分子発生制御研究室(上田研)

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研究概要

私たちの研究室では、ショウジョウバエを主な研究材料として、動物が発生するタイミングを決める分子機構、また、その過程で重要な遺伝子発現調節の分子機構の解明を目指し、研究を行なっています。

背景と目指すもの

動物の受精卵は、発生する過程でいろいろな形態ができるとともに成長し、やがて親になります。その過程で様々なイベントがおこるタイミングはかなり正確に決められており、発生過程で非常に重要なことと考えられます。しかし、発生過程でタイミングを決める機構はほとんど明らかになっていません。また、動物のサイズは遺伝的にある程度決まっていますが、どのように決まっているかはわかっていません。完全変態昆虫の場合、卵から幼虫になり、蛹を経て成虫となり、そのそれぞれの過程での発生のタイミングを決める機構を知ること自体たいへん興味深いとともに、成虫のサイズを決めるしくみも理解できるものと考えられます。私たちは、ショウジョウバエが発生過程で脱皮したり蛹になるタイミングさらに成虫になるタイミングを決める分子機構の解明をしています。その過程で、それぞれの過程で重要な因子の発見とその役割を明らかにするとともに、遺伝子発現制御などを利用した生物タイマーを利用して蛹になるタイミングを決める分子機構などを明らかにしてきています。

遺伝子の発現を正しく制御することは生物が発生し生存するために非常に重要なことです。そのために様々な機構を用いていることが分子レベルで明らかになってきていますが、まだ明らかになっていないことはたくさんあります。私たちは、未だ明らかでない遺伝子発現の調節機構を分子レベルで明らかにしていきます。