台湾の皆さん、初めまして。こうしてご挨拶することになるとは、思ってもみませんでした。

日本のエンターテイメントが「百合」を発信するようになってから、それなりの時間が経ちました。「百合」に興味を持ってしまったあなたは、「百合」をどんなものだと思っていますか？

尊い、カワイイ、正義、オタクの妄想、都合のいい幻想……本当に色々な評価があります。

『少女展爛会』では、百合の中に含まれている「カワイイ」を突き詰めてみました。

カワイイは祝福です。これはもう、改めて語るまでもないですよね。

同時に、カワイイは呪詛です。カワイイの中に閉じ込められ、やりたいこともできず、本当の自分の気持ちを殺される人のなんと多いことか。カワイイを争って繰り広げられる泥沼の争いの凄まじさをご存じの方もおられるでしょう？

カワイイの明暗両面を等しく描き出し、物語を語る舞台として、『少女展爛会』は作られています。

本当はもっと細かいニュアンスを精確にお伝えしたいのですが、わたしは台湾華語を操れません。この文章は日本語で綴り、台湾のスタッフの皆さんに翻訳をお願いしています。日本のスタッフの間でさえ伝えるのが難しいことを、母語の異なる皆さんに短い文章で伝え尽くす自信はありません。作品を通して読み取っていただければ……いえ、これは作者のわがままですね。カワイイで埋め尽くされた不思議な「屋敷」での生活を、思い切り楽しんで、そして心地好い苦しさを味わって下さい。

翻訳のご相談をいただいたときは、本当に驚きました。日本の隅っこで、自分が感じたことを、ちょっと呟いたつもりだったのに、海の向こうに届いていたなんて。

国内にも国外にも、相互不信を煽る材料がたくさんあります。わたしも正直、不安でした。しかし、江さんと翻訳チームの皆さんは、わたしの不安を理解して下さり、根気よく誠実に、プロジェクトを進めて下っていると感じています。ご紹介いただいたリプレイ動画も、信頼を深める根拠になりました。皆さんがこの作品を見つけ出して遊んでくださったことは、大変な幸運だったと思います。本当にありがとうございます。

わたしも、人事を尽くして天命を待ちます。次は台湾華語版ルールブックの後書きでお会いしましょう。

台灣的朋友們，初次見面。能夠以這樣的形式向大家打招呼，對我而言是想都沒有想過。

在日本，娛樂媒體開始傳播「百合」以來，已經有了相當一段歷史。對「百合」有興趣的朋友，在您的心中「百合」有著甚麼樣的面貌呢？

是很尊貴、可愛、正義、阿宅的妄想還是方便而為的幻想……百合自體就有著許許多多不同的評價。

『少女展爛會』本身，是試著往百合這個語彙當中就包含了的「可愛」的一面，繼續探究下去。

可愛即為祝福。這樣的概念，應該不需要去解釋了吧。

於此同時，可愛亦為咒詛。受囿於可愛之中、無法行之以願，扼殺自己真正心情的人，可是意外地多。而對於不斷重複相爭，進而擴大成爛泥一般的可愛之爭的可懼之處，相信也有不少的朋友明白這樣的狀況吧？

平等描繪出可愛的明暗兩面，並作為故事的舞台，『少女展爛會』於焉誕生。

本來還想要更進一步傳達出更為精確的語意內容，不過我本身並非臺灣華語的使用者。這篇文章僅能以日文撰寫，並委由臺灣的團隊進行翻譯。即使是日本團隊之間，在溝通上也有著難以意表的狀況，其實也沒有能夠在這短短的文章當中，好好將事情傳達給母語相異的各位朋友的自信。要是能透過作品直接理解的話……喔不，這大概只是作者的一廂情願吧。還請在這個被可愛所填滿的奇妙「屋苑」當中，盡情地生活享受著，好好品嘗這份甜美的甘苦。

會接到翻譯的聯絡，其實讓我大吃一驚。本來只是在日本的一個小小角落當中，如同自言自語般，試著發聲感受自己的存在，沒想到這樣的聲音卻傳播到了海外。

無論在國內也好、國外也罷，有太多破壞人們之間互信的消息與傳聞。我自己老實說，也是相當地不安。不過我可以從江先生及翻譯團隊的大家身上，感受到對我不安的理解，以及誠實且努力不懈地，使整個翻譯工作逐漸推進。介紹給我的跑團影片，可以說是讓我得以信賴的根據。各位能夠接觸並享受這個遊戲，對我而言真的是相當地感心。真的非常謝謝大家。

我這邊也就盡人事聽天命地等待。

在中文版的規則書後記當中，與大家再次相會。