(5)私は、19世紀末からユダヤ人がパレスチナに移住し始めて以来(※3)、パレスチナ人に対して行使されてきたあらゆる暴力(※4)を批判します。

※3「ところが民族主義の高まりは、ユダヤ人に対する迫害を鋭いものにした。自らの民族と他を峻別することで成立する民族主義は、ヨーロッパの各地で生活するユダヤ人を異物として排除、自らのうちに取り込もうとはしなかったからだ。東ヨーロッパでは「ポグロム」と呼ばれる激しいユダヤ人迫害の波が起こった。「屋根の上のヴァイオリン弾き」というミュージカルの時代背景であった。そのため、この地からのユダヤ人の聖地パレスチナへの移民が19世紀の末には始まっている。その子孫は現在のイスラエル国民となっている。」(高橋和夫『アラブとイスラエル パレスチナ問題の構図』講談社現代新書、1992年、23頁)

「19世紀末、ヨーロッパからパレスチナに移住し始めたユダヤ人たちが、先住のパレスチナ人(アラブ人)と争うようになった。これがパレスチナ問題の起源だ。」(高橋和夫「本書を読み解くための基礎知識 前編」シルヴァン・シペル『イスラエル vs. ユダヤ人 中東版「アパルトヘイト」とハイテク軍事産業』明石書店、2022年、16頁)


※4例えば、パレスチナ分割案の違法性については次の言及がある。「この分割案が四七年十一月二十九日に国連総会にかけられる前に、国連は特別委員会を設けて、この分割案についてアドホック委員会に検討させています。[…]アドホック委員会は、分割案は国連憲章違反である、国際法にも違反している可能性があるので、国際司法裁判所に諮るべきである、つまり、法的に違反だと結論づけます。[…]パレスチナ分割は国連憲章違反であり法的に違反、アラブ国家は経済的に持続不可能、政治的には不正ーーこれがアドホック委員会の結論です。ところが、アドホック委員会がこのように結論づけた分割案が、特別委員会で可決され、総会にかけられて、ソ連とアメリカの多数派工作によって賛成多数で可決されてしまいます。」(岡真理「ガザとは何か」『ガザとは何か』2023年、大和書房、54-56頁)


例えば、イスラエルによる入植の違法性については次の言及がある。「国際司法裁判所は二〇〇四年七月に、隔離壁を違法とする判決を出し、イスラエルは西岸地区およびガザ地区のどの地域に対しても一切権利を有しないとしました。これは、アラブ人地区である東エルサレム[イスラエルは併合を主張している]に対しても、イスラエルは何の権利ももっていないということです。また国際司法裁判所は、西岸地区にある入植地すべてについて国際法違反であるという判決を出しました。」(サラ・ロイ「ガザ以前、ガザ以後」『ホロコーストからガザへーーパレスチナの政治経済学』(岡真理、小田切拓、早尾貴紀訳)2009年、89頁)


例えば、ガザ封鎖については次の言及がある。「ガザ地区は1967年以降、西岸とともに五十年以上にわたってイスラエルの占領下にあります。さらに2007年以降は、イスラエルに完全封鎖されています。イスラエルは占領国として、本来であれば占領下にあるガザの人々の生活を保障する義務を負っているのに、あろうことか完全封鎖したのです。

物資も人間も、イスラエルが許可する物しか搬入・搬出、入域・出域ができません。燃料や食料、医薬品などのライフライン、原材料などが最低限しか入ってきません。ガザで生産した物もガザの外に出荷することができない。ガザの経済基盤は破壊され、住民の多くが極度の貧困状態に置かれています。完全封鎖が始まって、今年で満十六年。今、十七年目に入っています。袋のねずみ状態にされて、海から空から陸からの大規模な軍事攻撃が、この十六年の間、スケールアップしながら四回も繰り返されてきた。繰り返される攻撃によって、ガザの社会インフラも完全に破壊されてしまいました。つまり、ガザの人道危機は、今回の出来事で始まったことではないのです。」(岡真理「ガザとは何か」『ガザとは何か』2023年、大和書房、29頁)

以上は、現在のイスラエル建国以来パレスチナが被ってきた暴力のごく一部である。

賛同者(敬称略、順不同)計131名

髙田芽実(文学部人文学科哲学専修)

杉本絢香(後期教養学部教養学科超域文化科学分科表象文化論コース)

匿名希望(教養学部)

佐竹真由子

匿名希望(文科一類)

風間勇助(人文社会系研究科)

本田由紀(教育学研究科)

宮崎優毅(東京大学文学部国文学専修三年)

匿名希望(教養学部前期課程 文科2類)

田沼和樹(前期教養学部)

若杉茜(総合文化研究科比較研究室)

朝倉彩佳(前期教養学部文科1類)

匿名希望(文科一類1年23組)

匿名希望

匿名希望(教養学部文科2類)

匿名希望(東京大学 教養学部前期課程)

