【演習概要】
本演習は、国際法と国際機構に関わる様々な問題を学びます。3年次は文献講読を中心に、判例研究や事例研究を交えて基礎知識を修得するとともに、視野を広げて思考を深めます。4年次は、これまでの勉学を通じて養った知識や問題意識に基づき、自分の興味・関心に応じたテーマを設定し、ゼミ論文を作成します。毎回の演習は、担当者の報告と、全員の質疑応答・議論によって進められます。
本演習で対象となるテーマは、国際法の諸分野や、国際機構(UN、EU、AU etc.)の様々な活動が挙げられ、法的視点に加えて、政治的視点や、さらに法と政治を踏まえた政策的視点を採り入れて、国際法や国際機構を中心とした国際関係に関わる各種テーマを多角的に検討していきます。
履修上の注意として、単位修得のためには4年次のゼミ論文の提出が必須となります。したがって、各自でテーマを設定し、調査・報告・執筆を進めてもらうので、問題意識をもって主体的に学ぶ姿勢を重視します。国際法関連科目の履修や単位修得は受講要件とはしませんが、国際的な事象に少しでも関心を持ち、広い視野に立って自ら積極的に学び、考える意欲のある学生を歓迎します。
4年演習は、2週間に1度のペースで近況報告とゼミ論文の進捗状況報告を兼ねて集まります(就職活動や公務員試験等による欠席には配慮します)。
年度最後の演習は、3年生はゼミ論文のテーマを発表するゼミ論文構想発表会、4年生はゼミ論文(卒業論文)の内容を発表する論文内容発表会と、就職活動や公務員試験等の受験経験や助言を後輩に伝える進路座談会として、3-4年生合同で実施しています。
<2024年度>
2024年度の演習は、3年演習は月曜4限開講、4年演習は後期開講ですが、大学院進学等の希望進路に合わせて個別指導を行います。演習受講者にはTeams上で連絡します。
<2023年度>
2023年度の演習は、3年演習は不開講となります。4年演習は後期開講ですが、大学院進学等の希望進路に合わせて個別指導を行います。演習受講者にはTeams上で連絡します。
2022年3月に卒業したゼミ生がトビタテ!留学JAPANの奨学生として留学した経験を母校の高校で語る座談会の模様が10月11日付けの四国新聞に掲載されました。当該ゼミ生は学部在学時に奨学生に採用され、コロナ禍を経て他大学の大学院に進学し、在学中に研究テーマを深めるために米国留学を実現しました。
2024年3月に卒業した4年生(第12期生)は、公務員、民間企業、法科大学院進学と多様な進路を歩みました。以下は、第12期生のゼミ論文のタイトルです。
・ヨーロッパが難民を多く受け入れる理由と受け入れは本当に国の利益になるのか
・慰安婦問題の歴史と国際法的考察
・難民に対する取り組み―現状と課題―
・人の性格を決定づけるものは何か―生まれた国によって性格は変わるのか―
・サッカーと人種差別問題
・米中貿易戦争と国際経済法の枠組みの強化と変更
・ハーグ条約と子どもの権利の課題―移民の立場からの考察―
各論文は、法学部資料室所蔵の香川大学法学部 山本慎一研究室編『国際法・国際機構研究』第11号(2024年3月)で閲覧可能です。
<2022年度>
2022年度の演習は、受講者の関心を考慮して前期は笹川平和財団 国際情報ネットワーク分析 IINAからロシアのウクライナ侵攻に関する文献講読と竹内俊隆・神余隆博編著『国連安保理改革を考える―正統性、実効性、代表性からの新たな視座』(東信堂、2021年)の文献講読を行いました。後期は吉井昌彦『EUの回復力』(勁草書房、2021年)、大谷美紀子・西谷祐子編著『ハーグ条約の理論と実務―国境を越えた子の奪い合い紛争の解決のために』(法律文化社、2021年)、『国際問題』No.706(2022年4月)の文献講読を行いました。
