建築は現代を。芸術は未来を。超未来建築は超越した先を。


SFのテーマを模索している最中にルネ・マグリットの空中浮遊している「ピレネーの城」はなぜ浮いているのかと疑問に思った。


様々な解説や考察を参考に「浮遊」という点について追求したが、どれも自信が欲する解答には至らなかった。


そこで、テクノロジーの視点から浮遊について考えていくと、 SF作品などで扱われる「反重力」に行き着いた。


反重力は星の重力に縛られず、重力をコントロールして物体の空中浮遊を可能とする技術だ。現代の技術では未だに実現に至っていないもので、空想科学の域を出ていない。特にネットに転がっている情報には過去に実現した事例も上がっているが、破壊されたか研究が失われたなどの記載がある。


果たして反重力は実現したのか?私たちには見えない謎の圧力、もしくは権力、はたまた陰謀論、色々な憶測はできるほど反重力は謎なのだ。しかしながら、この謎について非常に魅力を感じた。


現代の航空機はジェット推進などの推進力などが主力である。反重力は上記でも書いたように重力をコントロールする技術だ。実現性は謎な部分こそ、作品を通じて反重力の可能性を追求できるのでは無いだろうかと考えた。


さらに大学院から建築を学び、物語をテーマに研究してきた。「反重力」と「物語」、そして「建築」の3つが合わさった時、SF建築は反重力が可能となった世界を旅する物語を展開する。