【開催趣旨】
現在、すばる望遠鏡超広視野主焦点カメラHyper Supreme-Cam (HSC)、CMB偏光観測実験POLARBEAR、その後のすばる望遠鏡Prime Focus Spectrograph (PFS)やSimons Arrayなどによる多波長広域宇宙論サーベイの実施や参加が計画されており、世界最高精度の大統計の宇宙論データが得られる状況が目の前に迫っています。特に、そのような大統計の宇宙論データを用いた重力理論の検証は1つの大きなテーマとなっています。一方で、日本は伝統的に重力理論研究を推進する研究者の層が厚く、これまでにも先駆的な研究を多く実施してきた実績があります。しかし、観測と直接結びつける体制は十分であるとは言い難く、新しい理論モデルを即時検証する体制の構築が望まれています。そこで、世界最高精度の宇宙論データが今後増えていく今、観測と理論のつながりを強化し、さらには将来のDark Energy Spectroscopic Instrument (DESI), Vera Rubin Observatory (VRO; 旧LSST), Roman Space Telescope (RST; 旧WFIRST), Euclid, SPHEREx, Simons Observatory, CMB-S4, Square Kilometre Array (SKA)につなげていきたいと考えています。最終的には日本観測的重力理論ワーキンググループまたはコンソーシアムなどといった形に発展していけば良いかと思いますが、その第一歩として、理論と観測の専門家が系統的な議論が出来る場を設けたいと考えています。
2023年は、working groupのレヴュー論文を出版し、より多くのコミュニティに向けて重力理論の検証の重要性を発信することができました。2024年は今後の共同研究成果を生み出すために、対面形式のワークショップを開催致します。
【世話人】
新居舜(名古屋大学, chair)
宮武広直(名古屋大学)
山内大介(岡山理科大学)
横山修一郎(名古屋大学)
青木勝輝 (YITP)
高橋一史 (YITP)