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伝統的な建築技術の環境負荷

Renewable  Natural  Resources

背景・目的

 伝統的な建築は時代や地域によって限られた資材を用いて、文化や気候条件に応じた住環境が形成されてきた。また、CO2削減が社会共通の問題となっている近年、CO2削減に向けた取り組みの一つとしてライフサイクルCO2評価の重要性が認識されている。近代的な建築技術や材料に加え、伝統的手法から得られる手がかりを統括することにより、より合理的で持続可能な建築の発展を目的としている。

成果

 本研究では、伝統的建築に見られる特徴的な建築手法について、熱性能・環境性・経済性の観点から定量的に評価を行った。研究対象は、二つ家、縁側や小屋裏などの熱的緩衝空間、生垣、焼杉板、瓦屋根、茅葺き屋根など多岐にわたる。シミュレーション解析の結果、縁側や小屋裏などの熱的緩衝空間は内部の熱環境を安定させる効果を有することが明らかとなった。また、生垣や焼杉板、スモークサウナ、茅葺き屋根などの伝統的要素は、近代的な建築手法と比較して建物のライフサイクル全体におけるCO₂排出量を抑制し、炭素固定にも寄与することが示された。これらの結果から、地域や気候に根ざした伝統的建築技術が、現代の持続可能な建築における環境負荷低減の手がかりとなることが確認された。

研究題目一覧

 

 修士論文

伝統的な建築手法の持続可能性 -茅葺き屋根を対象とした環境的・経済的・社会的観点からの複合的な評価-

伝統的な建築技術の環境負荷  -焼杉を用いた外装のカーボンフットプリント-

伝統構法のカーボンフットプリント / ハンドプリント  -フィンランドのサウナ建築を対象として-

伝統的な建築手法の環境調節機能に関する考察  -熱的緩衝空間による屋内温熱環境の調節効果の建築実証-(修士設計)

CFDシミュレーションによる伝統的な建築手法の考察  -薩摩「二つ家」をモデルとした住宅の外部風環境-

 学士論文

伝統的な建築手法の環境評価  -茅葺き屋根のLCCO2評価-

伝統的な建築手法のカーボンフットプリント/ハンドプリント  -茅葺き屋根の評価-

伝統的な外構要素のカーボンフットプリント/ハンドプリント  -焼杉板の評価-

伝統的な外構要素のカーボンフットプリント/ハンドプリント  -生垣・石垣の評価-

伝統建築における環境調整手法の考察  -フィンランドのスモークサウナの構成-

伝統的な建築手法の環境調整機能に関する考察  -縁側等の緩衝空間が屋内の温熱環境に及ぼす影響の比較

瓦屋根の熱的特性に関する実験的研究

日本の伝統民家における環境調整手法の考察

受賞歴等一覧

・Amenity Design Award 審査員特別賞

© 鹿児島大学 鷹野研究室
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