Research

 

運動による生体の変化を科学する

本研究室では,“運動をするとヒトの身体では何が起こるのか?” という疑問を研究テーマにしています.ここでいう運動(Exercise)は1回の運動から,数週間/数か月の長期間にわたる運動を含んでいます.ヒトの身体で起こる応答/適応も骨格筋や呼吸循環系での変化から,認知パフォーマンスや気分の変化など,脳の機能や構造に関する幅広いものを研究対象にしています.また,随意的な運動だけでなく,骨格筋への電気刺激(EMS)による生体応答の研究も行っています.

研究室では,これらの疑問を解決するために,主に他大学/研究施設との共同研究により,ポジトロン断層法(PET),磁気共鳴機能画像法(MRI),脳波(EEG),超音波ドップラー,近赤外線分光法(NIRS),筋電図(EMG)などの測定機器を用いて研究を行っています.研究の最終目標は,健康の維持・増進やスポーツのパフォーマンス向上につながるエビデンスを提供し,それを実践することです.


 現在,研究室で行っている主な研究テーマです.基本的にはすべて現在および以前の卒業研究・修士論文のテーマになっています.

一過性の運動(一回の運動)がなぜ認知パフォーマンスを向上させるのかを明らかにする研究です.PETを用いて,神経伝達物質であるドーパミンの関与を検証しています.また機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて神経活動,脳領域間でのネットワークの変化や脳の構造との関係も検証しています.世界的にもオリジナリティの高い研究であり,学外との共同研究になります.

骨格筋へのEMSがヒトの体にもたらす効果を明らかにすることで,EMSがどこまで運動の代わりになるのか?という疑問を明らかにする研究です.将来的には高齢者などでの検証も計画しています.筋力や筋の形態変化だけでなく,脳や循環,自律神経活動,気分への影響なども研究テーマです.EMSに随意運動(自らの意思で行う運動)を組み合わせた研究も進めています.現在は主にMRIおよび超音波測定装置を用いて,トレーニングによる骨格筋横断面積の変化を測定しています.血管のしなやかさに対する効果も共同研究として検証しています.研究室内および学外との共同研究になります.

高齢者を対象にして,加齢や運動習慣が脳や骨格筋の形態や機能にもたらす影響を検証する研究です.我々の研究室では,MRIで測定したデータやその他のデータの解析を主に行っています.学外との共同研究になります.

主な共同研究先

科学研究費補助金

その他の研究費

Guest reviewer

Neurosci Biobehav Rev, Exerc Sport Sci Rev, J Physiol, J Sport Health Sci, Med Sci Sports Exerc, Sports Med, Clin Sci (Lond), J Appl Physiol, Am J Physiol Heart Circ Physiol, Eur J Appl Physiol, J Sci Med Sport, Psychophysiology, Physiol Behav, Amino Acids, J Physiol Sci, Physiol Rep, Neurosci Lett, Appl Physiol Nutr Metab, Eur J Sport Sci, Int J Sports Med, Neuropsychologia, Neuropsychol Rev, J Alzheimer’s Disease, Curr Psychol, Build Environ, High Alt Med Biol, Front Public Health, Front Aging Neurosci, Front Physiol, Front Neurosci, Front Behav Neurosci, Front Hum Neurosci, BMC Geriatrics, BMC Sports Sci Med Rehabil , Sci Rep, PLoS ONE, Brain Behav, Brain Behav Immun Integrative, etc. >170