種族

人間

一般的に、この世界線内で「人間」と言えばアナザーアース人(ホモサピエンス)を表すことになる。

特徴

差を作って他人を蔑むことによって自己を上げようという本能がある。

しかし、人間も進化の一点に過ぎない。ちょうど、人類史で言うネアンデルタール人のような役割に立っている。

利点

努力を怠らなければどこにだって行ける

天族に警戒されていない

自身の肉体で生存できる

宇宙的に見れば繊細だが、亜族に比べればずっと強靭

レッテンスパイン人

生息:レッテンスパイン全域

学名:Homo logicae

先祖:猿人類

主な言語:非言語(原始)→それぞれの地域の言語(~近代)→ロジカラス語(~罪代)→ハルピュオス語(~現代)

自身の感情に理由を見つけ、脳内で説明することによって(例として「私は悲しい。食べようと思ったアイスクリームを落としてしまったが、今すぐに死ぬようなことはないので、悲しむ必要なんてないんだ」)平静を保っている。赤子のうちから説明のつかないことを嫌い、理論めいたものを好み、それは成体になっても同じである。

ホモサピエンスとの違い

視覚はほぼ発達せず(色を見ることができず、光の判断も微量程度)、聴覚・触覚・嗅覚に対して鋭敏。ホモサピエンスに聞こえない音も聞こえるうえに、方角などを把握するのが早い。触覚は主に識字の為に使われる。

これらの特徴には視覚以外には個人差がある。

進化のきっかけ

不明。

文明の方向性

こちらの世界で言う「共産主義」に近いところがある(この件に関してはここで一度保留)。

文字

原始~近代においては、文字は石や木に彫るようにされていた。一字の誤謬も許されず、間違えた箇所は大きくえぐれていることが多い。この性質上、文字を彫ることができるのは同族を従えられるような者のみであったが、読むだけなら誰でもできた。(但し、カイケ群地のような狩猟系民族だと識字率は0.01%ほどであった)

近代と罪代の間に、カンプオリムなどの植物の葉を用いて作った膜に押し付けることで文字を記録することが可能になる機械(いわゆるタイプライター)が開発される。ただし機構の複雑さから、やはり同族を従えられる富裕層にのみ普及した。従えられるほどでもない層は、自分で判子のようなものを作って代用していた。また、文字を読むことにも価値が発生し始め、誰でもが読めるわけでもなくなった。

現代においては、ハルピュイアにほとんど任せている。

下霊体人

人間が本来生きることのできた部分を生きることができなかった場合に成る。また、コーザル人(新興天族を指す)になり損ねた精神。そのままだと3時間ほどで息絶えるため物質の体を必要とするが、一度体を手に入れ酸素を取り入れられるようになれば幾らでも生き続けることができる(ただ性質上、人間の形を留めなくなると身体を使えないと判断し捨てることとなる、頭が吹き飛ばされるなどの認識に影響が出るような怪我などで、四肢を切断したとしても身体を使えないと判断するわけではない)。生体でも人形でも宿ることができる。そのため下霊体「人」というのは人間に宿っているから人と呼び、これが鬼や吸血鬼であれば「下霊体鬼」と呼ばれることとなる。下霊体人は死体だったり物体だったりしたものなので、物体だった場合そもそも五感がないようなもの(ドールアイなどの擬似的なそれがあればそこから視覚は得られる)だし、死体の場合死後何時間か経っている可能性があるのでその分五感は衰えている。死産の胎児に宿った場合は衰えることはない。

また、体に残った思念が下霊体人の性格に影響を及ぼすこともある。

下霊体人は、意識を持つ全ての生命の実体を持たない本質であり、魂そのものでもある。

下霊体人になる要因自体がランダム性に支配されているため、どの周でも安定して下霊体人として存在しているわけではない。

アナザーアースでの扱い

アナザーアース内では、一応認識されてはいるが、下霊体人自体マイノリティなので、下霊体人であることによっていじめを受けたり、パワハラの対象になったり、自動ドアに認識してもらえず、生身の人間の付き添いが必要(従来のドアも併設している施設が多いが)など、とかく不便である。そのかわり、絶対に疲れることのない肉体になれるため、労働力として雇うガテン系企業は多い。また、下霊体人が酸素さえあれば生き延び続けられるし記憶の容量も大きいために自然と付いてくる知識的な部分を買って、秘書として採用している企業もある。しかしレストランで働くことはできない。

