トポロジカル物性関係の
教科書的な本の紹介
<トポロジカル物性関係の教科書的な本のまとめ>
野村健太郎『トポロジカル絶縁体・超伝導体』
初学者はとりあえずこれを読めばよいと思う。
さらさらと読み流せる。大体読んだ。
Andrei Bernevig and Taylor Hughes "Topological insulators and topological superconductors"
急いで書かれた。そのため誤植が多い。計算の泥臭いところまで丁寧に書かれているのが研究の段になるとありがたい。
昔に2/3くらいざーっと読んだ。そのときは泥臭い計算はすっ飛ばして読んでいた。
Altland and Simons "Condensed matter field theory" 日本語版あり
凝縮系物理の様々なトピックを、場の理論で統一的に説明している。9章がトポロジカル関係。
読んでて楽しいかったけど、計算がすごく端折られているので、気分を理解するのに適している。ちゃんと勉強したかったら、別の本が良い。
大体読んだ。理解できなかったところもたくさんあるけど。
Wen "Quantum Field Theory of Many-body systems"
場の理論で書かれている。Altland Simonsと比べて計算が丁寧で、トピック数は少ない。
誤植やそもそも議論が怪しい箇所がそこそこある。
原子核論ゼミナールで、100ページ目あたりまで読んだ。トポロジカル関連の話までたどり着かなかった。
J. K. Asboth "A Short Course on Topological Insulators"
数値計算するときにすごく参考になった。
これを読んで初めて、トポロジカル絶縁体の表面にギャップレスエッジ状態が出るというのを、数値計算で確認した。
エッジモードの数値計算結果とトポロジカル数の解析計算結果がちゃんと一致してバルクエッジ対応が確認できた時はちょっと感動した。
ざーっと大体読んだ。
中原幹夫『理論物理学のための幾何学とトポロジー』英語版 "Geometry, topology, and physics"
トポロジー関係の数学について物理屋さんにも分かりやすく書かれている。
安藤陽一 『トポロジカル絶縁体入門』
実験家向けの本。
トポロジカル物性関係の教科書的な論文
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