協会だより No.28

H18.10.18

~ 全国大会 1 ~

『学校評価』、『学校組織マネジメント』から同僚性の拡張へ

○ 本部研究分科会「学校経営とその評価」

   -学校改善へのデザインと事務職員の役割-


学校評価にどう事務職員がかかわっていけばよいのか提案があった。


 学校組織マネジメントにおいて、

①学校内外の「ハブ」の役割を果たす

②学校評価の中に管理運営に関する職務内容を位置づける

③事務部経営案を活用する

④共同実施のネットワークを学校事務部門の第三者評価につなげるなど


<助言者から>

・ 従来の満足度調査(外部評価)では学校事務の評価はできないので、今後は内部評価(管理職等による評価)が中心になるであろう。

事務部経営案とからめて経営というもののとらえ方で学校事務の評価の試行をしてほしい。

・ 事務のアウトソーシングが増えれば、事務の評価の対象はいずれ給与・旅費・共済の仕事から施設改善や予算確保になってくるであろう。



○ 基調講演 「学校評価のねらいと役割」 ―学校の元気と勇気を触発する仕組みの探求―

 名城大学大学院大学・学校づくり研究科  木岡一明先生


・ そもそもなぜ学校評価をするのか → 学校改善・学校の活性化のため

・ 学校事務職員の持ち味・強み(豊富なネットワーク資源、教育に対する客観的な立場と視点等)を組織マネジメントに活用。そのためにはマネジメント能力の育成が必要。

・ 思いが好循環する学校評価システムの開発・・・自己振り返りシステムの確立

・ 年度末のただ1回きりのアンケートや協議、ヒアリングによるものだけが学校評価ではない。

・ 学校が組織になっていくプロセスの各局面で、教職員個々の自省的で内発的な形成的評価が意図的・意識的に位置付けられてこそ、組織的な学校評価が生きて働く前提が創られる。

・ その前提を創り上げていくには、学校経営の計画段階(ミッション設定やビジョンづくり、重点事項の決定)において何をなすべきかの視点からの探索行為を展開することが不可欠。

・ 全体をいかに関係づけ得るか?いずれにおいても言いたいことが言い合える信頼関係(批判的友人関係としての外部評価)が鍵。同僚性、協働性の構築が必要。



 「学校評価」、「学校組織マネジメント」ということばから何か身構えている自分でしたが、大切なのは学校という組織の中で学校改善のために事務職員の立場で他の教職員と積極的にかかわっていくことなのだと改めて気づかされました。