蛍光表示管
コレクション
BOSE wave music system
現在もシリーズ製品がありますが、これは2003年ごろのモデルです。ディスプレイは伊勢電子製のVFDです。コレクションというよりCDプレーヤーとして現役で活躍中です。
電卓
蛍光表示管といえば「電卓」、VFDが日本で開発されたので安価な小型電卓が実現しました。(といっても現在よりかなり高価でした)
左から、Sander SS-12R(~1973)、CASIO fx-10(1974)、CASIO fx-15(1975) です。SS-12Rは単管、fx-10/15は丸形多桁管が使われています。SS-12Rはヤフオクで、fx-10/15は知合いの方からいただきました。fx-15は私が学生時代に初めて買った関数電卓で、計算尺から解放してくれた神機です (^^;
Texas Instrument Speak&Spell
テキサス・インスツルメンツ製で1978年に発表され1992年まで生産されていた教育玩具です。1980年にメンブレンキーボードに代わったようなのでこれは初期モデルだと思います。
もう40年以上たっていますが、伊勢電子製のVFDもきれいに光っています。
映画E.T.(1982)で大活躍したのもこの初期モデルですね。(参考動画はBGMが微妙ですが・・・)
VFD tube collection
蛍光表示管(Vacuum fluorescent display:VFD)は1966年に伊勢電子工業(現ノリタケ伊勢電子)で開発された日本オリジナルの表示素子です。開発当初は主に電卓の数字表示に使われ、その後は家電・自動車・計測・情報機器などに用途を広げ、現在も産業機器などで広く使われています。現在のVFDは半導体チップも内蔵した高機能なフラットディスプレイになっていますが、ここでは1970年前後に作られた初期のVFDコレクションを紹介します。
参考:数字表示技術の発展
初期のVFDで、リードピンも真空管と同じソケット差込用の短いものです。グリッドは金属板エッチングではなくワイヤーが張られています。
7セグメントではなく柔らかい書体の数字形状です。伊勢電子のVFD商標はitron(アイトロン)ですが、開発当初はDIGITRON(デジトロン)が使われていました。
1970年ごろの製品DG19E,DG12Hです。数字表示も初期は田の字のものがありましたが、その後は日の字(7セグメント)となり、この形状はVFDのみならず現在の電子数字表示の標準になっています。
電卓の小型化に対応するため多桁表示のものが開発されました。アノード配線も単管同様のワイヤー接続から、セラミック基板上のパターン配線に変わっていきました。