有吉玲(文学部美学芸術学専修)

芋畑 邦昭(東京大学 理科一類 2年)

中津遼(工学部)

匿名希望

匿名希望(東京大学教養学部)

島津爽太

倉科 俊佑(東京大学大学院人文社会系研究科(哲学))

熊田哲典(教養学部教養学科・学際言語科学コース)

匿名希望(前期教養学部文科一類)

匿名希望(教養学部)

渡部真生

匿名希望(公共政策大学院国際公共政策コース)

榊原純佳(東京教養学部文科一類)

堀内博斗(教養学部前期課程)

山根佑斗(総合文化研究科超域文化科学専攻)

北条巴木(東京大学教養学部学際科学科)

匿名希望(東京大学大学院 学際情報学府 学際情報学専攻 修士1年)

北島陽子(総合文化研究科)

匿名希望(教養学部)

間宮 望惠(総合文化研究科)

匿名希望(教養学部文科一類)

匿名希望(教養学部前期課程)

匿名希望(教養学部)

匿名希望

匿名希望(東京大学工学部)

匿名希望(教養学部教養学科)

匿名希望(総合文化研究科)

匿名希望

匿名希望(教養学部学際科学科科学技術論コース)

匿名希望(理科二類1年)

後藤優奈(教育学部教育実践政策学コース)

植田栄太郎(文学部)

重田渉(教養学部文科三類)

鮫島七海(前期教養学部2年)

匿名希望(教養学部)

安永光希(人文社会系研究科)

匿名希望(教養学部教養学科総合社会科学分科国際関係論コース)

八木理緒(文科一類)

吉村璃子(一橋大学 社会学部)

野口 俊亮(教育学研究科)

匿名希望

匿名希望(教養学部)

匿名希望(研究推進部)

早尾 貴紀(総合文化研究科  HSP(非常勤講師))

匿名希望(総合文化研究科)

匿名希望

匿名希望(理学部生物化学科)

小沢タオ(経済学部)

匿名希望(文科三類1年)

匿名希望(文科一類)

反後元太(総合文化研究科)

和田吾雄彦アンジェロ(総合文化研究科 博士課程)

今野正悦(法学部第1類)

髙橋柊斗(教養学部統合自然科学科)

齊藤 花ジェニファーイフォナイア(東京大学法学部第三類 四年)

塚本愛美

匿名希望(総合文化研究科地域文化研究分科)

阿部 孝太郎

保坂 歩(工学部応用化学科)

脇田彩花(文科一類)

豊田優里(経済学部)

大室恵美(お茶の水女子大学)

匿名希望(文科2類)

藤田小哲(東京大学教養学部)

宮坂一輝(総合文化研究科)

匿名希望(教養学部文科三類)

匿名希望(文科三類)

諸井祐太(工学部電気電子工学科)

匿名希望(東京大学教養学部文科一類)

桑山裕喜子(The University of Tokyo Center for Philosophy)

匿名希望(教養学部文科一類)

中村匡希

家城佳(宇宙線研究所)

松山洋平(大学院人文社会系研究科/文学部)

柴田峻太朗(人文社会系研究科)

匿名希望(人文社会系研究科)

匿名希望(人文社会系研究科)

高野なつみ(総合文化研究科)

匿名希望

匿名希望(人文社会系研究科基礎文化研究専攻宗教学宗教史学専門分野)

甲斐敬識(東京大学文科三類二年)

森 環(教養学部教養学科超域文化科学分科表象文化論コース)

匿名希望

李光帆(教養学部教養学科)

関友之介(教養学部文科三類)

匿名希望(人文社会系研究科)

木村風雅(総合文化研究科)

渡邉英徳(情報学環)

指原佑佳(先端科学技術センター交流研究生)

匿名希望(教養学部教養学科総合社会科学分科国際関係論コース)

匿名希望(情報学環・学際情報学府)

遠藤 達朗 (工学系研究科電気系工学専攻)

匿名希望

村山美耶子(学際情報学府)

匿名希望

冨田萌衣(文学部考古学専修3年)

松本夏織(人文社会系研究科)

松村磨季(教育学部)

佐藤雄哉(教育学研究科)

匿名希望(学際情報学府)

村山木乃実(日本学術振興会特別研究員PD(東京大学))

梶原 大翔(東京大学教養学部)

匿名希望(教養学部理科二類)

齊野慎太郎(哲学専修B4)

佐々木孔(文学部)

小坂菜々音

匿名希望(東京工業大学 環境・社会理工学院 融合理工学系 修士1年)

山田隼大(大学院人文社会系研究科美術史学研究室)

匿名希望

小西優実(総合文化研究科国際社会科学専攻相関社会科学コース)

匿名希望(東京大学)

品田玲花(総合文化研究科)

渡辺一樹(人文社会系研究科)

山内椋子(人文社会系研究科)

村上花恋(総合文化研究科)