上霊体人(天族)

大アルカナ(『愚者』~『世界』)で例えたような役割分担がされており、くじ引きか神話での役割などを考慮して決められる。

ハッキリとした姿がなく、その神の名を知らない者にとってはアルカナへのステレオイメージで見えてしまう(例えば『死神』なら黒い毛布でドクロ、大鎌を持っている)。表記揺れや解釈違いはいつものことである。

尚、「幽視」という能力を持つ者には本来の姿がハッキリと見える。頭頂部に必ずローマ数字が(装飾・フェイスペイントなどで)あるとのこと。大アルカナの順番が違うデッキがあるが、「幽視」能力者がウェイト版に傾いているか、マルセイユ版に傾いているかで決まってくる。表記揺れや解釈違いはいつものことである。ただし、血のみは黄色(黄金のようとも称される)と決まっている。

【『愚者』の天族について】

現世に生きる魂の中に眠るコーザル体の部分として存在している。

定員はイコールでこの世界線が持てる生命の総数。

【『運命』の天族について】

この所属の天族は少々特殊で、運命天族をまとめ上げる天族(運命の決め手)一柱に、運命を実際に書き留めていく天族大勢という構成になっており、一つの群体のようになっている。最も大きな勢力では「『運命』Nornをリーダーとする『運命』Nornir」が有名である。稀にどこにも属さないはぐれ運命天族がいる。彼らも運命に干渉する権利を持つため、なるべく早くに統率させる必要がある。

【『死神』の天族について】

この所属の天族は少々特殊で、くじ引きか頭数揃えのため(後者の場合が多い)に「三途の川の管理(=船渡し、死人の確認係など)」と「死の宣告(いわゆる派遣)」に分かれ、三途の川の管理にあたる天族はあまり動かず、死の宣告にあたる天族はよく動く。どちらも重労働。彼らは黄泉比良坂の治安やひいてはこの世界の治安の維持に役立っている。仕事をサボりたい死神天族は、自殺を前にした者(=運命に抗えなさそうな者)の前に現れて死を防ごうとしたりする。死を目前とした老人の元に現れ、髪を一房切っていく。この行為が黄泉比良坂への招待ともなる。老衰、(難病での)病死などではしっかりと髪は回収されるが、自殺では回収されないのが大きな問題点と化している。回収されなかった場合、問答無用で『集』送りになる(=次の世代で用いる魂が減る)ため、死神天族(動く方)は重労働なわりに優遇される。魂を造る労力の方が多いからである。

【『悪魔』の天族について】

基本的に黄泉比良坂『集』におり、魂を造る作業に徹している。『集』で溶けている魂の残骸を再利用するために、ある程度の調節(善のイデアと悪のイデアを半々ぐらいにして凝固させる)を必要とし、いい具合になっていないと、命題を見つけ出せるかも怪しくなる。

また、他の天族と交わることができ、そのためのみに悪魔天族に転族したいと願う天族もいるが、実態を知ると大抵絶望してしまう。単刀直入に言えば、「魂ができてしまう」からである。どこの天族と交わっても、生まれる魂に差はない。

なお、交接を断る天族もいる(高い位の天族は特に断られやすい)。

【『世界』の天族について】

世界線内のどこにでもいる(条件として、意識を持つ者が集った場所の上空で「猩々緋の目」として顕現するが、個人でも集中すれば顕現させることは可能)。個人で「意識の図書館」「無意識データベース」を形成している。この条件のため、観測するために「幽視」を持っている必要はない。この世界線の絶対的な支配者であり、望めばすぐにでも1サイクルを終わらせるどころか、永久なデッドロックに陥らせることができる。世界天族と話せる(念話方式ではあるが)のは祓所の巫女のみである。

