文責:【セカイ市民】
2022年秋、私【セカイ市民】はルサンチマンの衝動により駒場祭のミス・ミスターコンテストのイベント会場にトランジスタ・メガホンを持って乱入し「ミスターコン粉砕!」などと叫び、駒場祭委員会に制止された。
駒場においてそれまでミスコン粉砕を行っていたのは「ミスコン粉砕アクション」という団体で、彼らは2021年に立て看板の設置や機関誌「ミスコン粉砕通信」の発行、そしてミスコン当日の900番講堂前でのデモ活動などを行い、その勢いたるや目を見張るものがあった。フェミニズム研究会なども関わっており、社会正義の活動として強い正当性をもっていたと認識している。
しかし、翌年2022年春、ミスコン粉砕アクションの動きがなかったので、代表格の人間に「今年はやらないのか」と聞いたところ、「もう疲れちゃった」という返答が返ってきて、なら当会でやっておくかという話になり、2022年秋の闘争に及んだのである。
(参照)ミスコン粉砕でやらかした件
これで私はペナルティを食らってしまい、2年連続でペナルティを食らうと処分が重くなるので、去年は活動を控えたが、今年はまた少しくらい暴れてもいいのではないかと【猫跨ぎ】に打診したところ、自由にしていいと言われたので、今年は童貞研としてしっかりとミスターコン反対のポジショナリティを示しつつ、ロングスパンで行動していこうと思う。とはいえ、まだやることは何も決めていないのであるが、ミスコン粉砕の声がフェミニズム陣営から上がったように、ミスターコン粉砕の声が童貞学陣営から上がるのは健全なことだと思っている。
というか、東大のような大学で、ミスコンが粛々と行われ、誰も反対しないなんて状況、許されていいわけがないだろう!
バランスが悪すぎるんだよ。大学なんて言う場所は、何が行われるにしても命がけの議論が起こっていないとおかしい場所なのである。
ミスコンは論理では破壊できない。有名な話だが、瀬地山角は『炎上CMでよみとくジェンダー論』の中で以下のような見解を示している。
私は「外見が優れている」という評価軸で(男女を問わず)人を選ぶこと自体は、歌の上手い人を評価するのと同程度には許されてよいと考えています。外見は、学力がそうであるのと同じように、ある種の才能と努力の結果としてあるもので、学力は努力だけど外見は持って生まれたものというのは、現実に反するはずです。(p.122)
2021年に発行された前述の「ミスコン粉砕通信」には2つの問題点が指摘されている。(1)ビューティースタンダード(2)女子生徒の格付け(本文ママ)、の2点である。1点目は、美しさの基準をコンテストが作り出すことが、視線を固定化し多様な人たちの生きずらさにつながるという主張である。2点目は、東大の構成員に男性が多いことから、東大内でミスコンをやると多数派の男性が女性を品定めしている構図になるという批判である。
しかし、この批判はどちらも的外れである。1点目に関して、広告研究会は何年にもわたって、外見のみならず内面も含めた「魅力」を競うコンテストであるということを言っている。その魅力を決める方法が、多数決なのである。つまり、コンテストは現在「SNS等を駆使してもっとも人を投票に動員できた人間」を競うコンテストになっており、もはや選挙のようなゲームになっていて、ルッキズム的な批判をすべて超越した大会になりつつある。
そして、2点目に関しても、ミスコンは東大生の投票によって決まるものではない。現在は、誰もがLINEを通じて一日一票投票できるシステムになっており、男子学生による品定めという実態は皆無である。また、2022年のミスコン当日の会場への動員を時代錯誤社が調査した結果によると、男性116人、女性96人となっており、男女差は大きくない。また、2022年のミスコンは品川インターシティーホールという外部会場で平日に行われており、時間帯も4・5限と重なっており、東大生は多くが授業を受けていた。このことから、コンテストはむしろ東大生から乖離しているといえるのであり、実態は女子学生を関係のない大人たちが品評するということになっていたのである。
このように、2021年のミスコン粉砕アクションの行動は精力的ではあったが、理論は精密ではなかったと言えよう。そもそも、井上章一の『美人論』などによれば、美人の多くが低学歴で結婚してしまっていた昔においては、大学のミスコン自体が女性の社会進出の象徴だったのである。私の頭で考える限り、ミス・ミスターコンテストを論理で破壊するのは無理である。しかし、憎い。
私がミスターコンの粉砕を望む理由。それは、ミスターコンが嫌いだからである。
ミスターコンが好きだからミスターコンをやってほしい人間と、ミスターコンが嫌いだからミスターコンを粉砕したい人間というのは、はっきり言って立場は平等である。従来のミスコン粉砕運動の良くなかった点は「君たちは間違っているから、私の言う事を聞きなさい」というパターナリズムにあったと私は思う。これは現在の左派リベラルに普遍の問題である。しかし、フェミニズムの原点とは何であったか? それは論理ではなく、怒りではなかったか。童貞研はこの怒り、妬み、嫉み、ルサンチマン、すべてを未だに保有しているチャレンジャー、真の武闘派サークルである。
私はこの怒りを根拠に、この度の宣戦布告を行う。私はバカだが、私はそれでいい。ミスターコンに反対し、暴れ、せいぜいミスターコンのマイナスブランディングになればいいと思っている。なので、私はいい子ちゃんぶって出場者やファンは悪くないなんて言わない。コンテストを楽しんでいる人間は全員悪の一部であり、その悪を責任転嫁する人間はフリーライダーであり、当事者以上に腹立たしい。
