動物社会の複雑性

社会の複雑性はどのように生まれてきたのか。複雑な社会の中で個体はどのように行動するのか。
これらの疑問を社会ネットワーク解析やモデリングを使い、明らかにしたいと思っています。


現在はウマを対象として研究をしています。ドローンを使って、100頭以上になるウマの群れを空から観察しています。ヒトは「家族」という群れが集まって、地方自治体や国家など、さらに大きな集団を作る階層的な社会を持ちます。これを「重層社会」といい、ウマもヒトよりは単純な形ですが、同じ社会形態を持っていることを発見しました。

この重層社会は、動物の社会の中でも最も複雑なもののひとつと言われています。ウマがなぜこのような社会を持つのか、その構造をどのように維持しているのか、長期的な観察を通じてその謎に迫りたいと思っています。