[研究紹介]
[研究紹介]
血液検査技術、血液細胞の機能に着目した検査方法について研究しています。例えば、赤血球変形能評価法、血液凝固能評価、など。赤血球変形能に関する我々の研究は、細胞の変形能評価にくわえて、血液ポンプや膜型人工肺(エクモ)による血液損傷の仕組みの解明につながります。赤血球の流動変形挙動を流れ環境下で観察できる装置を構築し、ヒト赤血球変形能を研究したり、変形と代謝の関係性、力学刺激を受けた細胞の中での化学反応など、研究中です。これまでの本研究室からの成果としては、赤血球の形状変化応答性を調べる(回転型・往復振動型)装置の開発、それを応用した研究成果として、せん断負荷刺激に応じて赤血球がNOを産生する事実、過度なせん断刺激を赤血球が受けると歪形状が出現する事実、血小板粘着性能が流れ依存性(粘着しやすい条件がある)がある事、血小板凝集においても現象が生じやすい流れ条件がある事、血小板の物質取り込み能が流れ依存性がある事などがあります。(学術論文を参照ください)
血液循環とりわけ微小循環というとても小さいスケールにおいて拡大した微小循環の制御の仕組みは良く分かっていません。生体内の実際の血液循環から、生体内における心臓・血管・血流の制御がどのように行われているかを明らかにすることを目指しています。簡単に言えば「はた〇く細胞」の物語の続きの種になる情報を足す活動と言ってもいいですし、医学や生理学の教科書に情報を1行足すための活動と言ってもいいです。さらにその情報を応用した治療方法・診断方法を作ってみたいという活動です。