2023年3月に卒業した4年生(第11期生及び聴講生の卒業論文指導学生)は、大学院進学2名(国際系、政策系)のほか、公務員、民間企業、留学準備、試験準備が各1名ずつと、多様な進路を歩みました。以下は、第11期生のゼミ論文と卒業論文のタイトルです。
・<卒業論文>米英日におけるヘイトスピーチ規制―歴史的経緯とともに現代の規制を考察する―
・外国人に地方参政権を認めることの是非について
・日本における植物品種の保護促進と多国間の取り組み―改正種苗法による国内法整備と諸外国への支援―
・入管収容の長期化問題について
・国際海峡制度と日本の現状
・<卒業論文>重要土地利用規制法の意義と課題
各論文は、法学部資料室所蔵の香川大学法学部 山本慎一研究室編『国際法・国際機構研究』第10号(2023年3月)で閲覧可能です。
本年度は京都産業大学を訪れて、広島市立大学国際学部の古澤嘉朗ゼミと京都産業大学国際関係学部のクロス京子ゼミとの間で合同ゼミを12月に開催し、本ゼミでは3年生7名が1グループで発表し、質疑応答を行い他大学の学生と懇親を深めました。
3年生発表テーマ「ウクライナ紛争の『出口戦略』」
さらに本年度の3年演習では、法学会講演会講師との座談会、外交講座講師との座談会を実施し、議論を行いました。
<2021年度>
2021年度の演習は、受講者の関心を考慮して前期は森川幸一ほか編『国際法で世界がわかる―ニュースを読み解く32講』(岩波書店、2016年)と坂元茂樹『侮ってはならない中国―いま日本の海で何が起きているのか』(信山社新書、2020年)の2冊の文献講読を行いました。後期は『法律時報』『法律のひろば』『世界』から「国家安全保障と通商制限」「EUの移民規制」「ビジネスと人権」等のテーマに関わる論稿を基に文献講読を行いました。
2022年3月に卒業した4年生(第9期生・第10期生)は、福祉系大学院への進学と公務員(裁判所)に進みました。以下は、第10期生の卒業論文と2年間に執筆した懸賞論文のタイトルです。
・対内直接投資規制強化の妥当性の検討―OECD規約と途上国の経済開発等の観点から―
・<卒業論文>国家による重大な人権侵害行為と主権免除原則に関する研究―2021年ソウル中央地方法院判決を素材として―
・被害者の救済と主権免除否定論―代替手段の不存在を理由とする免除否定論の妥当性の考察―
→第9回小田滋賞の奨励賞を受賞し、2022年9月6日に開催された国際法学会の総会において表彰されました。おめでとうございます。国際法学会のNEWS LETTER 第6号(2022年10月)に受賞者のコメントが掲載されました。
各論文は、法学部資料室所蔵の香川大学法学部 山本慎一研究室編『国際法・国際機構研究』第9号(2022年3月)で閲覧可能です。
本年度は広島市立大学国際学部の古澤嘉朗ゼミと京都産業大学国際関係学部のクロス京子ゼミとの間でZoomを用いたオンライン合同ゼミを12月に開催し、本ゼミでは6名が1グループで発表し、質疑応答を行い他大学の学生と懇親を深めました。
3年生発表テーマ「移民問題と出入国管理制度」
さらに本年度の3年演習では、法学会講演会講師との座談会、外交講座講師との座談会、堤ゼミの聴講者の仲介により学内で合同ゼミを実施し、議論を行いました。
<2020年度>
2020年度の3年演習は、受講者の関心を考慮して前期は浅田正彦編『国際法 第4版』(東信堂、2019年)を用いてオンライン上で問題演習と解説を行い、後期は4年生も交えて対面で開講し、森川幸一ほか編『国際法で世界がわかる―ニュースを読み解く32講』(岩波書店、2016年)、福井康人『通常兵器軍縮論』(東信堂、2020年)、榎本珠良『武器貿易条約―人間・国家主権・武器移転規制』(晃洋書房、2020年)から抜粋した文献講読を行いました。
