約束①
約束①
現在の市政の方向性を継続しつつも、必要な改善と未来に向けた変革を図ります。
鈴木市政の元、多くの面で改善や拡充が図られ、合併以降、燕市は大きく前進してきたと認識しています。現在、第3次を迎えている総合計画も多くの成果を上げてきております。市民の皆様の多くの方も、鈴木市長のあげられた成果については満足されているのではないでしょうか?私も、鈴木市長のこれまでのご貢献・ご尽力については、心から敬意を表します。現時点のおいても、鈴木市長の示されて来た方針に基づき燕市は概ね正しい方向へ向かって進んでおり、ここで大きく舵をきり、進路を大きく変える必要は無いものと考えます。一方で、より効率的で効果的な手法や方法をとることにより、正しい方向へさらに力強く前進する余地があると考えます。第3次が中間期を迎えるにあたり、一つ一つの事業が十分に成果を上げているのか否か?目指すべきゴールに向かっての最適な事業や方法であるのか否か?すべてのステークホルダーにとって公正公平な事業であるのか否か?市民の皆様から十分理解を得られている事業であるのか否か?などを十分に検証し、総合計画に必要な修正を加え、第3次総合計画の後期を迎える必要があります。
鈴木市政に大きな不満をもたれた方は多くは無いと思いますが、一方で、将来の燕市への不安を感じている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?商工業や農業の将来、人口減少の加速、インフラの老朽化など、10年後、20年後、さらにその先の燕市の将来を考えたときに不安を感じる方は多いのではないでしょうか?中長期的な観点から、将来の新しい燕市像を市民の皆様を共有し、それを目指して、必要とされる変革と挑戦を行うための新たな施策や事業を今後の総合計画に盛り込むことにより、現市政から切れ目なくつながってゆく将来への道筋を描いてゆきます。
また、人口減少が進む中、一つの地方自治体・地域が自立的して存続してゆくためには、一定規模の人口が必要と言う専門家もいます。規模がすべての決定要因とは考えませんが、20年後、30年後を見据え、県央地域の行政や経済の在り方について、他市町村とも意見交換や議論を進め、中長期的な観点から持続可能な市・地域づくりを目指して行きます。
約束②
主要産業である工業・商業をさらに「強い産業」とするために、「最先端ものづくりの街」への進化と、「世界の燕市」を目指しビジネスのグローバル化を強力に支援し、企業及び個人の経済的な底上げを狙います。
商工業はこれまでの燕市を支えてきた根幹であり、今後も最も重要なメイン・エンジンであり続ける事は疑う余地はありません。
多くの職人の方々が培ってきた「ものづくり」の伝統、妥協を許さず少しでも良いもの・質の高いものを作ろうとする職人魂(クラフトマンシップ)は、燕市のアイデンティティであり、DNAです。一方で、それを支える小売業・卸売業もまた、ものづくりを背景として、消費者やプロの使用者にとって、いかに良いものを届けるかとの思いが結集した結果大きく発展してきました。
時代が進み、環境が大きく変化する中で、このまま何もなさないままでは、燕の伝統の製造業は縮小の流れに抗うことはできず、会社の破綻や廃業を遠ざけることは難しく、職人の高齢化・減少のよる技の伝承の断裂が進んでゆくと思われます。
商業においても、同様に、海外も含めた経済環境や金融環境の変化、消費者のライフスタイルや消費性向の変化、従来通りのビジネスが難しくなってきています。
しかしながら、燕市の製造業には、多くの技術、アイディアが蓄積されており、何より、クラフトマンシップがDNAとして引き継がれています。多くの若い経営者、技術者、職人が、今でも、どこにも負けない品質の製品・部品を作り出し、それらの製品に関わる工程を担っている会社が多く存在します。世界中、日本中でも燕にしか作れない高精度の製品・部品があります。燕は、昔と変わらず、特筆すべき技術の集積地であり、高精度・高品質な製品・部品の供給基地です。また、多くのユニークかつ高品質な商品を生み出す、多くのアイディアに満ちています。
IT技術がさらに進展し、デジタル革命が進み、一方で、エネルギー効率等がさらに求められていく世界において、最先端の技術を支える機械やその部品に求められる品質も高いものとなってゆきます。燕には、それら最先端技術を支えるものづくりの技とノウハウがあります。最先端生産設備・機械、ロボット、宇宙・航空・防衛産業、医療機械、エネルギー設備、等々、世界中にニーズはあり、更に拡がってゆくでしょう。燕市が、「洋食器から宇宙船まで」をつくる「最先端ものづくり」のまちとして、新しい時代を迎えることと考えることは、ワクワクすることではないでしょうか?
