バケモノ(spooky)
怪物や妖怪、妖精、悪魔などの伝説上の不思議な者たちの総称。「自分の名前を誰かに伝えると、その相手に対して魔力が弱まり無抵抗になってしまう」という特性が少なからずある。また、後述の魔力も持つ。第六感の無い通常の人間であれば、一部のバケモノは目視できないし彼らの声も聞こえない。
神様もバケモノの枠組みに入ってきてしまうが、流石に神様はバケモノとは呼ばれる事はない。
特徴ごとに下記のようなタイプ分けがされている。
アンデッド(undead)
死んでいるのにも関わらず、肉体が動いているバケモノ。既に死んでいるので、体を傷つけられても平気だが、焼かれると復活できないケースが多い。ゾンビやヴァンパイアが該当する。
亜人(demi-human)
人間に似た姿だが、変身能力を持っていたり魔法を使えたりなど、明らかに人間とは違う特徴を持っている。狼男や魔法使いが該当する。
妖精(fairy)
美しいと思われがちだが、そうでもない。小鬼とか小悪魔とか言われる者も少なくない。また、妖精に限った話ではないが名前で呼ばれるのが嫌。
幻獣(creature)
動物のような姿をしたバケモノ。中には人間の言葉を理解する者もいる。猫又なんかは正にこれ。
悪魔(devil)
宗教的に悪と言われているバケモノ。しかし、実は「悪魔呼ばわりされてる神」という場合も。彼らが人間と関わる話を聞くと「どっちが悪魔だよ」とツッコミを入れたくなる事は間違いない。
聖(santa)
宗教的にいい人たち。神様や神の遣いは基本的にここに分類する。特に神々の御姿は神々しくて見えないかもね。
オバケ(ghost)
死んだのに生きてる人の世界にとどまっているバケモノ。アンデッドとの違いは肉体があるかどうか。肉体が無ければオバケ。俊足な者や透けない者がチラホラいる。
付喪神(object)
使い古された物が古くなったり、最初から物体として作られたバケモノ。ガラアクタ島では「モノブツ」と呼ばれるようだ。
魔法(magic)
バケモノが使う不思議な力。その効果は宙に浮いたり炎を出したり多種多様。魔法のうち、呪いに特化した邪悪な魔法を「黒魔法(black magic)」、癒しに特化した聖なる魔法を「白魔法(white magic)」と呼んで区別している。
しかしその区別は曖昧で、例え白魔法でも戦勝祈願は「相手の敗北を願う呪い」として黒魔法に分類できる。
魔法使い(witch/warlock)
主に悪魔の力を借りて魔法を使える人(黒魔法使い)のこと。天使や妖精の力を借りた魔法使い(白魔法使い)もいるにはいるが、少数派。魔法使いたちは生物的にも法律的にも人間という扱いだが、バケモノついて研究する時はバケモノ扱い。全人口の1割から2割ほどだが、フサルク王国では全体の4割と多い。
魔法は本来なら人間に扱える代物ではないほど力が強いため、人間が使うとなると倫理観が高くないと使えないし、使ってもバケモノ以上に打たれ弱い。
男でも「魔女」を名乗れる。
ウィザード(wizard)
魔法使いのうち、仕事で魔法を使う人。男女問わずウィザードと呼ぶ。ウィザードのほとんどが黒魔法使い。バケモノを手助けする仕事をしており、バケモノと人間の絆を繋げる為に日々仕事に励んでいる。具体的にはバケモノや魔法について研究したり、暴れているバケモノがいたらなだめたり、魔法の道具を売ったりして生計を立てている。人によっては使い魔を飼っている。
人間を手助けする事もあり、その場合はバケモノや魔法で困っている人の相談に乗り解決するのというのが主な仕事内容。人間同士の悩みでも「カウンセラーに相談するほどでもないけど誰かに悩みを相談したい」だとか「この恨み辛みをどうすべき?」という相談も受付中。
ただ、客層の多くがバケモノなので金銭による収入は期待できない。その代わりに、仕事に対して物々交換という形でバケモノから報酬を貰っている。人間および、人間社会に紛れて生活しているバケモノからは仕事の報酬として金銭による収入を求めている。
バケモノや魔法について研究するだけなら魔法が使えない人種(人間)でもなることは可能で、実際にリキもこの職業。
人間を手助けすることがあると言っても、せいぜい相談に乗り、必要とあらば魔法を使って解決するのが本業…のはずだが、一部では変に誤解されて、消防や警察、救急車を呼ぶべき時に「事件や災害から人々を助けてほしい」とウィザードが呼ばれることも。その事件や災害の原因がバケモノなら出動するが、そうじゃない時によく呼ばれて迷惑している。「人命救助は専門外だから」と断ると嫌な反応をされるが、本当に専門外なので出動しない。
使い魔(familiar)
ウィザードが仕事の為に召喚、契約したバケモノ。使い魔はウィザードの部下、友達、ペットのようなもの。ウィザードの雑用係。大抵はインプだが、インプ以外のバケモノも使い魔として働く事がある。
ウィザード百貨店(Wizard's Emporium)
ウィザードの職場。例えば以下のような物が売られている。
・魔法の杖(wand)
魔法を使う難易度が大幅ダウン。魔法を使い易くなる。魔法使いの魔力が込められているので、これを使うと人間でも魔法を使える。しかし、込められている魔力は「磁石から磁力が移った金属クリップのような物」なので、使用者が魔法使いでなければ効果はいずれ無くなってしまう。
・ウィザードの装束
ウィザードの仕事着。布は人間界の材料だが、魔法をかけることにより魔力耐性を少し上げて補っている。通常の服であれば変身魔法を使うと服が脱げてしまうが、ウィザードの装束であれば変身魔法を使っても脱げない。オーダーメイドなので値段は高め。
・バケモノ用の普段着
ウィザードの装束と同じ布から作られているため、性質もウィザードの装束と全く同じ。ただ普段着用というだけ。下着とかも売られている。ウィザードの人が着る事も多い。
・黒い柄のナイフ(athame)
魔法円を地面に描くための筆記用具。ダガーナイフのような形状をしているが、切るために使う事はほとんどない。魔法の杖(wand)として併用する事ができる。
・白い柄のナイフ(boline)
魔法道具を作るために使うナイフ。三日月型をしていて内側に刃があり、鎌のような形をしている。魔法道具の材料として植物を採集する時や、魔法道具を作る段階でナイフとして物を切るために使う。
・魔女の軟膏(Hexen Salbe)
魔法使いの箒に塗ることで飛べるようになる。狼男が使うと、狼の姿に変身できる。
・ペンデュラム(pendulum)
道に迷った時に進むべき道を示してくれる。質問を投げかければ答えてくれるが、「はい」か「いいえ」でしか答えられない。
・魔法薬(potion)、大釜(cauldron)、魔導書(grimoire)…その他たくさん
・動物の血
吸血鬼の食料品や、魔法道具の材料になる。