名古屋大学 大学院理学研究科 物理学教室
TB研 理論生物化学物理研究室
現在の私たちの周囲を広く見渡してみると、新しい物の考え方がどんどん生まれて変革され、発展していくのがわかります。それらに対処するためにはこれまでになく 柔軟な思考が要求されています。その結果、物理学・化学・生物学という過去の分類で律することの出来ない総合的な物質科学・生命科学が、今ダイナミックに進行しています。
植物や光合成バクテリアは、太陽光のエネルギーを効率よく物質の化学エネルギーに変換する事がよく知られています。自然、あるいは生物は、進化という「頭脳」を用いることによってきわめて優れたエネルギー変換システムを作り上げてきました。現代の自然科学の発展によって少しずつその機構がわかってきましたが、あまりにも巧妙に仕組まれたこのような生体装置が、どのようにして作られ、どのようにして働くのかについては、まだまだ謎があまりにも多いのです。
私達の研究室はそのような謎の解明にむけて、先駆的研究を行っています。
研究紹介
タンパク質の折り畳みの生物物理
タンパク質は自然の環境下では一定の 立体構造をとっていて、その特定の形に即した生物的な機能を発揮します。 よって、タンパク質の働きを議論する前にまず、その形を計算機シミュレーション によって予測するという問題があります。それには、モンテカルロ法や分子動力学法と いった分子シミュレーションの手法が使われます。私たちは、ランダムコイル状態から シミュレーションを始めて、自然の立体構造まで折り畳むことを目指して研究して います。特に、拡張アンサンブル法(generalized-ensemble algorithm)という 強力なシミュレーション手法を開発し、それらを適用しています。
光受容タンパク質の光エネルギー変換と光情報処理の分子論
生物は光エネルギーを効率的に生体エネルギーに変換したり、 光を超高感度で検出することができます。光受容蛋白質のこ のような機能を分子論的に探るため、分子シミュレーション と電子状態計算、さらに凝縮系の理論的手法を駆使して構 造・機能の相関を調べています。
光合成の機構の生物物理
とくに反応中心における電子移動は 15~20Åの長距離をトンネル効果で高速で進むので、そのメカニズムの理論的 解析を行っている。反応場であるタンパク質が電子トンネル移動の経路と速度を 制御するのにどのように働いているのかを明らかにしようとしています。 また、光を効率よく集める集光系(アンテナ系)での励起移動のしくみを理論的 に調べています。
TB研メンバー(2021年度)
写真館
写真館
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
David WALES氏(University of Cambridge)来訪
2012年度
Carlo MEALLI氏(Institute for Chemistry of Organo-Metallic Compounds [ICCOM])セミナー
Pradipta BANDYOPADHYAY氏(Jawaharlal Nehru University)セミナー
2011年度
2010年度
Dan SINDHIKARAさんと伊藤暁さんのお別れ・就職祝いパーティー
Benjamin WIDOMさん(Cornell University)セミナー
高田彰二さん(京大 院理)集中講義と川口一朋さんのお別れ・就職祝いパーティー
Michael L. KLEINさん(Temple University)セミナー
2009年度
Pradipta BANDYOPADHYAYさん(Jawaharlal Nehru University, India)来訪
D.J.TOBIASさん(University of Calfornia, USA)来訪&忘年会
Sihyun HAMさん(Sookmyung Women's University,Korea)セミナー
2008年度
Yuguang MUさん(Nanyang Technological University, Singapore)来訪
Ulrich HANSMANNさん(Michigan Technological University) 来訪
2007年度
Shozo YOKOYAMAさん(Emory University, USA)来訪
Ed O'BRIENさん(University of Maryland, USA)とDan SINDHIKARAさん(University of Florida, USA)のさよならパーティー
Michael FEIGさん(Michigan State University, USA)来訪
2006年度
Bernd BERGさん(Florida State University, USA)来訪
Bernie BROOKSさん(NIH, USA)とChin-Kun HUさん(Academia Sinica, Taiwan)来訪
2005年度
リンク
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