市場のさらなる開拓も必要と考えます。燕製品の品質・高精度さを国内外にもっと広く認識していただくためのマーケティング活動を強力に進めることによって、新たな市場・顧客を開拓してゆきましょう。先進国の経済は概ね成長のスピードはスローダウンしていますが、これから先進国を目指して大きく経済成長をしてゆく国や地域は世界中にまだまだ多くあり、潜在的なマーケットは莫大なものがあります。また、科学技術は、次々を主役が変わりながらも、革新を続けてゆき、新たな技術的なニーズを生み出してゆくと思われます。これらの、今後の世界経済の成長や技術革新のもと、燕市が活躍し貢献できる機会は大いに存在すると考えます。国内のみならず海外へマーケティングやプロモーションを、どのように行ってゆくかが大きなテーマとなります。行政としても、産業界の皆様とともに知恵を絞りながら、新たな市場開拓に挑戦したいと思います。
燕の生産者は、小規模の事業者が多くを占めます。多様な顧客のニーズに応える上でも、また、内外のマーケティングを推進する上でも、各事業者を一つのユニットとして、複数のユニットが緩やかに且つ柔軟に連携する協力体制・協働体制をとることも重要と考えます。すでに若手の経営者の間では、同様の動きがあり、顧客ニーズにきめ細かく対応する体制をとっているとも聞いています。新しい燕ビジネスの仕組みとして推進し拡大してゆくために行政としても強力にバックアップをしてゆきます。
新しい事に挑戦しつつも、守るべき伝統の技を継承し残して行くことも重要です。職人の高齢化、後継者不足、経済状況などから、伝統の技の存続には多くの困難が存在します。守るべき技術を見極めた上で、設備・機械の共同保有や共同使用、後継者の発掘・育成、経済的なサポートなどで、しっかりと次世代・次々世代にそれを継承してゆく手助けをしてゆきます。
クラフトマンシップ・職人魂は、無形ではありますが、燕にとって大きな財産です。しかしながら、時として、その寡黙さや、こだわりの強さが、他者とのコミュニケーションや協力のハードルとなっていたこともあるかもしれません。新しい燕では、数多くのプロフェッショナル・職人の皆さんが、お互いに又対外的にも十分にオープンなコミュニケーションをとりながら、有機的に連携し、協働することによって、燕のものづくりを更に高いレベルに押し上げて頂きたいと考えます。
「最先端ものづくり」の燕、新しい製造業を推進している燕を、広く知ってもらうことによって、燕で働いてみたいと感じてくれる若者、技術者、研究者の人も増えてくると期待します。その新しい力が、将来、燕市の産業を支え、さらに魅力的なものに進化させてくれることと思います。
以下は、当面の具体的な施策です。
B to B、B to Cビジネスの国内外の市場開拓の支援
次世代のビジネスリーダーとともに新しいビジネスの仕組み・仕掛けづくりを推進する為の強力なサポート
高付加価値商品の開発のサポート
将来に残すべき技術・ノウハウを守るためのサポート
産業の新陳代謝や世代交代を促す仕組みづくり
すべての産業に資する、若年層の労働力の獲得、技術や知見を持った人材の獲得。地元出身の優秀な人材の活用。
DX化の加速・AIを活用した効率的な企業運営のサポート。
約束③
「儲かる農業」を目指し、地域計画に沿った農地の集約・大型化、担い手の多様化、先端技術の利用による生産性の向上への取組みを更に促進します。農産物のブランド化を進め、農家の収入増加を図ります。燕の技術を農業に活かすことを目指します。
信濃川に育まれた肥沃な土地で営まれる燕市の農業は、燕市を支える産業の大きな柱の一つです。田圃に水が張られ、苗が育ち、一面が緑をなる初夏の景色、穂が実り、稲がこうべを垂れ、一面が黄金色になる初秋の景色は、越後平野のど真ん中に位置する燕市を象徴する景色です。稲作をはじめとする農業が経済面だけでなく土地・環境保全などの面でも燕市を大きく支えてきました。
