2R plants 〜 reduce food losses and revitalization of countryside 〜
食品ロスを削減しながら地域の活性化につなげたい
ーどんなプロジェクトに取り組んでいるか教えてください。
私たちのプロジェクトの目標は食品ロスを削減しながら地方の活性化につなげることです。
具体的には自分の住んでいるエリアの野菜の廃棄食材を使って料理を作り、地域の人に無料で配布するイベントを実施しました。このイベントを通して地域に人が集まることが、将来的には過疎化を止めることにつながると考えています。
ーどうして食品ロスをテーマにしようと思ったのですか?
最初は食に対して何かをしたい気持ちはあったけれど、具体的にやりたいことは決まっていませんでした。プログラムの中で、メンターさんと話していくうちにやりたいことが整理されてきて、食が好きな私たちとして食品ロスをどうにかしたいと考えました。
できることが想像でき、可能性が広がっていく
ーどんなファーストアクションを立てましたか?
食品ロスで困っている人たちの現状を確認したいと思いました。まずは市役所に電話して聞いてみましたが、困っている人が思い当たらないとのことでした。また、メンターさんに紹介してもらい農園の方にも話を聞いてみましたが、売れない商品を自家消費したりジャムにするといった工夫をされており、あまり困ってはいないように感じました。
ーファーストアクションの結果をどのように感じましたか?
食品ロスで困っている人がいないのではなくて、いるけど見つかってないんじゃないかと思いました。困っている農家さんをどうやったら見つけられるだろう、と思っていたところ、プログラムで「困っている農家さんはいますか?」ではなく「困っている農家さんのためにこういうことをしたくて」と熱意を伝えることが大事だとアドバイスをもらいました。
そのアドバイスも参考にしながら地域のマルシェに参加して困っている農家さんを見つけに行きました。
ーマルシェに参加してみてどうでしたか?
チューリップやいちご、にんじんなど様々なものを栽培している農家の方と出会いました。「レストランや物販もしているが、それでも困るくらい廃棄の食材がある」とおっしゃっていました。そこで自分たちの活動の背景と廃棄する予定の野菜を提供してほしいことを伝えてみると快く承諾をもらえました。
また、別の困っている農家さんも紹介してもらえました。
ー廃棄食材に困っている農家さんから野菜をいただけたのですね!そこからどのようなアクションを取りましたか?
農家の方と会議を行い、廃棄野菜を使ってポトフを作り地域の人に無料で配ることが決まりました。メンターさんからのアドバイスで紙コップに原材料と取り組み背景を書いたシールを貼ったり、農家の方からのアドバイスで地域の回覧板にお知らせを流してもらいました。
イベント当日は高校で募ったボランティアや地元の友達、家族にも手伝ってもらい約100人分のポトフを作って提供しました。実際に食べた人からは「またやってください」との声ををいただき、盛会となりました。
自分たちは来年は受験生なので、後輩たちにも引き継いで毎年実施するために繋げていけると良いなと思っています。
▲ポトフ調理の様子
▲完成したポトフ
▲紙コップに貼った原材料と取り組み
ーアクションを進める上でどのようなことがモチベーションとなりここまで活動ができたのですか?
協力していただいた農家の方が親身に相談に乗ってくださったおかげでできることが想像でき、可能性が広がっていきました。これが叶えられそうだからこの作業をしなきゃと思えたし、こんなに周りの人が協力してくれるからには自分たちも頑張らないとと思いました。
一歩踏み出すと意外とやれる、叶う
ーマイプロジェクトを通して得たものや学びはなんですか?
マイプロジェクトの活動を通じて、人とのつながりのありがたさを感じました。1人の人に話をしたらこの人にも相談してみたらいいんじゃないか、と可能性や選択肢がどんどん広がっていきました。
マイプロジェクトを始める前は論理的に考えるのは得意だけど、行動に移すのが苦手で最初は実現するのかな、と不安な気持ちを抱えていました。行動をストップさせてしまいがちな私でしたが、踏み出してしまうと意外とやれる、叶うということをマイプロジェクトで実感しました。このことは私の人生の中で役に立つなと感じました。
探究サミットでは私たちの活動を知ってもらうことで、不可能と思うのではなく、できると思って活動することの大切さや良さを伝えたいと思います。
ー今一番やってみたいことは?
今回はポトフを作って配布しましたが、いちごの廃棄などにも挑戦してみたいです。また、今回は地域の人に配布をしましたがホームレスの人だったり、子ども食堂などその他の場所でも配布できたら良いなと思っています。実施の際に人手に困ったので、ボランティアに取り組むチームとも連携して実施をしてみたいです。