2021年3月に卒業した4年生(第9期生)は、団体職員と国際系大学院に進んだほか、1名が留学・進学準備のために在学しています。以下は、ゼミ論文のタイトル一覧です。
・障害福祉サービス等従事者の処遇改善について
・朝鮮半島の恒久的な安定~北朝鮮問題へのアプローチ~
・<卒業論文>武器貿易条約と欧州連合における通常兵器移転規制の比較
各論文は、法学部資料室所蔵の香川大学法学部 山本慎一研究室編『国際法・国際機構研究』第8号(2021年3月)で閲覧可能です。
本年度はコロナ禍のため、昨年度も実施した広島市立大学国際学部の古澤嘉朗ゼミとの合同ゼミは、Zoomを用いたオンラインで12月に開催し、相互に発表と質疑応答、懇親を深めました。
3年生発表テーマ「対内直接投資規制強化の妥当性の検討」
4年生発表テーマ「通常兵器の移転規制制度の在り方」
本年度は3年生1名と4年生1名が、2件の懸賞論文に向けて論文を執筆し、応募しました。
<2019年度>
2019年度の3年演習は、受講者の関心分野を考慮して、下記の書籍および学術雑誌から論文を抜粋し、文献講読を実施しました。
大沼保昭『国際法』(ちくま新書、2018年)
『東アジア研究』第25号、2019年3月
益尾知佐子ほか『中国外交史』(東京大学出版会、2017年)
仲村優一編集代表『世界の社会福祉12 国際社会福祉』(旬報社、2000年)
盛山和夫ほか編著『社会学入門』(ミネルヴァ書房、2017年)
戒能通弘・竹村和也『イギリス法入門』(法律文化社、2018年)
宮島喬・木畑洋一・小川有美『ヨーロッパ・デモクラシー 危機と転換』(岩波書店、2018年)
2019年度に卒業した4年生(第8期生)は、民間企業(保安業)、報道機関(記者職)、公務員(市役所、県庁)などに進みました。以下は、ゼミ論文のタイトル一覧です。
・中東のテロの特徴とISの台頭
・日本女性のワーク・ライフ・バランスと社会進出
・中台関係の歴史的経緯と課題―台湾の未来―
・日韓請求権協定を通してみる徴用工問題
・日本における「移民」の現状と課題―移民国家アメリカと比較して―
・国際環境法は長距離越境大気汚染を解決できるのか―EUと日中韓を比較して―
各論文は、法学部資料室所蔵の香川大学法学部 山本慎一研究室編『国際法・国際機構研究』第7号(2020年3月)で閲覧可能です。
12月には広島市立大学国際学部の古澤嘉朗ゼミと、香川大学を会場にして合同ゼミを行いました。香川大学側は3年ゼミ3名と、留学帰りの4年生1名が発表し、両大学のゼミ生が入り交じってグループディスカッションを行いました。
3年ゼミ発表テーマ:領土問題の解決案を練る―北方四島を例に
4年生発表テーマ:台湾と国際社会―人権の観点から
<2018年度>
2018年度の3年演習は、受講者の関心分野を考慮して、前期は下記の文献から論文を抜粋し、文献講読を実施しました。
森川幸一ほか編『国際法で世界がわかる―ニュースを読み解く32講』(岩波書店、2016年)
岡部みどり編『人の国際移動とEU―地域統合は「国境」をどのように変えるのか?』(法律文化社、2016年)
佐藤史郎ほか編『日本外交の論点』(法律文化社、2018年)
谷内正太郎編『日本の外交と総合的安全保障』(ウェッジ、2011年)
日本国際問題研究所『国際問題』No.643(2015年7・8月)/No.607(2011年12月)
『外交』Vol.47(Jan./Feb. 2018)
NUCB journal of economics and information science, Vol.54 No.2 (2010)
墓田桂ほか編著『難民・強制移動研究のフロンティア』(現代人文社、2014年)
