いらっしゃいませ。荼ホ小説の展示4点です。
いらっしゃいませ。荼ホ小説の展示4点です。
誕生日を祝い慣れていないホークスと、祝われ慣れていない荼毘のSSSです(既作/約2,000字/個人サイト)
!:最終巻431話ネタバレ/可哀想だけど一応可愛がられている弟/「デアデビル・カートウィール」(約6万字)の結末ネタバレ
◆このHPとそっくりの個人サイトに飛びます。
高校生の啓悟くんが、謎の美形・燈矢くんと出会ってからハッピー・ラッキー・なんか忘れちゃってんだ!になる話です。
決戦後荼ホ→転生もの燈啓ではありません※荼毘の強い執着がホークスに向けられた世界線です。(既作/約3万字/pixiv)
荼ホin群訝山荘のスナック菓子みたいに軽いSSです。(新作/約5,000字)
展示4点目は、群訝山荘のように隠されています。下にある「異能解放戦線の本にはさまっていた誰かのメモ」が関係しているようです。
ホークスが羽を休めるのは一年のうちにたった一日しかない。換毛日というやつだ。本物の鷹なんかは一日一枚ずつゆっくりと何十日もかけて生え変わってゆくというのに、あの男ときたら生理現象ですら最速らしい。とはいえだ。一晩で新しい羽根を生成するわけだから、その疲労は計り知れない。話に聞いていたとはいえ、まさか今日がその日になるとは思ってもみなかった。
「アァァ……ガッ……アァァ」
真下から唸り声がして飛び起きる。ダブルベッドの端で布団に丸まったホークスが枕に突っ伏し、今にも吐きそうな聞き苦しい声を上げている。俺はティッシュを丸めて耳に詰めたが、デカい唸り声は即席の栓などやすやすと貫通してくる。
バサバサと床には抜けた紅い羽が飛び散っていた。ホークスの枕元にはこれでもう一つ布団が仕立てられるのではないかと思うほど、こんもりと小さな山を作っている。
――なんか最近背中が痒くてさ。一人だと不安だし、もし生え変わりそうな予感がしたらお前の部屋行っていい?
「……これのことかよ」
今日の仕事はホークス経由で回された、ゴミを燃やさないで根気強く交渉するというクソみてえなやつだった。軽い調子で問いかけられたものだから、解放感もあって俺は二つ返事で承知した。そもそも数少ないヴィランご用達のホテルに深夜、二部屋も余っているかどうかは疑問だったが。
あの夜は結構しんどいんだよね。そう続いたホークスの言葉に、嫌な予感がしなかったわけじゃない。せめてもっと可愛らしい声でもあげれば俺だって満更でもないが、拷問でも受けているかのようだった。胸が痛むとイイコのフリをしているわけじゃない。安眠妨害だ。
「おい、ホークス」
布団からはみ出た肩をゆすってみる。しかし男の目は一向にこちらを向かない。俺は迷った末、左手に熱を集めることにした。なら強硬手段に出るまでだ。十分に熱がたまった瞬間、一気に放出する。
Fwoosh‼‼
「あァッ!? 何!?」
蒼炎の熱にパッと上体を起こし、ようやく人語を話したホークスにほっとする。蒼く照らされた額には脂汗が浮いていた。
「お前の声、デカすぎんだよ。ボリューム下げろ」
さげずむような視線を送られ、俺は口角を上げた。馬鹿なヒーロー、なぜよりによって俺なんか選んだのか。こういうことにかけちゃMr.が一番マシだ、あの男はヴィランのくせになんだかんだで世話を焼く。トゥワイスなら憐れんでくれるだろう、役には立たねえが。スピナーも優しい声をかけるぐらいはできるに違いない。一番役に立たなさそうなイカレ女と比べられるのは癪だが、最後の二択で俺を選んだのは、自殺行為としか言いようがない。笑ってやろうとした時だった。
「……羽根触りたくない?」
「ハ?」
何言ってんだ、こいつ。ホークスは真っ青な顔をしながら無理やり微笑んだ。
「生えてきたばっかりの羽根、自分で言うのもなんだけど触り心地いいよ」
「焼いていいってか?」
「ハァ、お前とは会話にならない……」ホークスはにやりとした。「って言ってほしい?」
俺は虚を突かれて押し黙った。死にそうな顔をしているくせに、ホークスは得意げに続けた。
「ほら、黙った。お前、本当にしたいこととか言いたいこと、あえて遠ざける癖があるだろ。口は乱暴だけど、意外と慎重だ」
「へえ、詳しいな。自己分析か?」
「当たらずも遠からず、ってトコかな。俺も慎重派なんで――なんて。ネタバレするけど、お前、自分では気づいてないだろうけど寝言けっこう言うんだよ。で、聞いちゃった」
「……何を」
「ヒーミツ」
ホークスは歌うように言うと、「あー、熱いし痛い」と全く痛くなさそうな陽気な声を出してから、蒼炎を消した俺の手を掴み、自分の背に持っていった。
「俺の羽根、結構貴重なんだよ。ファンにこぞって拾われる時もあるし、この前はオークションでプレミアついてた」
「この返り血のこびりついた羽根がか? 笑えるな」
「……今から生えてくるから綺麗だよ」
ホークスは急に小さな声になった。俺は黙って男の背に手を当ててみた。蒼炎を使ったばかりだからか、男の背は冷たく感じる。火傷のないなめらかな肌が心地よくて、少し撫でてみるとホークスはくすくす笑った。そのうち羽毛に指が触れて、ふわりとした。たしかに柔らかくてきれいで温かくて、心地よかった。
展示4点目のヒント1(タップしてください)
ヒント1:公安所属ヒーローなら5秒で分かり、プロヒーローなら気づくようです。雄英生は気づきません。
ヒント2
「マーカー部分だけでも目を通した方がいいですよ。"二番目"のオススメなんですから」
ヒント3
「色々限度を超えるとさ、自分が形作っていたものが白黒反転するんだよ」
答えが分からない方へ(🆕2/26更新)
ヒント2が示す場所までたどり着いてくださいましたか? もしそうなら、その周辺をよく観察してください。その文字よりももっと「ヒント2」にぴったりなポップ体の文字があります。
ですが、その文字も群訝山荘と同じく隠されています。ヒント3を使ってください。台詞のキャラが正体を明かした時、かみの色を変えました。
Gあえて黒髪に染めるのかっこいいですよね…
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