動画コーナー
独奏尺八Ⅰ 友常毘山独奏尺八Ⅱ 吉越瑛山伴奏尺八Ⅰ-1 中島孔山 Ⅰ-2 大迫晴山 Ⅰ-3 櫻井咲山伴奏尺八Ⅱ-1 瀧北榮山 Ⅱ-2 萩原朔山 Ⅱ-3 野村云山 指揮 野村峰山
第一尺八 中島孔山第二尺八 吉越瑛山第三尺八 櫻井咲山
尺八一部A 野村峰山尺八一部B 大迫晴山尺八二部A 友常毘山尺八二部B 瀧北榮山 小鼓 安倍真結
第一尺八 友常毘山第二尺八 櫻井咲山第三尺八 野村云山第四尺八 萩原朔山第五尺八 吉越瑛山
都山流本曲「岩清水」
初代 中尾都山(1904年)作曲
指揮 野村峰山 初段・二段 斉奏 三段
[本手]萩原朔山 瀧北榮山 櫻井咲山 友常毘山
[替手]野村云山 中島孔山 吉越瑛山 大迫晴山
曲の構成は、初段・二段・三段からなります。 京都府八幡市の男山にある石清水八幡宮への崇敬から生まれた作品です。石清水八幡宮は、古代から朝廷と深い神社で、明治初年の神道重視の政策の際に、もっとも位の高い官幣大社に指定されています。現在も京都、都山流会館の3階には石清水八幡宮が分祠されています。 初段は、拍節的リズムのフレーズが多く存在し、「G音を基音」とする都節音階からはじまります。そして、「D音やC音を基音」とする都節音階、また、「G音やD音」を基音とする律音階が部分的に使われていて、「幽玄な神苑の秋」の情景描写をしています。 二段は、非拍節的リズムのフレーズが多くなり、都山流尺八の独特な手法や、「揺り」によって「石清水八幡宮の荘厳」を描いています。 三段は、都山師作曲の《春風》三段と楽譜上、同じなのですが、この岩清水では「幽玄」と「荘厳」の融合の中に、岩清水の力強く湧き出るさまを描いています。初段と二段は独奏で演奏することが多いのですが、今回は8名にて斉奏のスタイルで演奏し、三段へと繋げます。
野村峰山と竹の新撰組〜伝統と創造〜Vol.1 2023年2月26日(日)紀尾井小ホールにて
アキ 二つの尺八のための
廣瀬量平 作曲(1969年 )
尺八1 吉越瑛山 尺八2 野村峰山
「私の意図は、第一尺八を華麗に若々しく、第二尺八を幽玄に深く、強いていえば老け役設定し、両者によって演じられるドラマを期待する。 《アキ》とは秋であり、明らかさの《あき》でもあり、また《諦らめ》でもある。ということは、諦めは意思を断念することでなく、むしろ事実を明晰にみることであり、それは秋の空気のように澄みきったものだ、というのがこれを作曲しているときの私の信条ードグマーであった。(ドグマ:宗教や宗派の教義や、独断的な説など) 秋、草々や木々、鳥、木霊、そしてそれら自然にすべて霊が宿るという汎神論的世界観、不思議な対話、一瞬の煌きとゆらぐ心、詠嘆、瞑想と内省、風自然への愛、そして内心の修羅、叫び、などが私の耳の奥で幻聴のように渦巻いていた。 なお、この曲は1969年の秋、初代山本邦山氏の強い希望で作曲され、廣瀬量平氏が1962年に初めて尺八の作品を書かれ、その後、尺八と弦楽器打楽器のための四つの作品を書き、1969年に《はれ》〜三つの尺八のための〜を作曲。この《アキ》は《はれ》の直後に書かれた一種の姉妹篇としている。」(原文のまま) また、廣瀬量平氏について、初代山本邦山師は、『尺八演奏論』で次のように述べている。 「1960年代の初めは、新しい事をやってもようとしても、あまりそうした曲はなかった。それで洋楽の作曲家はどんな曲を書くだろうかということで、60年代後半になってから、松村禎三、廣瀬量平、牧野由多可、間宮芳生などの諸氏に作品を委嘱するようになった。 ただ、洋楽畑の作曲家の作品は、最初は、尺八の機能と関係なく音で作曲されているので、順次進行しない音の跳躍が時折あり、尺八で演奏するのは難しかった。」
野村峰山と竹の新撰組〜伝統と創造〜Vol.1 2023年2月26日(日)紀尾井小ホールにて