後期の演習では、2018年8月に死去したコフィ・アナン元国連事務総長の回顧録、コフィ・アナン、ネイダー・ムザヴィザドゥ著(白戸純 訳)『介入のとき コフィ・アナン回顧録 上・下』(岩波書店、2016年)の文献講読を実施し、1990年代以降の国連の対応を学びながら現代の国際関係を考察しました。
卒業生の訪問のタイミングに合わせて、3年演習では国際系大学院に進学したOB(M1)による研究活動の紹介、4年演習では陸上自衛隊幹部候補生として勤務するOBから、社会人としての心構えや学生時代の過ごし方等について、懇談の機会がありました。
2018年度に卒業した4年生(第6-7期生)は、民間企業(飲食・サービス業)、団体職員、公務員(市役所、県庁、入国管理局、海上自衛隊事務官)、法科大学院に進みました。以下は、ゼミ論文のタイトル一覧です。
・知的財産権侵害と知的財産権戦略~中国における対策と権利の在り方
・Aequorea計画を国際法からみると―国際法の主体を中心に―
・北方領土問題の歴史的経緯と課題
・<卒業論文>自律型致死兵器システム(LAWS)の規制をめぐる国際的潮流―武力紛争法による規律のあり方を中心として
・ベトナム戦争時の枯葉剤散布の違法性と被害者支援
・核兵器用核分裂性物質生産禁止条約(カットオフ条約、FMCT)における日本の取り組み
・宇宙活動と課題
・自衛隊・防衛問題に対する国民の意識―平成を振り返って―
・日本国憲法とシビリアン・コントロール―憲法改正草案を踏まえて―
・国際公務員の刑事特権免除~2018年ICPO総裁辞任騒動を例に~
各論文は、法学部資料室所蔵の香川大学法学部 山本慎一研究室編『国際法・国際機構研究』第6号(2019年3月)で閲覧可能です。
2018年度の3年生のうち1名が、台湾の国立政治大学に留学しました。
9月に4年生が関西方面(神戸・大阪・京都)に2泊3日のゼミ旅行を行いました。
10月には広島市立大学国際学部の古澤嘉朗ゼミと、香川大学を会場にして合同ゼミを行いました。香川大学側は3年ゼミ5名と、4年生の卒業論文執筆予定者1名が発表し、両大学のゼミ生が入り交じってグループディスカッションを行いました。
3年ゼミ発表テーマ:チェチェン紛争とグルジア紛争―ロシアの軍事介入の観点から―
4年生発表テーマ:「殺人ロボット」が戦争を変える?―自律型致死兵器システム(LAWS)の規制動向と武力紛争法上の諸問題
<2017年度>
2017年度の3年演習は、受講希望者が定員を超えたため書類選考を実施しました。前期に松井芳郎『国際法から世界を見る―市民のための国際法入門 第3版』(東信堂、2011年)を用いて国際法に関する基本的考え方を学んだ後、受講者の関心分野に即して下記の書籍を取り上げて文献講読や判例研究を実施しました。
村瀬信也編『国連安保理の機能変化』(東信堂、2009年)
初川満編『国際テロリズム入門』(信山社、2010年)
村瀬信也『国際法論集』(信山社、2012年)
『国際問題』No.654、2016年
『情報管理』Vol.53 No.3, 2010年
角田政芳・辰巳直彦『知的財産法 第6版』(有斐閣、2012年)
『速報 判例解説』Vol.2(日本評論社、2008年)
『国際法判例百選 第2版』(有斐閣、2011年)
『最高裁判所判例解説 民事篇』(法曹会、2014年)
『国際法基本判例50 第2版』(三省堂、2014年)
The Japantimes News
後期の演習では、受講者の関心に応じた個人研究による発表を交えながら、下記の書籍を取り上げて文献講読を実施しました。
墓田桂ほか編著『難民・強制移動研究のフロンティア』(現代人文社、2014年)
森川幸一ほか編『国際法で世界がわかる―ニュースを読み解く32講』(岩波書店、2016年)