1つの世界線に1体のみが存在・存続できる。名は『世界』Trakhtn。

【天族の職権乱用問題】

『運命』天族が自分のいいように物事を動かしたり、『死神』天族(動く方)が好きになった生者を自分のものにしたり、『審判』天族が独善に走ったり、『月』や『太陽』の天族が然るべき時間に夜や昼にしないなどの問題。いくら天の者といえども、こういう問題を起こす事がある。こういった問題が発生した場合、『戦車』や『剛毅』の天族や生者によって改革が行われる。また『運命』の天族が問題を起こしたのであればその対象となった者どもで定められた運命を打ち破るようにされている。『死神』天族の場合、魂を回収してから再教育に回される。次に問題を起こすと「集」(黄泉比良坂最下層、集合的無意識のような場所)送り。

レッテンスパインの研究者、アレクト=フィーツによって産み出された新たな種族。老惑星ウェルリネ58fから持ち込まれたサンプルとアレクト=フィーツ自身の父母を元に造られた。

血(ヘモシアニン)による非効率な酸素補給方法、いくら働かせても疲れを知らない、特別な薬を打たない限り死ぬことはないなどと、非人道的でありながら当時問題となっていた温暖化を止める手立てとして持て囃された。

ある日、管理が杜撰になっており、一対の鬼は逃げ出し、そこらじゅうの人間を喰らい、繁殖していった。

現在のレッテンスパインを事実的に牛耳る形となるのだが、知的産業は向いていないため、そういった領分は悟に任せている。吸血鬼、悟も同じであるが、異形となりストレッサーを破壊し世界をも破壊しようとする機構(この異形化の働きを「ヴァリアント化」と呼ぶ)が備わっており、社会問題であり同時に対策すべきこととなっている。

ヴァリアント化

ヴァリアント化した彼らは同族異族見境なく破壊するため、住居や仲間を失いたくない鬼たちは、かつて同族であったものを殺しに向かうことになる。同族を殺すという事実は公表されず、ただ「化け物を退治する」、と表現を変えて告知されることが多いが、よく接した者が異形化しても同一人物だと認識できて「しまう」ため、その事実に気づいてしまい殺した後に鬱になってその衝動でヴァリアント化する負の連鎖が起こる。

外見

鬼は赤鬼と青鬼に分かれており(判断基準は主に髪)、両者とも歳をとると髪は黒に染まる。さらに時間が経つと色が抜けて白になり、同時に角の色も消えていく。この時点で赤鬼か青鬼か判断する基準はもはや目の色しかない。白髪になった後、ゆっくりと体が衰えて行き、死神に導かれる。最も長生きした鬼の例だと、500万年は生きたという。

鬼は吸血鬼に対して色素が多く、それに従って、紫外線にも強い。

生態

有性生殖、胎生、一生涯に生む子の数は最大で4体前後(寿命も相まって少産少死)。基礎体温は28度、75,000パスカル~135,000パスカルまでの範囲の圧力に対応している。ある程度酸素がないと生きていられないが、そこまで消費することはない。ヘモシアニンが溶けている体液であるため、銅に対する耐性も生まれつき持っている。

生殖能力を持つのは体の成長が止まる頃(70年~80年経過後)で、その生殖能力が衰えるのが髪が黒になる頃(200万年~225万年経過後)とされている。

吸血鬼

鬼の戦争「血肉戦争」にて、血を好んだ鬼のこと。肌は鬼に比べて白く、紫外線に弱くなり、より夜への対応を進めていった。鬼は食ったら終わりで在るが、血は生きている限り造らせれるので人間とある程度の共生関係を築いている模様。

血肉戦争の再発

鬼と吸血鬼が分かり合うことは難しく(進化の過程と考えれば吸血鬼の方が先に進んでいるのだが)、時折二つを別ける原因となった「血肉戦争」が再発することがある。自治体を揺るがす程度の規模から、陸地全体規模まで様々である。現在、吸血鬼の方が割合としては若干多くなっている。