昭和40年代から長年続いた減産・減反などの国の農業行政のもと、稲作農家は厳しい時代を長く過ごしてこられました。加えて、担い手の高齢化や後継ぎ不足、苗や種・肥料・農業機械などあらゆる物資の価格高騰によって、農業の置かれている立場、特に小規模の個人経営体にとっては、非常に厳しいものとなっています。担い手の高齢化にともない、それら個人経営体の数は年々減少しています。農業を再建するには、農業の収益性の大幅な改善、つまり、「儲かる農業」を目指した戦略が不可欠です。
平成半ばから令和にかけて、行政による米の生産数量目標の配分の廃止、農地中間管理機構の創設、賃借による一般企業参入の全面自由化など、国の農業政策も徐々に変化してきました。足元の米価格高騰から、更に農業政策が大きく転換する可能性もあります。各自治体においては、人・農業ブランが法制化された地域計画を策定し、10年後の農地利用の目標地図を作成しました。これは、農地中間管理機構を利用した農地集積を、担い手を伴って推進しようとするものです。この目標地図をゴールとし推進してゆく必要がありますが、担い手の確保など高いハードルがあり、現実のものとするのは決して容易なことではありません。
先端技術の導入と農地の大型化による効率的で生産性の向上を図り、持続可能な「儲かる農業」の実現を目指すことにより、地域外からの新しい担い手を招き入れることも可能となってくると考えます。
「儲かる農業」の実現と目標地図の実現を目指すにあたり、以下の施策を推進します。
地域計画に基づいた農地集積の実行
担い手の確保・育成
法人化の推進、法人経営体の誘致
収益性の高い作物への転作のさらなる推進
農地、森林など農業を取り巻く環境の保全へのサポート
新しい市場開拓。燕産農産物のさらなるブランド化とプロモーション
農業による産業観光の推進
ドローン、ICTなど先端技術の利用による生産性向上の試みへのサポート
燕の技術の農業への活用の試み
約束④
産業観光を中心とした観光振興と近隣地域との連携強化で、国内外からの観光客・来訪者を倍増させ、地域の活性化・多様化・グローバル化につなげます。
産業観光は燕の伝統と貴重な財産を活用した、ユニークな観光活動であり、今後も力を込めて推進するべき観光分野です。モノ消費からコト消費へ、消費者や観光客の関心が移りつつある中、燕ならではの体験や見学ができる機会は内外からの来訪者にとって魅力的なものです。同時に、地元も企業にとっては多くの人に会社を知ってもらう機会でもあり、多くの人が行き交うことにより、地域の活性化、さらに多様化、グローバル化にも資するものです。工業だけでなく農業も産業観光の対象となりうるのではないでしょうか?既に、若い人たちが中心となり、工夫を凝らしたイベントなど、多くの取組がなされてきています。さらに来訪者を増やし、倍増を目指して、行政からも強くサポートしてゆきます。
産業観光のみならず、燕市がもつ文化財・自然・歴史を多くの人に知ってもらうためのプロモーション、また、隣接する市町村が持つ観光資源を最大限に活用し県央地区により多くの来訪者を呼び込むために他市町村と密に連携しエリアプロモーション活動を推し進めます。
・Factory Tourを定常化し、例えば、専用のバスの運行やスタンプ・ラリーなどの工夫を凝らす。
・Factory Tour と農業体験ツアー、食のツアーなどを連携。
・様々なイベント開催企画を。例えば、山形と共催のラーメン博、ロボット・オリンピック、JRの各種キャンペーンと連携した県央地区の観光ツアー、道の駅等での野外音楽と食のイベント、等々。
・携帯ゲームの燕市版。
約束⑤
新しい燕市の産業の柱となる新産業の創出を目指すとともに、燕の産業にプラスとなる企業・公的機関・教育機関・研究機関の誘致・移転入の可能性に挑戦します。
