石巻専修大学山崎ゼミナール
復興ボランティア学ワークショップ
「7年前、私たちは何ができただろう」
(2018.03.11)
(2018.03.11)
2018年の3月11日、復興ボランティア学ワークショップに2名の部員が参加させて頂きました。あの日の出来事を“風化”させないため、「『知ること』から始まる復興支援」をテーマに取り組んでいるのが、本ワークショップの主催である石巻専修大学経営学部山崎ゼミナールさんです。今回は、フィッシュボウル、加速学習、未来新聞製作の3部構成で実施されました。また、参加者のほとんどが学生だった前回(2017年8月)と比較すると今回は平均年齢が高く、7年前も社会人として各方面で活躍されていた方々が多く見受けられました。復興という問題を、各々の分野での視点で見つめてきた7年間。そこで捉えられた様々な課題を知ることが出来ました。
あれから7年経った今だからこそ、生じている問題があるということ、やらなければならない対策があるということを、今回何よりも感じました。復興が進むことで、風化も進む。幅広く復興に携わる人々の中には、そんな齟齬を危惧してきた方もいるそうです。町が生まれ変わっていけば、実際にあった出来事の痕跡が目には見えづらくなる。確かに辛い経験をされた方々にはもう見たくない光景かもしれませんが、外部の人々には、見えないものを記憶に留めていくことは中々難しいはずです。そんな中で、どうすればあの経験をより多くの人に知ってもらえるのか考えていた私は、外部の人々からすれば、当時の様子が色濃く残り過ぎていない今のような時期こそ現場に訪れやすいのかもしれないとも思いました。関心のある若年層を巻き込んでいき、そこからあまり関心を寄せていない層にも現場を見るきっかけを創り出したいというのが、我々のビジョンです。実際に経験していない比較的関心の薄い人々には、過酷な経験という“暗”の部分よりも前を向いて進む“明”の部分に触れてもらったほうが、取っ付きやすく、得るものは大きいのではないかと感じました。
今回の参加から、自分の踏み入れない立場からの復興の捉え方に沢山触れることが出来、自分もまだまだなんだな…とつくづく感じたと共に、少しですが視野は広がったようにも思います。この経験を活かし、これから更に現場に足を運ぶ機会を増やすべきだと実感しました。
医学科2年 矢吹 理人