小林友彦ほか『WTO・FTA法入門』(法律文化社、2016年)
『年報知的財産法2016-2017』(日本評論社、2016年)
『外交』Vol.44(2017年)
GIS Journal:The Hosei Journal of Global and Interdisciplinary Studies, no.3, 2017
2017年度に卒業した4年生(第6期生)は、民間企業(飲食・製造・不動産・旅行・販売の各業界)、国際系大学院(2名)、入国管理局に進みました。
以下は、ゼミ論文のタイトル一覧です。
・国内避難民の国際的な保護制度
・日本の難民政策の現状と課題~諸外国との比較を通じて~
・人道支援におけるNGOと政府機関の連携
・気候変動に対する地域機構の環境政策の比較~EUとASEANを例にして~
・日本における難民政策分析~欧州難民危機に対するドイツ連邦共和国の積極的難民政策を比較対象として~
・<卒業論文> 自然災害における外国軍隊の法的地位と民軍調整について
・北方領土問題の現状と課題
・<卒業論文>「国際化された内戦」における国際人道法の適用可能性と履行確保―オバマ政権の「対テロ戦争」を題材に―
各論文は、法学部資料室所蔵の香川大学法学部 山本慎一研究室編『国際法・国際機構研究』第5号(2018年3月)で閲覧可能です。
2017年度の3年生1名が、国連大学グローバルセミナー第33回湘南セッションに参加して、地球規模の問題について学び、他大学の学生や社会人と交流を深めました。
2017年度の3年生1名と4年生1名が、第10回外交・安全保障サマーセミナーに参加して、外交・安全保障問題について学び、他大学の学生や社会人と交流を深めました。
2017年度の4年生1名が、コソボへの選挙監視活動に参加して知見を深めました。
<2016年度>
2016年度の3年演習は、前期に松井芳郎『国際法から世界を見る―市民のための国際法入門 第3版』(東信堂、2011年)を用いて国際法に関する基本的考え方を学んだ後、下記の書籍を取り上げて、受講者の関心テーマに応じた文献講読および判例研究をおこないました。
『国際安全保障』第43巻第4号(国際安全保障学会、2016年3月)
『世界法年報』第32号(世界法学会、2013年3月)
また、前期の演習では4回分をかけて、ジェサップ国際法模擬裁判大会2016の問題文を基に、原告と被告の主張を整理して国際法に関する知識を深めました。
後期の演習では、受講者の関心に応じた個人研究による発表を交えながら、下記の書籍を取り上げた文献講読や、テーマ別研究をおこないました。
細谷雄一編『グローバル・ガバナンスと日本』(中央公論新社、2013年)
村瀬信也『国際法論集』(信山社、2012年)、村瀬信也編『国連安保理の機能変化』(東信堂、2009年)
『国際問題』No.654(日本国際問題研究所、2016年9月)
納家政嗣・野林健『聞き書 緒方貞子回顧録』(岩波書店、2015年)
2016年度に卒業した4年生(第4期生・第5期生)は、民間企業(商社、エンターテイメント業界)、公務員(県庁、国税局、陸上自衛隊幹部候補生、県警)および特殊法人に進みました。以下は、ゼミ論文のタイトル一覧です。
・国際法から考察するイスラム国
・国内避難民問題の現状と保護政策をめぐる課題
・人道的介入の変遷―『保護する責任』の形成を中心に―
・肥大化する難民と危機に直面する庇護の現状
・竹島における領土問題の解決策―パルマス島事件仲裁判決を手がかりに
・スペースデブリ問題への取組みと展望~国際法の観点から~
・国連平和維持活動における日本の取り組み
各論文は、法学部資料室所蔵の香川大学法学部 山本慎一研究室編『国際法・国際機構研究』第4号(2017年3月)で閲覧可能です。