既存の産業の振興を支援するだけでなく、中長期的な観点から新たな産業を育てることにも注力します。世界中の産業構造や消費性向が変化、技術革新の進展から、今後も、どんどん、新しいビジネスが誕生し、新しい技術やサービスへのニーズが生まれてくると思います。いち早く、それらの種をみつけ大きく育ててゆくことによって、将来に高い付加価値を生み出す産業を確立できる可能性はおおいにあると思います。以下の活動で、それを実現に近づけて行きます。
スタート・アップ企業の支援
新技術・ビジネスのインキュベーション
既存産業とのコラボレーションを望む企業の支援
教育機関などの研究活動との連携
全国的に見て、燕市・三条市のように、高速道路のインターチェンジと新幹線駅が隣接している地域は類を見ません。また、首都圏からの移動時間も新幹線であれは片道2時間弱、車移動でも3時間半~4時間程度と、いわゆる、一日交通圏・経済圏です。人流・物流の両面で、大きな優位性をもっています。企業の製造拠点・最先端物流拠点、日本海側には多くないアウトレット・モールのような大型商業コンプレックス、にとっても魅力的な立地ではないでしょうか?また、遅々として進まない、首都圏への公的機関の機能や教育機関の集中の緩和の受け皿としても優位な立地ではないでしょうか?国にとっての長年にわたる重要なテーマである、首都機能の地方移転は、一朝一夕では進みませんが、危機管理の観点からは今後も進めてゆくべきテーマと思います。たとえば、県央地域とのつながりが強い省庁の一部の移転入や、大学の工学系や農学系の一部学部や研究機関の移転入などの可能性はないでしょうか?より多くの人流が公共交通機関を利用することになれば、将来的には、より高速な移動ができる交通手段への投資なども起きる可能性もあるかもしれません。
有利な立地を生かし
製造拠点・物流拠点誘致
大型の商業コンプレックス等の誘致
公的機関、教育機関、研究施設の移転入
などを図りたいと思います。
約束⑥
新しい燕市を支える子供達を育成するため、子育て支援の拡充、学力の向上と人間力や感性を育むことを目指し、教育の充実を図ります。
乳幼児の子育て支援の充実は、少子化・出生数の減少への対策として重要です。さらにそれらの児童を、今後、世の中で活躍する人材に育てるために教育への行政の関わりもまた非常に重要です。高い専門性を持つ人材となるためには、一定程度の学力の向上が求められます。一方で、不足が叫ばれる医療系の人材や、世界で活躍できる人材、社会を牽引するリーダーとなる人材、激しく変動する世の中を力強く生き抜く人材を育てるには、学力のみならず、人間性や感性、発想力や構想力、実行力・発信力などが備わった人を育てる必要があります。
学力の向上だけではなく、人間性や実行力を育てる燕市独自の教育プログラムの前進。
健全な心身と育むスポーツ教育と、自由な発想力や感性を育む文化教育の支援。
グローバルで活躍できる人材、広い視野を持ち、高い専門性を備えた人材の礎を築く、質の高い教育。
質の高い教育のための教員の確保と教育体制の再構築
すべての子供たちが、その状況に応じ適切な教育を受けられるためのサポート。
また、子育て世代が社会で十分に活躍するには、経済的なサポートと、子育てを取り巻く制度・環境の整備・拡充・最適化が重要です。例えば、乳幼児保育が、子供の年齢毎にバランスよく適正にリソースを配分できているか否か?など、これら制度における現状の問題点を十分に把握し対応する必要があります。また、それら問題点を、保護者・サービスを提供する組織・行政がきちんと把握・共有し、問題点の解決に向けて動く必要があります。子育ての働き手の確保のための就業環境や待遇の改善も、必要な手当てと考えます。
約束⑦
虐待やネグレクトなどの子育て問題、いじめや不登校などの教育問題への組織的かつ体系的な取組みを強化し、支援を拡充します。
子育てや教育に係る問題は、年々深刻化してきていると認識しています。
