の開発を目指します。学生の皆さんには、将来必要な学問を重点的に勉強してもらい、不足する分野の知識は教員が補佐し、研究を進めます。
陸明浩さん
金重光典さん
量子力学に基づき、物質の性質をコンピュータで予測する理論やアルゴリズムを開発します。物理や化学の理論を組み合わせ、新しい見方による量子系の解析法や、これまで扱えなかった系の解析手法を開発します。
川松祐史さん
David Sulzerさん