身分問題

年収骨盤1000個分以上の吸血鬼をヴァンパイアロードと呼ぶ。

年収が骨盤にして1000個分未満~50個分以上の吸血鬼は普通に「吸血鬼」と呼ばれ、

50個分未満の吸血鬼は「水飲み吸血鬼」と呼ばれ差別される。

余談であるが、吸血鬼の住居の家賃は最低で骨盤にして15個分、最高で200個分である。毎月払う骨盤が多いほど、住まいも良くなる。

生息:レッテンスパイン全域

先祖:鬼

主な言語:クリフォール語

下霊体人を喰らう=見えない者を喰らう=記憶を喰らう、感情を喰らうことになるため、悟が食らった下霊体人の思考体系は悟に引き継がれることとなる。そのため、思考力は人間を凌駕する。

……とされるが、先祖が鬼のため、ギリギリ人間(レッテンスパイン人)がコミュニケーションできる限界の知性である。今後系統を継いでゆけば、そのうちレッテンスパイン人を超えるだろう。

進化のきっかけ

人間が下霊体人に転化するようになって人間を食べきれていない状態が続いたため、下霊体人をも喰らうために鬼が進化したもの。

生態

質量が21g(魂の重量とされる)のものでほぼ満足できるため、胃や腸はなく、心臓が代わりに腸の部分へ移動し、元々胸だった場所に下霊体人を食らい、捕らえる器官としての「目」が付いている。

悟は下霊体人を取り込むことでエネルギーにしているが、エネルギーに変換する前の下霊体人が暴れるため、胸の目玉で捕らえている。暴れた下霊体人は、悟の中に人格を形成させ、稀にそれが根源のエネルギー変換後にも残ることがある。自力では出れない場所に閉じ込める悟も多い。まさに「命がけで生きている」。

それ以外に物質を食べることもある(ザクロ程度だが)。また、捕食で得た人格は子育ての際子悟に与えることになる。人格を与えすぎて感情が消えてしまった悟の末路は「死」である。それを防ぐため呼びかけは行われているが、「鬼口過多気味なため、別に援助はしなくていいだろう」と都市長は言う。

触手族

脳細胞に構成の似た原生生物をベースに、人間との意思疎通の為の人体を与えられた存在。生殖機能を持たないし、体細胞分裂を起こすことも無い(起こしたとしても入れ替わるのみで成長をしない)のでどちらかと言うと生物ではない。

アストラル体の回復は早い。人体部分に痛覚は存在せず(鬼細胞と原生生物の細胞との膠着が中々遅いため、自らでない細胞を積極的に攻撃する鬼細胞を抑制するためにオピオイド系の物質を用いている為必要なほどの痛覚を感じない)、触手部分には痛覚があり過敏。

脳細胞と鬼の細胞の雑種細胞であるため両方の形質を引き継いでおり神経毒に弱い。鬼の形質は触手を出した際の暗所での瞳の輝きに現れる。触手は基本的に首筋から生えている。しまう時の保存場所は腕の中であり、触手を出しているときは人体部分の腕は使えない。人間や鬼のように腕を使うことは可能であるが、人間の器用さには劣る。

脆弱性

触手族は人間(とハルピュイア)によって、鬼・吸血鬼の鎮圧及び悟の絶滅斡旋のために造られた種族である。

早期的な運用のために成長速度を最大限にされており、また、テロメアも非常に長く設計されているため、外見は健康そうに見えるが内部は限界を迎えている。人間が造らなければ絶対に発生しないため、自然適応能力は皆無。人の手の中でしか生きることができない。

なお触手族は触手を出したままにしておくと悟に攻撃されやすくなってしまうため、原則として悟との交戦はアストラル体を抽出し発射する「オキサトリキナセンSAW」と言う銃を使う。この銃は他鬼族にも効くが触手でも戦いはできる。

また、生成段階もしくは発達段階において、染色体異常が起きやすく(元々自然に存在しない種を人のエゴで造っているため)、触手部分が多すぎて鬼の部分が形成されずただの原種になったりなど奇形はさまざまであるが、正常に形成を完了したとしても、その後の予後が良いとは限らない。現在、9662回目の製造中であるが、ここまでで正常に形成され、予後も良く、ヒトの心も持ち合わせている個体は5体ほどしか存在していない。

(18/12/30更新:8128→9662、7体→5体)