子育て問題については、家庭の経済的な状況も要因の一つと思われます。また、核家族化や地域での繋がりの希薄化などから、周りの人が子育てにかかわる機会が減っていることも要因と考えます。結果として親が精神的に追い詰められてしまうことが子育て問題へと繋がって行くと考えます。経済的なサポートのほか、親の心のケアも今後さらに重要性を増すと考えます。
一方、教育問題については、いじめを未然に防ぐための指導・教育を十分に行うとともに、教育委員会や各学校と連携し、児童一人ひとりにしっかりと目をむけ、心の声を捉えることに注力し、また、不登校を解消するために、各家庭とのコミュニケーションをとり、専門家の力を活用しつつ、児童と親の心のケアをサポートしてゆきます。また、大人が継続的に関与してゆくことがそれら問題の解決に繋がってゆくものと考え、民間の皆様と協力し、組織的。・体系的に、それら問題に対応します、
約束⑧
スポーツの推進で心身の健康を促進し、音楽・芸術などのイベントを拡充し文化的な豊かさの向上を目指します。
市民の健康の向上を図るうえで、誰もが気軽に日常的にスポーツを行うことは、市の元気・活気を取り戻すために重要な要素です。元気な人が多いまちを目指し、様々な形で、参加するスポーツの機会の設定、スポーツ施設利用の利便性の向上を図ります。
また、市民の心の健康のため、また、子供の教育の面でも、見たり・聞いたり・触れたりすることの出来る、スポーツ・イベントや文化的イベントもまた、豊かな生活のために推進が必要と考えます。プロやトップアマチュアなど一流の選手の競技や試合を目の前で見る体験は、ワクワクする体験です。また、一流の音楽や芸術に触れることは、心を豊かにし、感性を刺激するものです。もっともっと、多くの様々な体験を市民の皆さんが出来るよう工夫を凝らして行きます。
参加するスポーツの推進・拡充。例えば、市民も参加できるサイクル・イベント 等
見るスポーツの推進。一流のスポーツ競技を見て触れる機会の増加。例えば、国際大会やプロスポーツのキャンプ地としての利用、定期的に試合が開催されるフランチャイズ化、等
文化的イベントの充実。例えば、野外音楽イベント、他地区の芸術祭との連携、音楽と食のイベント 等
スポーツや文化を推進は、観光の強化の面でも大きな意味を持ちます。
約束⑨
移住者・就業者への支援と情報発信を拡充し、早期に転入転出者数の均衡を図ると同時に、出生数の増加を目指す施策を強化し、人口減少率を改善します。
人口減少対策は、ここに挙げた15の約束のテーマのすべてがその要素となります。15のテーマによって魅力を増す燕市を、移住者・就業者に積極的に情報発信するとともに、移住・就業に対する支援を拡充することにより、転入者と転出者の早期の均衡を目指します。
出生数の減少は日本中でその速度をはやめており、出生率も急速に低下してきています。結婚する人が少なくなったことや晩婚化、経済的な背景、核家族化など、日本人全体が直面している変化が背景です。出産自体への支援だけでなく、結婚を促すための活動、晩婚化にともなう出産年齢の高齢化に対する支援、出産後の子育て期の経済的な支援、医療・幼稚園・保育園・地域コミュニティーなどの育児をサポートするシステムの拡充と最適化、など、時系列的且つ全方面的な支援が重要であり、これを切れ間なく行ってゆきます。
約束⑩
皆が集えるまちづくりと各地域の市街地の再興を進め、まちの活気を取り戻します。
各エリアの旧市街地は、市民の皆様のご協力のもと、少しずつ変わりつつあり、人の活気が戻りつつあるように感じます。しかしながら、駅前などを見ますと、私の子供のころ比べると、残念なことに、かつての賑わいはすっかり消えてしまったままです。昼間人口の減少や、人の流れや行動の変化を考えれば、昭和40年代・50年代と比較するのは無理がありますが、子供、学生、若者、お年寄り、家族連れ、来訪者の皆さん、ペット連れの方、外国から人々、等々、多種・多様な人々が集い、楽しい時間を過ごせる場がもっともっと必要と考えます。
