7月5日の国際法Iの授業は、上海社会科学院法学研究所の金永明博士による「中国における海洋安全問題および海洋に関する法制度の整備について」と題する特別講演が行われました。公海上の海賊対処、海洋境界画定に関する紛争、排他的経済水域(EEZ)における軍事活動、大陸棚制度などの問題について、中国の政策や法制度を交えたお話がなされました。今回の講演内容は、『香川法学』第29巻第3・4号(2010年3月)に掲載された内容に基づいています。
7月26日実施の「国際法I」の試験内容は、基本的な理解を問う問1と問2がしっかり書けていれば、良または可の単位取得は容易になるように作成しました。秀や優の評価を得た人は、問1と問2の正答率が高かったのに加え、問3についてもポイントを押さえた説明がしっかりとできていた人でした。参照物は全て持ち込み可とはいえ、問3で高得点を得るためには、レジュメの記述内容をただ漫然と書き写すだけでは不十分で、授業中の説明や、教科書・参考書等の記述内容の要点を掴み、上手く自分で整理して解答する力が必要になります。授業中にも話しましたが、レジュメの記載内容は自学自習のための手掛かりに過ぎないので、レジュメを基にして自分で図書館等の書籍を活用し、勉強を進めてください。また、「国際法I」の内容は、後期の「国際法II」の基礎にあたるので、受講予定者は折に触れて復習するようにしてください。試験の解答例と各問別の講評、採点結果については、学内掲示板に掲載した内容を参考にしてください。
10月5日の国際法IIは休講となります。国際法IIは10月12日が第1回目となり、国際法Iの続き(「国家領域」)の分野から始めます。授業で担当者が使用する条約集は、国際法Iと同様『ベーシック条約集2010』になります。
平成22年度「外交講座」が11月29日に開催されます。国際関係論の授業の一環として開講されますが、国際法受講者も聴講可能です。
今回も国際法Iと同様、持ち込み可の試験でしたが、一度同じ形式の試験を受けた人が多く対策が立て易かったためか、前回より平均点は上がりました。特に優や良の評価を得た人の増加が目立ち、可の割合が減っているので皆さん健闘したと言えるでしょう。前回の繰り返しになりますが、説明問題では持ち込んだレジュメの記述内容をただ漫然と書き写すだけでは不十分で、授業中の説明や板書、参考書等の記述内容の要点を掴み、上手く自分で整理して解答する力が必要になります。様々な概念を逐一暗記する必要はないので、問題文をしっかりと読み、何が問われているのかを的確に把握して、調べた内容を自分で組み立て直して論理的な説明を心がけてください。そうした訓練を続けることで、他の科目や学外の試験においても役に立つ力が身につきます。また、誤字には十分注意しましょう。例)粉争→紛争
試験の解答例と各問別の講評、採点結果については、学内掲示板に掲載した内容を参考にしてください。