無意識的な痛み
いくつかの意識理論を検討しながら、無意識的な痛みの可能性を考えています。
AIによる認知的アウトソーシングの哲学的検討と医学教育実践への応用
生成AIの利用がどのように医学教育の助けとなりうるか、検討しています。学内で勉強会を開いています。
→研究の軌道修正が必要になり、現在は他の論文に注力しています。
意識と倫理
意識の倫理について、サーヴェイ論文を執筆中です。また、短い論文を執筆中です。
医学部における日本語リテラシー教育
読むこと、理解することについて調べています。関連して、クリティカルシンキングに関する子ども向けの本を分担執筆中です。
『心の哲学史』(講談社、2024)の書評。
意識の統一という観点から、神経オルガノイド倫理について考え直した論文。意識が必然的に統一されているというテーゼが正しく、統一された意識フィールドそのものを実現する神経メカニズムが局所的に存在するのだとしたら(われわれはその1つの可能性として脳幹に着目しています)、このメカニズムを欠くような神経オルガノイドは意識を持ちえないことになり、注意を要する神経オルガノイドの数は減少するだろうと論じました。他方でまた脳幹は、パーキンソン病やコロナ後遺症とも関係すると言われており、中脳オルガノイドの作成が今後進むだろうことが予想され、注視しなければならない、と論じました。東京都立大学の佐藤亮司さんとの共著です。
"Unconscious Pain: A Tentative Framework for Discussion" Philosophy of Medicine: Approaches and Perspectives, Bulgarian Academy of Sciences, Great Hall, Sofia, Bulgaria. (Online Participation) (Invited)
無意識的痛みについて考え始めました、という発表。これから掘り下げていくつもりでいます。
"Two Models of Consciousness and Practical Ethics of Neural Organoid Research [with Ryoji Sato]" Tokyo Forum of Analytic Philosophy, University of Tokyo, Tokyo, Japan. (Invited)
投稿中の論文の内容に基づく報告。
ChatGPTに関する短い文章。金田(2023)に対するコメンタリ。人間の行動の複雑さ、問いや価値を生み出す側面と、生成AIの利用が助長すると思われる、解答へ最短で到達することを至上とする価値観が緊張関係に陥るのでは、という指摘を行ったつもりです。
「科学的思考と表現」(日本語リテラシー)の授業内容の報告。
「情動の間接的な調節による道徳エンハンスメント」ワークショップ道徳エンハンスメント:情動と環境という観点から、2023年9月18日、京都大学
認知エンハンスメントによって、情動を間接的に制御するという仕方での道徳エンハンスメントの可能性を考えました。論文化するためには、もうちょっと工夫と考察が必要そうです。
林禅之、米岡裕美、中平健祐、藤森千尋、種田佳紀、伊澤宜仁、村越隆之「医学部における読解に特化した日本語リテラシー教育の実践報告」第55回日本医学教育学会大会、2023年7月29日、出島メッセ長崎(ポスター発表)
「科学的思考と表現」(日本語リテラシー)の授業内容の報告。論文化を進めています。
以下の授業を主に担当しています。
科学的思考と表現(UD(ユニットディレクター)補佐、深遠な理解コース)
神経哲学入門サブユニット(選択必修)
答えのない医学(1,2)サブユニット(選択必修)
リーディングサブユニット(UD補佐、医学英語1〜3)
アカデミックライティングサブユニット(UD補佐、医学英語1〜3)
コミュニケーション英語Ⅱ(埼玉医科大学短期大学)
そのほか、以下の授業も部分的に担当しています。
臨床入門(病院見学実習)
臨床入門実習(プレゼンテーション技法)
臨床推論(児童虐待)
4年生行動科学と医療倫理(ゲノム編集の倫理の回)
3年生医学英語(UD補佐)
3年生Pre-CC1-1(医学部保健医療学部合同IPE)
4年生医学英語(UD補佐)
コミュニケーション英語Ⅰ(埼玉医科大学短期大学)
行動科学概論(大学院修士課程)
当面の間、「課外学習プログラム」は休止させていただきます。
通年の「課外学習プログラム」で、以下のプログラムを開講しています。関心のある方は、ぜひ参加してみてください。
広く科学哲学・倫理学に関係する文献(日本語で読める本が中心)を読んで、自分の意見を言い合う、という会です。いわゆる「哲学カフェ」というよりは、もう少しゼミに近い形になっていますが、哲学の事前知識はまったく不必要です。月1ペース(1回90分程度)で開催しています。2022年度は『科学哲学講義』(森田邦久)、2023年度は『命をどこまで操作してよいか』(澤井努)を読みました。埼玉大学との共同プログラムです。当面は、Zoomでやります。
海外文学の名作を読んで、感想を言い合う、という会です。2023年度は、シェイクスピアの『ハムレット』を読みました。埼玉大学との共同プログラムです。当面は、Zoomでやります。
(準備中)
yhaya[at]saitama-med.ac.jp
オフィスアワーは、水曜日の16時〜17時半です。必ず事前にメールしてください。