しかし、さすがに論理がなければただの暴力になってしまいかねないので、ここでミスコンの問題点を私なりに発表しておこう。
問題は主催団体の広告研究会にある。この会は学外団体である。なので、4月のサークルオリエンテーションには参加できないのだが、規則を破ってビラ配りをしたり、クラスの写真撮影場に常駐してイケメンをヘッドハントするなどの方法で東大生をリクルートしている。私は彼らの規則違反を何度も学生支援課に通報している。
参考:https://www.c.u-tokyo.ac.jp/20201022.pdf(東大教養学部が公式の文書で当該団体を「学外での活動を基本としている団体 」と断定している。)
彼らの親玉はエイジ・エンタテインメントという法人組織である。これは早稲田のイベントサークル「AGE」から発生した企業で、現在ほぼすべての大学のミス・ミスターコンを主催している。2016年に、慶應大学の広告研究会が暴力事件を起こしてミスコンが終了した際も、このエイジ・エンタテインメントが介入して別の団体が作られ、慶應のミスコンは復活してしまった。
慶應大学広告研究会は学内の組織だったので、暴力事件に際して大学は解散を命令することができた。しかし、エイジ・エンタテインメントが各大学に作っているミスコン運営サークルは学外団体となっており、大学の支配の及ばなくなっている。そのため、大学の設備の使用には制限がかかるのだが、そこはエイジ・エンタテインメントの資金力でカバーしている。ミスコンの主な協賛団体はリゼ・クリニック、東京ガールズコレクションなどであり、資金は豊富だ。
(参考)
https://president.jp/articles/-/67804?page=1
https://miscolle.com/keio2023(現在の慶應ミスコンは「慶應ミスコン実行委員会」という名前のエイジ・エンタテインメントの衛星サークルが行っている)
東大の駒場祭ではパンフレットを販売しており、これには広告がついているが、駒場祭において特定団体の広告を行う事は禁止されている。そのため、毎年広告研究会は駒場祭でペナルティを食らう。2年連続でペナルティを食らった場合、次の年は出場禁止になるはずなのだが、広告研究会は現在までその対象になっていない。つまり、駒場祭委員会と広告研究会の共犯関係なのである。この点において、駒場祭委員会も批判の対象である。
そして、このエイジ・エンタテインメントであるが、お笑いコンビ「カラテカ」の入江が反社会組織のフロント団体「株式会社CARISERA」から資金提供を受けて開催したイベント「AH!YEAH!OH!YEAH!2014」の主催団体であったことが分かっている。現在多くの大学のミス・ミスターコンテストを主催しているエイジ・エンタテインメントは2014年に反社会組織のダミー団体から資金を受けてイベントを運営していた団体なのである。このCARISERAという会社は宮迫博之の闇営業に資金を出していた会社と同じである。宮迫博之がこんなにも干されている今、なぜエイジ・エンタテインメントがこのように堂々と大学のイベントに入り込んでいられているのか、私には理解ができない。
記事:
https://www.j-cast.com/2019/07/22363188.html
https://friday.kodansha.co.jp/article/54027?page=1
ちなみに、エイジ・エンタテインメントは2020年まで何年も連続で入江をMOM(ミス・オブ・ミス / ミスター・オブ・ミスター)の司会として起用しており、随分仲が良かったようである。
さて、私はエイジ・エンタテインメントとその下部組織の東大広告研究会を上のような疑惑によって直接叩きに行くつもりはない。それをするには、一人ではあまりにも不安である。前回もメガホンで突入した際、強面の人間に囲まれて「分かってんの?」などとすごまれ続け、非常に肝を冷やした。
私はまず、東大のミスコンの現状を知るところから始めるべきだと言いたいのだ。いま東大生が頑張って正論をぶつけたところで、外部に資金を潤沢に持ち、株式会社エイジ・エンタテインメントの計画の下で進行し、東大生以外の人間の享楽になっているミスコンを粉砕することなどできるわけがない。すでに東大ミス・ミスターコンは東大生の手を離れているのだ。
なので、まずは、東大ミス・ミスターコンを東大生の手に取り戻し、それから優しく粉砕することが必要なのだ。
各大学に衛星サークルを作り、大学の名前を勝手に冠したミス・ミスターコンを主催することで、大学のブランド力と学生の努力を搾取するエイジ・エンタテインメントを、私は弾劾する。
東大の外部団体であるにもかかわらず、東大のブランドを利用してイベントを成立させて利益を貪り、結果として東大の価値を棄損し一部の東大生に大いなる不快感を与えている東大広告研究会を、私は弾劾する。
ミス・ミスターコンに対して不快感を覚えながらもその反対運動を「ミスコン粉砕アクション」や当団体に任せ、飲み会でのみ大げさにミスコンを批判して見せる学生たちを、私は弾劾する。
同時に、コンテストに参加したり、意欲的に投票したりすることによって、コンテンツの悪に加担している無邪気を装うすべての学生を、私は弾劾する。
ミス・ミスターコンの持つお金を生む能力を搾取する事だけを考え、学生生活の実情に何の関心も抱かず利益のみを追求するリゼ・クリニック、東京ガールズコレクション、その他のコンテスト協賛団体の無神経と不正義を、私は弾劾する。
広告研究会の規則違反を認知しながら、駒場祭の利益を考えて当該団体に大きなペナルティを与えないように操作ししている駒場祭員会の悪徳を、私は弾劾する。
私の嫌いな東大ミス・ミスターコンテストを支持するすべての人間を、私は弾劾する。