本年度は4年生(第4期生・第5期生)の卒業旅行として、3月に沖縄へ2泊3日のゼミ旅行に行きました。
2016年度の3年生のうち1名がラインマイン大学に、1名がチェンマイ大学に、1名がブルネイ・ダルサラーム大学に留学しました。
<2015年度>
2015年度の3年演習は、前期に松井芳郎『国際法から世界を見る―市民のための国際法入門 第3版』(東信堂、2011年)を用いて国際法に関する基本的考え方を学んだ後、下記の書籍を取り上げて、受講者の関心テーマに応じた文献講読および判例研究をおこないました。
日本国際連合学会編『「法の支配」と国際機構―その過去・現在・未来 (国連研究第14号)』(国際書院、2013年)
墓田桂・杉木明子・池田丈佑・小澤藍編『難民・強制移動研究のフロンティア』(現代人文社、2014年)
杉原高嶺・酒井啓亘編『国際法基本判例50』(三省堂、2010年、2014年【第2版】)
村瀬信也編『国連安保理の機能変化』(東信堂、2009年)
後期は、下記の書籍を取り上げて文献講読をおこなった後、受講者の関心に応じた個人研究による発表をおこないました。
遠藤誠治・遠藤乾編『シリーズ日本の安全保障1 安全保障とは何か』(岩波書店、2014年)
遠藤誠治編『シリーズ日本の安全保障2 日米安保と自衛隊』(岩波書店、2015年)
水島朝穂編『シリーズ日本の安全保障3 立憲的ダイナミズム』(岩波書店、2014年)
大芝亮編『日本の外交第5巻 対外政策 課題編』(岩波書店、2013年)
2015年度にゼミ論文を提出して卒業した4年生はいませんでした。
2015年度の3年生1名が、チェンマイ大学に留学しました。
<2014年度>
2014年度の3年演習は、受講者が1名でしたので本人の希望により、国家公務員試験対策として国際法の問題演習を実施しました。使用した教材は、柳原正治・森川幸一・兼原敦子編『プラクティス国際法講義 第2版』(信山社、2013年)と柳原正治・森川幸一・兼原敦子編『演習 プラクティス国際法』(信山社、2013年)でした。演習の時間は、受講者による解答の口頭説明と、事前に提出された答案の解説を中心に進めました。
2014年度に卒業した4年生(第3期生)は、民間企業(IT系、飲食業)や公務員(県庁)に進みました。
以下は、ゼミ論文のタイトルの一覧です。
・国際潮流の中の刑法と日本の行くべき司法の在り方
・武力紛争と文化遺産保護についての一考察―文化遺産保護のための国際条約とその課題
・食料と援助の最適配分をめぐる一考察
各論文は、法学部資料室所蔵の香川大学法学部 山本慎一研究室編『国際法・国際機構研究』第3号(2015年3月)で閲覧可能です。
<2013年度>
2013年度の3年演習は、前期に国際法、後期に国際機構に関わる内容を扱い、松井芳郎『国際法から世界を見る 第3版』(東信堂、2011年)、小松一郎『実践国際法』(信山社、2011年)、『立法と調査』、内田孟男編著『国際機構論』(ミネルヴァ書房、2013年)、佐藤哲夫『国際組織法』(有斐閣、2005年)などから抜粋した文献講読により国際法や国際機構の考え方や基本構造を学び、杉原高嶺・酒井啓亘編『国際法基本判例50』(三省堂、2010年)、松井芳郎編集代表『判例 国際法 第2版』(東信堂、2006年)、『国際法判例百選』などからピックアップした判例を通じて国際法の解釈・適用の実態を学びました。さらに、国際裁判の仕組みや領土問題、国際機構の組織構造や分野別の活動に焦点を当てた事例研究を行い、受講者が主体的にテーマ設定をして調査・報告する機会を設けました。
