研究テーマ

衛星リモートセンシング技術を中心として、持続可能な開発目標(SDGs)・環境変動への対応・災害対策及びリスク評価・食糧生産効率向上などへの貢献を目標とした研究を行っていきたいと考えています。衛星データ処理及び分析にはPythonを主に用いておりますが、合成開口レーダー(SAR)解析ソフトウェアのSentinel Application Platform (SNAP) なども利用しております。機械学習分野についても関心を持ち、教師あり・教師なし学習による土地被覆分類図作成や、深層学習による衛星画像セグメンテーション等の分析を行ってきました。今後は衛星データから得られる情報を地上の情報やモデル等と組み合わせ、”見えないものを見る”ことを目標として研究に励みたいと思っています。

<発表済研究内容の概要>

  • 衛星データによるソーラーパネル (Photovoltaic cell) 検出と浸水・土砂災害リスク評価

概要:本研究では Sentinel-2 画像・Sentinel-1 コヒーレンス画像の組み合わせとランダムフォレスト法によって霞ヶ浦南部地域における太陽光発電施設の検出を行った。検出された太陽光発電施設とハザードマップを重ね合わせる事により、浸水・土砂災害リスクの評価を行った。

  • Analysis of the relationship between land-use-land-cover change and the installation of solar photovoltaic power in southern Vietnam using remotely sensed data from 2019 to 2021

概要:本研究ではランダムフォレスト法と Sentinel-2 画像を用いて Google Earth Engine 上でベトナム南部地域での太陽光発電施設の検出を行い、作成した太陽光発電施設の分布図を土地被覆図と比較する事で太陽光発電施設の建設に伴う土地被覆の変化について検討した。

  • A machine-learning based scheme for solar PV detection using medium-resolution satellite images in Vietnam

概要:本研究では Neural Network 法と Sentinel-2 画像・Sentinel-1 コヒーレンス画像の組み合わせによってベトナム南部地域での太陽光発電施設の検出を行い、高い検出精度を達成した。

  • A new spectral index to characterize solar photovoltaic panels for Sentinel-2 data

概要:本研究ではSentinel-2の複数バンドを組み合わせ、太陽光パネルを特徴づけるのに最も適した指標(Spectral index)を提案する事を目標とした。提案した指標は検証の結果、よく太陽光パネルの反射特性を捉えられている事が推察された。

<これまでに扱った衛星データ例>

  • Sentinel-2(光学衛星)

  • Sentinel-1(SAR衛星)

  • Landsatシリーズ(光学衛星)

  • MODIS・VIIRS(中解像度光学衛星)

  • IceSat-2(衛星LiDAR)

  • GEDI(衛星LiDAR)