旧市街地の再開発
あらゆる世代やファミリーが気軽によれる店を旧商店街に
空き家対策や空き家再利用の推進
商店街へのユニークで特徴のある商店、飲食店、工房、サービス店の誘致
災害対策にもなる市街地における広場・緑地の整備
商店街の新名物の創出
等など、民間の皆様の力も借りながら、少しでもまちを元気にし、楽しく過ごせる場所にしてゆきます。
約束⑪
男女が区別なく活躍できる意識改革と環境整備を進めます。
私は、長い期間、外資系の金融機関等で勤務をしてまいりました。外資系企業においては、年齢・性別・個人的な環境や背景等にもとづく区別や差別は全く存在せず、すべての従業員がフラットな組織の中で活躍していました。役職、職務、その評価についても男女の区別は存在せず、多くの女性が、管理職やプレイヤーとして、様々な分野で個性を能力を活かして活躍していました。私は、職務や業務を行う上で、個々の適性や経験値の違いはあるものの、性別間の能力の違いはないと考えています。
燕市は、2007年3月 に「燕市男女共同参画推進 プラン」を策定して以来、性別にかかわりなく、一人ひとりが個性と能力を十分に発揮して、あらゆる分野で男女がともに責任を分かち合い、そして支え合 う男女共同参画社会の実現 に向けて、さまざまな事業を実施してきました。コロナ禍を挟み、現在も第4次プランに従い、施策を実行しています。これにより、男女がともに働きやすい環境づくりへの認識度合いなどは向上したものの、一方で、家事等の性別役割分担意識が依然として根強く存在し、多様な分野における意思決定過程や経営への女性の参画は男性と比べていまだ低い状況 です。
共同参画社会を現実に近づけるには、意識改革はまだまだ不足しており、根気強く続けてゆく必要があります。また、その目標に向けて、社会や職場の環境づくり、様々な分野での重要な役割や会社経営への女性の積極的な登用を促して行きます。
出産や子育て後の再就職等への懸念、家庭内暴力の被害、ひとり親の貧困問題など、主に女性が抱える問題についての支援や手助けを継続・推進します。
約束⑫
あらゆる世代が安全・安心して暮らせるまちづくりと福祉・医療体制の拡充を進めます。
まちの安心・安全は、心豊かに過ごし、夢や希望に挑戦し、家族を育むためには、必要最低限の要件です。以下の点に力を入れ、よりよい日々を目指して行きます。
福祉・医療体制の強化、福祉・医療従事者の確保
犯罪や事故を減らすためのまちづくりと地域のコミュニティーづくり
多様な災害を想定したまちづくり、デジタル技術を応用したネットワークづくり
予期しない事故・事変に対する備えの充実
強靭化計画の推進
ライフラインのセーフティネット
老朽化したインフラの点検・計画的で継続的な整備
デジタル・デバイドの解消
市民の生命と生活を守ることが市政として最も重要であり、それよりも優先されるものは存在しません。それらがリスクにさらされる可能性がある事案については、極めて慎重に対応し、十分な議論と市民の皆様のご理解が必須です。
約束⑬
高齢者・障がい者にやさしいまちを目指します。介護を支える世代が活躍できる支援・サポートを拡充します。
高齢者や障がい者が、安心・安全に暮らせるまち、心おだやかに暮らせるまち、やりたいことに挑戦できるまち、活躍できるまちを目指します。
高齢者への医療サービス、ケアサービスの拡充
バリアフリー化の完全実施
高齢者や障がい者の皆さんが集える場所の提供
元気な高齢者の皆さんが活躍できる機会の創出
障がい者の皆さんが社会に参加できる機会の創出