2013年度の4年生のうち1名が、EUインスティテュート関西の夏季合宿(Summer Intensive EU Workshop 2013)に参加して、EUに関する法・政治・経済の諸問題について学び、他大学の学部生や大学院生と交流を深めました。
本年度は、9月に3年生と京都市内・滋賀(彦根方面)へゼミ旅行に行きました。
2013年度に卒業した4年生(第2期生)は、民間企業(建設・印刷)や公務員(警察)に進んだほか、他大学の法科大学院や政策系大学院への進学、公務員(地方)試験の受験者がいました。
以下は、ゼミ論文と卒業論文のタイトルの一覧です。
・尖閣諸島の領土問題
・<卒業論文> 表決制度から見る国際機構の性格
・ルバンガ事件から見る国際刑事裁判所
・日中間における尖閣諸島 ― 尖閣諸島で見る両国の関係と日本が抱える懸念
・竹島をめぐる日韓の領土問題
・北方領土問題解決に向けて
・刑事司法制度と人権問題
・<卒業論文> 地域的国際機構における統合 ― EUの統合史を例に
各論文は、法学部資料室所蔵の香川大学法学部 山本慎一研究室編『国際法・国際機構研究』第2号(2014年3月)で閲覧可能です。
<2012年度>
2012年度の3年演習は、前期に「日本と国際法」、後期に「日本と国際機構」というテーマで文献講読を行い、4年次に提出するゼミ論文のための問題意識を養いました。取り上げた文献は、松井芳郎『国際法から世界を見る 第3版』(東信堂、2011年)、大沼保昭編著『21世紀の国際法』(日本評論社、2011年)、小松一郎『実践国際法』(信山社、2011年)、小寺彰『パラダイム国際法』(有斐閣、2004年)、谷内正太郎編『日本の外交と総合的安全保障』(ウェッジ、2011年)、村瀬信也編『自衛権の現代的展開』(東信堂、2007年)、最上敏樹『国際機構論 第2版』(東京大学出版会、2006年)、村瀬信也編『国連安保理の機能変化』(東信堂、2009年)、福田耕治『国際行政学 新版』(有斐閣、2012年)、国際法学会編『日本と国際法の100年シリーズ』(三省堂、2001年)、『ジュリスト』、『立法と調査』などから取り扱うテーマに即して抜粋しました。
2012年度の3年生のうち1名が、国連大学グローバルセミナー第28回湘南セッションに参加して、地球規模の問題について学び、他大学の学生や社会人と交流を深めました。
2012年度に卒業した4年生(第1期生)は、民間企業(金融・保険・製造)、公務員(市町村・警察)、法科大学院(他大学)と、多様な進路を歩みました。
以下は、ゼミ論文のタイトルの一覧です。
・難民問題とどう向き合うべきか ― 難民問題への日本の対処
・日本の人権制度に関する考察 ― 国際人権保障体制との比較を通じて
・人間の安全保障 ― 教育充実のための課題とは
・国際法的見地からの日本の領土問題 ― 竹島問題の考察
・核不拡散体制の強化に向けて ― 非国家主体に対する核兵器の法的規制
・アフリカ最後の植民地 西サハラ ― 脱植民地化の過程
・欧州債務危機からみるユーロ ― 単一通貨制度の問題点
・ASEANの今日までの展開と今後の課題
各論文は、法学部資料室所蔵の香川大学法学部 山本慎一研究室編『国際法・国際機構研究』第1号(2013年3月)で閲覧可能です。
<2011年度>
本演習は2011年度に初開講でしたので、本年度は3年次生のみの在籍となりました。前期は杉原高嶺・酒井啓亘編『国際法基本判例50』(三省堂、2010年)からピックアップした判例を通じて国際法の基本的考え方を学び、後期は国際連合広報局(八森充翻訳)『国際連合の基礎知識』(関西学院大学出版会、2009年)の文献講読により、国連の諸活動に関する基礎知識を修得しました。3年次後半は、4年次に執筆するゼミ論文のテーマを各自が報告しました。
本年度は、8月に3年生と三重県(長島、伊勢方面)へゼミ旅行に行きました。