「主観的期待効用最大化と正義の問題」
「脳の理解に心理学的構成概念は必要か」
「臨床心理学と基礎心理学の関係― 自画像から始める―」
企画趣旨
京都大学の心理学の歴史は,京都帝国大学文科大学心理学講座が1906年に初代教授松本亦太郎によって始まり,今年で120周年を迎える。本シンポジウムでは,その歴史を踏まえて,文学部から森口佑介教授に実験心理学の伝統を基盤とした発達研究の構造的アプローチによる理論的展開について、教育学部から齊藤智教授に、言語学習研究会に始まる部局横断的な伝統と連想研究からワーキングメモリ、さらに多彩なテーマに広がる記憶研究について、人と社会の未来研究院から内田由紀子教授に文化とこころの相互構成や協調的幸福感、地域・場を通じた動的な理論展開について話題提供いただく。さらに、研究所・センターにおける心理学研究を代表して、防災研究所の矢守克也教授に、防災心理学という周縁の視点から、災害という特殊を通した普遍へのアプローチや理論と実践の往還について話題提供いただく。その上で,これらの部局を連携するユニットの活動を踏まえて,今後の京都大学における心理学研究の理論的展開の可能性について,月浦孝崇教授に指定討論をご担当いただく。
企画者
楠見 孝(京都大学国際高等教育院特定教授)
話題提供者
森口 佑介(京都大学大学院文学研究科教授):京都大学文学部の心理学とその系譜― 実験心理学の伝統と発達研究の理論的展開 ―
齊藤 智(京都大学大学院文学研究科教授):記憶研究の展開― 京都大学教育学部の系譜から ―
内田 由紀子(京都大学人と社会の未来研究院長・教授):文化とこころの相互構成から「場」へ― 文化心理学からのアプローチ ―
矢守 克也(京都大学防災研究所教授):防災研究と心理学の理論― アクティヴ・マイノリティの困難と矜持 ―
指定討論
月浦 崇(京都大学大学院人間・環境学研究科教授,こころを育む人と社会の総合研究ユニット長)
企画趣旨
心理学はこれまで、認知機能や社会的な相互作用、さらには精神的な問題に至るまで、様々な心理現象の背後にあるメカニズムを科学的に解明することを目指してきました。近年では、脳をはじめとする複雑な情報処理を担うシステムのモデル化・理論化を基盤とする計算論的アプローチが、心理学においても有望な研究枠組みとして注目されています。しかしながら、対象とする心理現象の多様さもあり、その具体的な取り組み方は研究分野ごとに異なっています。今大会では、「こころの諸相」に対する理解を深める上で、計算論的アプローチが果たしうる役割を多角的に議論する場として、本シンポジウムを企画しました。計算論的アプローチに馴染みのない若手研究者や学生にとっても、その有用性を実感できる機会とします。
企画者
田岡 大樹 (京都大学人と社会の未来研究院・特定研究員)
話題提供者
国里 愛彦 (専修大学人間科学部・教授)
豊川 航 (理化学研究所・ユニットリーダー)
難波 修史 (広島大学大学院人間社会科学研究科・准教授)
三好 清文 (京都大学大学院情報学研究科・准教授)
指定討論者
齋木 潤 (京都大学大学院人間・環境学研究科・教授)
企画者
上田 祥行 (京都大学人と社会の未来研究院・准教授)
楠見 孝 (京都大学国際高等教育院・特定教授)
話題提供者
上田 祥行 (京都大学人と社会の未来研究院・准教授)
布山 美慕 (立命館大学文学部・准教授)
兼子 峰明 (生理学研究所・助教)
Joshua Correll(コロラド大学ボルダー校・教授)
※科研学術変革領域(B)「心情認知学:ダイナミックなこころの機微を理解し寄り添う社会の創成」共催