触手族の受精卵作製方法

鬼の細胞片を万能細胞に変え、さらに刺激を与え卵細胞に変成させる(地球でも万能細胞の卵細胞への変成はマウスで試されすでに成功している)。

そこに原生生物の細胞の染色体を2分したもの(減数分裂で分かれるため)を精子側の配偶子として用いる。

昔はホモサピエンスの成体にそのまま原生生物を接合させようとした(実際問題、脊椎動物には免疫があるので接合することはできない)。ホモ・サピエンスの卵細胞由来の体細胞では鬼との戦闘に耐えきれないため、鬼の細胞を使うこととなったが、要である鬼が中々引っかからず、更に検証と理論を同時に構築しなければならないため、実用化は遅かった。

後にこの方法が正しいことはわかったが、原生生物側の帯化や奇形などの問題が多発した。

ハルピュイア

生息:レッテンスパイン全域

先祖:白文鳥

主な言語:ハルピュオス語、その他レッテンスパイン内の古い言語(つまりはほとんどがバイリンガル)

人間(レッテンスパイン人)を理解するために一生懸命学んだおかげで思考力は人間と同等。

元々動物であったため淀みが少なく、変性意識状態ひいては黄泉比良坂と繋がりやすい。魔術の道へ進むハルピュイアも多いが、同じように科学の道を進むハルピュイアも多い。

進化のきっかけ

人間が飼っていた文鳥が一羽残され、「なぜ自分は愛されたのか」と思って「人間を形取ればわかるはず」となり人間を目指している。ハルピュイアには、翼もあり、人間を模すという試みの手もあるが、脚までも人間を模しているかと言われると微妙で、鳥の脚のハルピュイアが未だに多い。

現在の方向性

人の脚に進化したハルピュイアは最近の世代に多く、この後もレッテンスパインが鬼優勢ならば、ハルピュイアはすべて人間の脚を手に入れるだろう。種族ができた頃のハルピュイアは飛ぶ事ができ、鳥に近く、人間には程遠かった。

しかし今となっては人間を模そうという働きが強すぎて、翼は腕に近づき、飛ぶ事も叶わなくなった(ニワトリのようにちょっとした高低差なら飛ぶ事ができるが)。カカポのように、陸に適しすぎてしまったのだ。

文明の方向性

基本的には自分で文明などを興さず(前途の「ハルピュオス語」も考案した人間よりも上手く使いこなしていたため。その前までは「ロジカラス語」とされていた)、人間に寄り添う形で共存している。人間との間に子供を作るものもいれば、鬼との間に子供を作るものもいる。その時、子供は卵として生まれるが、ハルピュイアの雌は授乳をすることができる。人間に近い知性を持つという点を除けば、カモノハシに近いとされる。

祓所の巫女

祓所の巫女とは、絶対的にこの世界線内に1人存在する(しなければならない)ものである。天族の固有領域「ガルティクサ76」にて、原初祓所(そのサイクルの中で最初に生まれたホモサピエンス)のクローンとして生成される。

祓所の巫女には親がいない。先代で扶養・住まわせて貰っていた人物が生きている場合その元へ引き続きお世話になり(傍目からは入れ替わったことに気づかない)、亡くなっている場合は子を求めている夫婦の元へお世話になりに行く。

分布

基本的にハビタブルゾーン上にある惑星になら生存・移住・ワープ可能。また、ハビタブルゾーン上でなくとも、そこに文明が存在しているならばそこでも生存・移住・ワープができる(植民用惑星でも)。

習性として、「ホモサピエンスが黎明を迎えている」惑星に住まうことが多い。

能力

「空亡」

このまま野放しにしておくと世界線の存続が危うい場合に使われる「最終兵器」。

「解読」(祓所)

「解読」の抱えるデメリットがなくなっている。

すべての言葉を天族の言葉としてとらえ、話すときは聞き手の母語に変換される。

武器

祓所の巫女はそれぞれオーパーツ扱いされるような強力な武器を持っており、俗に「祓所物品」と呼ばれる。これらは普段使われることはない。所有する祓所の巫女が生存中は髪の毛一本でも触れる権利はなく、所有していた祓所の巫女が死んだ後は即座に消滅するため、人間はその技術を得られない。