高校生発「模擬株式会社山口魅来」が山口県を盛り上げます!
カーボンニュートラル社会に向けた商品開発の挑戦
商品開発で柳井市を元気にしたいそんな想いから
ーどんなマイプロジェクトに取り組んでいるか教えてください。
私たちは「山口魅来」という模擬株式会社を設立し、環境に配慮したカーボンニュートラルな商品開発を行っています。
具体的には柳井市の伝統工芸品の織物である柳井縞(やないじま)の商品開発やPR活動、伝統的な養蜂技術を使用した蜂蜜の採蜜や商品開発に取り組んでいます。
ーどうしてこのマイプロジェクトを始めようと思ったのですか?
私たちが住む柳井市は過疎化と高齢化が進み、伝統工芸品である柳井縞の担い手不足や地域全体の衰退を課題に感じたからです。そこで、柳井商工の学生として伝統工芸品の復活や新たな地域ブランドの確立を目指してマイプロに取り組み始めました。
瀬戸内からの贈り物 新たな地域ブランドの確立に向けて
▲柳井商工のオリジナル商品「瀬戸内からの贈り物」
ー蜂蜜の商品化で取り組んだことを教えてください。
伝統的な養蜂を活かし新たな地域ブランドとして蜂蜜の商品開発に取り組みました。
蜂蜜を商品化するにあたって瓶詰めや販売方法に悩んでいました。そこで、マイプロのメンターさんに相談をしながら、蜂蜜の瓶のラベル制作と店舗販売先を見つけることにしました。
ラベルの制作では販売促進の意味合いも込めて地元の小学生にイラストを描いてもらい、オリジナルのラベルを制作することができました。また、私たちは地球に優しい商品開発を重点に置いているので、インクの量を抑えたシンプルなラベルで省資源化を目指しました。
店舗販売先探しでは、これまで私たちが制作した商品は文化祭や地域のイベントといった限定的な場所での販売のみでした。もっと多くの人に私たちの商品に触れて欲しいと思い、店舗販売先を探していたところ、高校近くのホテル「柳井クルーズホテル PORT BON MARCHE」の方に快く引き受けてくださり、ラウンジにて実店舗販売をすることができました。
ー蜂蜜の商品開発で思い出に残っていることを教えてください。
1度に300個の蜂蜜の注文が入った時には驚きました。私たちはラベルを1枚1枚丁寧に手作業で貼っているのですごく大変でしたが、300個準備できた時の達成感が今でも思い出に残っています。
▲ミツロウを活用した新商品「ミツロウキャンドル」
ー今後蜂蜜でどのような商品を開発をしていきたいと考えていますか?
今後も蜂蜜に関連した商品を開発をしていきたいと考えています。蜂蜜を採る際にミツロウと呼ばれるロウが出ます。本来は捨てられてしまう部分であるミツロウを活用したミツロウキャンドルの制作にも取り組んでいます。私たちは環境に優しい商品開発を行っています。
地域の伝統工芸品を守りたい 高校生が新たな担い手に!?
ー柳井市の伝統工芸品「柳井縞(やないじま)」について教えてください。
柳井縞は、柳井市で昔から作られている織物の一つです。柳井縞には厳密な定義があり
①木綿であること②縞模様であること③手織りであることが柳井縞として認められます。
特に手織りであるということから柳井縞の作り手が減少しており、伝統工芸品である柳井縞が衰退している状況にあります。
▲高校生が自作したはた織り機
ー柳井縞の商品開発で取り組んだことを教えてください。
山口魅来に所属する別の高校さんと共同して柳井縞の名刺入れの商品開発に取り組みました。機織り機の製作・木綿糸の藍染・縫製・販売などを分担して行いました。他にも、縫製の際に出た柳井縞端切れをストラップにして販売しました。これも環境に配慮した商品開発の1つです。
「高校生にもできる!」がいっぱい「学び」がいっぱい
ーマイプロジェクトを通して得たものや学びはなんですか?
マイプロの活動を通じて、経験することの楽しさと大切さを学ぶことができました。
この活動は多くの方と関わる中で形にすることができ、他の高校生にはできないようなことがたくさんできたと思います。また「山口魅来」という模擬株式会社を設立し、実際のビジネスと同じ流れで商品開発をすることができました。一筋縄ではいかないことも多くありましたが、そうした事に対してしっかりと対応する力がついたかなと思います。
ー最後に、今後の意気込みを教えてください。
今後も私たちは、得た情報や感覚、経験を生かし、山口県の地域活性化や環境問題、地域問題の解決に商品開発で取り組んでいきたいと思います。