研究室紹介

研究と教育

 沿岸岩礁域では、コンブ類やホンダワラ類といった大型褐藻が「海中林」や「藻場」とよばれる群落を形成します。海中林は光合成による物質生産力が高いだけでなく、水産有用種を含む魚介類の生息・産卵・稚仔育成の場としても生物多様性の観点からも重要です。私たちは藻場生態系において、海藻とウニ類や巻貝類などの植食動物とがどのように関わり合っているのかについて、生態学と水産学をベースとして研究を行っています。このため、SCUBA 潜水によるフィールド調査をはじめ、実験室での室内飼育・培養実験・遺伝子解析なども行います。また、海洋の温暖化が進行する中で、沿岸漁業を持続させるために、海中林を造成あるいは維持する技術の確立を目指しています。漁業関係者や食品企業の研究者とも連携し、ワカメ養殖技術の改善やウニの高品質化に向けた研究にも取り組んできました。

研究室の沿革

研究対象生物

海藻

アラメ・カジメ・ワカメ・フシスジモク・アカモク・ヨレモク・マクサ・イボツノマタ・ヒジキ・スジアオノリ など

動物

クボガイ・コシダカガンガラ・キタムラサキウニ・バフンウニ・コンブノネクイムシ・キシシャクトリドロノミ・コミナトワレカラ・ホソワレカラ・ムシクラゲ・ジュウモンジクラゲ など


研究室ロゴマーク

 藻場生態系をイメージした研究室ロゴマークには、本研究室であつかう研究対象生物が描かれています。左側の海藻はアラメ、右側はホンダワラ類です。また海藻の上にはウニ類(右:バフンウニ、左:キタムラサキウニ)と巻貝類、ちょっと分かりにくいですが、ワレカラもいます。

 ※ロゴマークは2013年5月に作成されました。