介護世代が社会で十分に活躍するには、経済的なサポートと介護を取り巻く制度・環境の整備・拡充・最適化が重要です。特に高齢者介護おいては、介護する側も高齢化している点において、さらに支援が必要です。私の母も、いま、デイケアでお世話になっており、施設の皆さんには大変お世話になっています。介護施設の働き手の確保、就業環境や待遇の改善も、必要な手当てと考えます。先の見えない介護、家庭での介護の肉体的な負担など、子育てとは違う負担による、行き詰まりに対する、心のケアもまた、必要です。
約束⑭
全職員が自主性を発揮し思いっきり活躍出来るフラットかつシンプルな行政組織で、様々な施策を効果的かつスピーディーに実行し、行政サービスへの満足度の向上を図ります。
鈴木市長のリーダーシップの元、行政を担う職員に皆様は、燕市の前進に全力を尽くし、様々な工夫をされ、今の燕市の築くために大きく貢献されてきたと認識しております。また、鈴木市長の作り上げてこられた、職員の皆様全員からなる「チーム鈴木」は、非常に強力なチームであり、今後の市政にとっても不可欠なチームです。
目まぐるしく変化する世の中、燕市を取り巻く環境などなどを考えますと、必要な施策をよりスピーディーに実行してゆくことが求められます。また、日々のオペレーションについては、お客様である市民の皆様にストレスのない行政サービスを提供することが求められます。第3次燕市行政改革推進プラン によれば、令和4年度において、行政サービスに対する満足度は55%で、半分強の市民の皆様から満足をいただいておりますが、一方で22.1%の皆様が不満と回答しています。ここ数年でいずれも改善方向に推移しましたが、不満の回答理由を把握し改善するなど、まだ、改善の余地があると考えます。接遇に対する満足度は89.9%と高い水準で推移していますが、100%に向けてさらに努力を進めることが必要と思います。
組織は、極力フラットであることが望ましく、複雑でレイヤーの多い組織は、情報の停滞、判断の遅延、責任の所在の曖昧さ、などの弊害を生みます。また、必要ではない打ち合わせや冗長な会議の増加など、無駄の多い非効率な組織となります。限られたスタッフや時間で、満足度の高いサービスを提供するには効率性の向上が必須です。
フラットの組織を実現するには、上司部下の強い信頼関係が必要であり、信頼した部下へ積極的に権限委譲することにより、より素早い判断が可能となります。また、組織のレイヤーを極力排しシンプルな組織とするためには、職員同士の信頼と十分なコミュニケーションが必要です。フラットでシンプルな組織を実現し、どの職員でもアイディアや意見を発信でき、無駄な遠慮をすることなく思い切り活躍できる体制を作ります。職員のモチベーションを上げる工夫をし、「働く満足度」の改善を図ります。職員の働く満足度の向上は、市民サービスの質と満足度の向上に直結すると考えます。
約束⑮
市民の皆様の税金などの大切な財源を、未来に向けて活かすために基金の運用ルールなどを備えた持続可能な財政運営体制を整えます 。
現在の燕市の財政状態は、危機的な状況ではないと認識しています。
しかしながら、市の施設の多くは昭和50年代に建設されれたものが多く、今後、建て替えや大型補修を迎えるものが殆どです。公共施設等総合管理計画に基づき、歳出の削減や平準化を図っていますが、必ずしも現状から予想される歳入で賄える状況ではありません。
一方で、産業界の協力の元、ふるさと納税による寄付金は現時点では大きな歳入の柱となっています。ふるさと納税の寄付金や市民の皆様の税金などの大切な財源を、効率的・効果的に将来にわたって活用してゆくための一つの方法は資産運用です。資産運用におけるリターンには必ずリスクが伴います。従って、どの様な金融資産を保有してゆくのか?どの程度のリターンを狙うために、どの類のリスクをどの程度まで許容するのか?などを、十分な議論をし、市民の皆様のご理解を得た上で、厳格なルールを策定する必要があります。
厳格な歳出の計画的管理
各施策・事業の効果を検証し、歳出の適正化を図り、無駄な歳出を削減する
歳入の効果的・効率的な活用のための、資産運用のルールの策定