研究内容

キャラクター工学

ラフ集合誘導束を用いたマンガ的キャラクターのイメージの分析

既存のキャラクターデザイン論では、東浩紀のデータベース理論などを基にして、キャラクターの要素(記号)を組み合わせることで任意にキャラクターが作成可能であるとされている。筆者らはMatsui and Gunji(2021)において、ラフ集合誘導束という数学的手法を用いて、このモデルが実際には成り立たないことを示した。

論文:Experimental Disproof of a Manga Character Construction Model

「萌えフォビア」に関する実証的研究

昨今、萌え絵・萌え広告などが「性的表現」として、社会的に「炎上」を巻き起こすという事例が多数起きている。これらの根底には萌え絵への忌避感(萌えフォビア)があるが、そもそもどのような表現が「性的」であると評価されるのか、それは社会的文脈によって変化するのではないか。

筆者らは実験的研究によって、あるキャラクターが「性的」であると受け取られるかどうかは、外見だけではなくその使用場面によって決まることを示した。


論文:Moe-Phobia: Effect of Users' Gender on Perceived Sexuality and Likability Toward Manga-Like Virtual Agents 

ヒューマンエージェントインタラクション


ロボットやバーチャルエージェントとの対話がすぐに破綻してしまうのは、その対話が、2つの主体による「閉じた系」の中に収まってしまうことにある。より長く対話を続けるのは、系の外から絶えず「外部」を召喚することが必要である。


コミック工学


コミックの面白さは記号論的な組み合わせによるものではなく、読者とのインタラクションの中で絶えず「外部」を召喚することによるものであることを、実証的に示すことを目指している。




実験データ 

リンダ問題実験データ 

メトノミー実験データ