本研究会について

「SNA交流学習実践研究会(SNA-COIL)」の創立の経緯と意義

 當作教授の初めての訪韓は2011年4月末にJ-GAP統括リーダーとしてのものであった。その後、ほぼ毎年訪韓されたが、前半の2011-13年にかけて、J-GAP韓国を諮問・指導される中で、筆者は同時期に構築されていった SNAの洗礼を受けた。筆者は、SNAを21世紀の言語教育に必要な理念だと認識し、実践し、伝播する必要性を感じた。 

 2013年4月の韓国日語教育学会(KAJE)は、国際学術大会基調講演とワークショップの講師として當作教授をお招きし、そこで「外国語学習のめやす(以下めやす)」が配布され、SNAの一部が紹介された。2014年8月の韓国日本研究団体第3回国際学術大会(韓国日本学会(KAJA)89回大会)では、當作教授が基調講演を行った。

 2016年のICJLEバリ大会にてJ-GAPの総括発表が行われ、プロジェクトとしてのJ-GAP韓国は一段落ついた。一方、2017年8月の韓国日本学会では“「外国語学習のめやす」と韓国日本語教育課程”という企画セッションを行った。

 2018年㋁に有志により、東京とソウルを結んでの日韓交流学習の企画イベントが行われた。

 同年5月、東京にて「SNA研究会」が創立され、第1回研究会に筆者も参加し、後に韓国で行う時はつながろうという話をした。

 更に同年12月KAJEの企画発表で日韓交流学習について発表した。2019年に本人がKAJEの会長に就任して以降の2年間「つながりの日本語教育」を標榜し、一貫したテーマの学術大会を行ったが、その第1弾として「世界とつながる日本語教育」のテーマを掲げた春季大会を開催した時は、當作教授を基調講演・ワークショップの講師としてお招きし、そこで「外国語学習のめやすをとりいれた授業を行おう」という企画発表も行われた。2020年に国際交流基金藤田氏が交流学習のマッチングシステムを始めた。

このような背景の元、2021年4月に「SNA交流学習実践研究会」を創立することになった。

(検校(2021)「韓国におけるSNA交流学習実践研究会の創立と実践の意義」韓国日語教育学会第39回国際学術大会要旨集 より抜粋)

SNA交流学習実践研究会(SNA-SOIL)創立時の記念写真

2021年4月24日



目 的


「SNA交流学習実践研究会」は、 新しい時代の言語教育のアプローチである「ソーシャルネットワーキングアプローチ(Social Networking Approach: SNA)」を理論的背景とし、SNAの理論研究とそれに基づいた実践研究を志向し、特にSNA実践の1つの類型である交流学習に基づいた日本語教育の実践と研究を二本の柱として2021年4月24日(土)に韓国で創立されました。

 研究会活動として、学会での企画セッションや独自の研究集会を、現在のところ半年に2-3回程度のペースでオンラインで開催しています。

 「SNA交流学習実践研究会」は、SNA理論の提唱者である米カリフォルニア大学サンディエゴ校の當作靖彦教授を顧問に迎え、韓国の日本語教育からスタートしましたが、日本語教育だけに留まらず、英語教育や韓国語教育等、隣接他分野との融合・連携なども視野に入れています。更に、韓国と日本の交流を主軸に考えて出発していますが、それだけに留まらないひろがりの可能性も内包しています。

更に、日本(東京)で創立され、主にアメリカと日本を舞台に活動している「SNA研究会」とも、交流会や合同会も視野に入れて交流しています。

運営メンバー

顧問:當作靖彦

カリフォルニア大学

サンディエゴ校教授

会長:検校裕朗

極東大学教授

副会長:藤田智彦

国際交流基金ソウル日本文化センター


運営委員

佐藤揚子(明知専門大学)、諏訪昭宏(釜山外国語大学)、長島倫子(建国大学)、三國喜保子(釜山外国語大学)、峯崎知子(弘益大学)、李敬淑(アジュ大学)

国際運営委員

阪上彩子(立命館大)、東本裕子(横浜商大)

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